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2022年1月27日 (木)

電子レンジを買い替えた

 電子レンジを買い替えた.
 これまではパナソニックのターン・テーブル型機種だったのだが,異音が激しくなったのである.
 ゴゴゴという異音の調子からすると,テーブルを回転駆動する部品が摩耗したとか,そんなことだろうと思われた.
 その異音がこの数日,どんどん大きくなってきたので,遂に諦めて新調したというわけである.
 
 白物家電という用語があるが,この古いパナソニックの電子レンジは,塗装が「かつては白かった」といった色になってきた.
 お互いに古びたなあと抱きしめたい思いがする.古くなれば粗大ごみになるのは,家電も爺も同じだから.
 
 感傷に浸るのはすぐやめて,私はアマゾンで電子レンジを物色した.
 家電リサイクル法の対象になっている電気製品は,通販でなく実店舗で買うのがよい.なぜなら,新品を買うと,古いやつの廃棄を自分でやらなきゃいけないので面倒くさいからである.家電量販店で買えば,配達の時に持って行ってもらえるので楽だ.
 その点,電子レンジはリサイクル法の対象外であるから,通販で買うのが楽だ.
 で,検討の結果,日立電子レンジ HMR-FS182 (17L) にした.周波数不問のフラット・テーブル型である.
 温めに徹した低価格,単機能という老人に優しい仕様で,アマゾンのレビューでも致命的な文句は付けられていないのが決め手だ.
 電子レンジは単機能が最強だ.オーブンだとかスチームだとか,いかにも付加価値的な調理機能は,結局持ち腐れになるのである.
 電子レンジにカネをかけずに,オーブン・トースターのよいものを電子レンジと併用すれば,トータルの費用は安いし,大抵の調理は可能だ.
 
 余談だが,レトルト食品を加熱する家電がヒットしているという.「レトルト亭」という製品だ.
 驚いたことに,この家電は,レトルトパウチの食品を温めることしかできないのである.
 その商品サイトから謳い文句を引用する.
 
忙しい毎日をちょっと快適にする 新たなパートナー
 温めるだけで食べられる便利なレトルト食品。
 そんなレトルト食品を、つまみを回すだけで調理できる画期的な専用調理器が誕生しました。
 低温ヒーターによりパウチをそのまま温める仕組みで、お鍋もお湯もラップも使わず調理でき
 さらに火も使わないから、操作後ほったらかしでOK。
 毎日忙しい方や、時間を有効活用したい方にぴったりです。
 
 鍋,水,ラップというキッチンに必須な多機能グッズを使わぬ代わりに,レトルト食品を温めるしか能のないのに安い価格ではない アホみたいな 家電を買いましょうとこのメーカーは言うのだ.正気か.w
 レトルトのカレーは温められても,「レトルト亭」は,スーパーとかコンビニで買ってきた白飯や,サトウのパックご飯は温められないのだ.白いご飯を温めるには結局電子レンジあるいは鍋が必要になる.そして電子レンジと鍋があれば「レトルト亭」は無用の長物だ.
 
 キッチン用品のメーカーは,レトルト食品の温めに御執心のようで,タイガー魔法瓶もそうだ.
 GIZMODO《タイガーのコンパクト炊飯器。レトルト温めもできてパーフェクトご飯家電かよ!》[掲載日 2022年1月22日 10:00] から引用する.
 
ご飯が炊けるのはもちろん。最近の炊飯器は調理メニューでマルチクッカーとして活躍するなど、賢く進化し続けていますよね。
 そんな炊飯器ハイテク時代に登場したのが、タイガー魔法瓶の3合炊きコンパクトモデル「マイコンジャー炊飯器〈炊きたて〉JBS-A055」。低温・高温の調理メニュー対応に加え、なんとレトルト食品の温めにも対応。つまり、ご飯を炊くからおかずを温めるまで、1台で完結するのです。パーフェクトだ、タイガー…。
 ちなみに、レトルトパウチの温めは、時間を設定して「炊飯」キーを押せばOK。あとはブザーが鳴るまでほったらかしで良いので、忙しいシーンなどに便利そう。
ん?でも、レトルト温めてたら、ご飯は何で炊けば? ご飯を食べたいからレトルトのおかずを温めるわけで、ご飯は…どこ?あれ?あれ? どうすれば…
 うーん、このパラドックスの抜け方、一緒に考えてもらえませんか?
 
 引用文中の文字を着色した箇所,ほんとにその通りなので笑える.
 周知のように,レトルト食品を温めるのに便利で早い方法は,玉子焼き用の長方形のフライパンを使うことだ.レトルトパウチ (幅14cm x 長さ18cm) がピッタリ入るサイズのもの(外寸 幅15cm x 長さ19cmの例) が一つあると非常に便利だ.少量の水を入れてガスでも電気でも加熱すればよい.やってみるとわかるが,ほんの少しの水でよいので経済的だ.おまけに,というか,本来の使用目的の玉子焼き,ベーコン&エッグなどの調理の他に,少量の野菜やソーセージを炒めたりもできるし,なによりフライパンは安くて二千円以下で買える.しかるに能無しの「レトルト亭」は¥7,680もするし,タイガー炊飯器JBS-A055はヨドバシの通販で¥14,800もする.
 タイガーの炊飯器は飯を炊くのが本業だから,無理矢理にレトルトカレーなんぞの温めに使わなくても一向に構わないが,「レトルト亭」は情けない.ぶら下がり健康器具をキッチン家電にしたような「役に立たない」感がある.
 また,レトルト食品は現在,電子レンジ対応化が進んでいる.例えば大塚食品,エスビー食品,ハウス食品,江崎グリコの中核レトルト製品は既に電子レンジ対応だ.中でもハウス食品はテレビCМで電子レンジ対応はエコだと強調している.
 既にそういう状況なのに,レトルト食品の温めしかできない家電製品を販売するメーカーと,それを買う消費者の頭の中はどうなっているのか.他人事ながら心配だ.このメーカーの開発担当者はたぶん市場調査もせずに,「レトルト食品は電子レンジで温めてはいけない」という旧態依然の思い込みで「レトルト亭」を作ったのだろう.
 実は上に述べた玉子焼きフライパンで温める方法も,レトルト食品の電子レンジ対応が進んできたので出番がなくなってきた.せいぜいご当地カレーなど零細企業が製造販売している非電子レンジ対応製品などに使えばよろしいと,現状はそういうことになってきているのである.
 
 さて本題.
 老人向け電子レンジとして最強の日立電子レンジ HMR-FS182だが,首を傾げざるを得ない点もある.
 電子レンジ操作の基本は「出力設定 (500Wまたは600W) → 加熱時間設定 → スタート」だが,HMR-FS182には「オート調理」モードがあり,これは設定不要でレンジが出力と加熱時間を決めてくれるという機能だ.
 どういうことかというと,食品を加熱すると水蒸気が出るが,センサーがレンジ庫内の湿度を検知して設定を代行してくれるというのだ.
 しかし取説を読むと,ラップをしたり容器に入っている物の場合は蒸気が外に出ないから湿度センサーが働かないのだ.
 従って,この機能はほとんど出番がないのである.よくまあ無駄な機能を思いついたものだと感心する.
 それだけならいいが,取説を読まないユーザーが,ラップして冷凍したご飯を解凍加熱した場合,ラップが破裂爆発して庫内に蒸気が充満するまで加熱し続けることになる.ほんとアホな機能である.試しに密封式のコンビニおにぎり (赤飯) を温めてみたら,パンパンに膨れて爆発寸前になった.これが日立のインスパイア・ザ・ネクストである.w

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