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2021年11月23日 (火)

象の密猟と日本

 BBC News《赤ちゃんゾウ、密猟のわなで鼻半分失い死ぬ インドネシア》[掲載日 2021年11月18日 17:23] から引用する.
 
インドネシアの野生動物保護当局は16日、絶滅の危機にひんしたスマトラゾウの赤ちゃんが、密猟者のわなが原因で鼻の半分を失い、感染症にかかって死んだと発表した。
 この1歳の赤ちゃんゾウはスマトラ島アチェ・ジャヤで、密猟者の仕掛けたわなにかかって群れから取り残されていたところを地元住民に発見された。ゾウは保護団体へ運ばれ、治療を受けた。
 保護当局によると、ゾウの命を救うために鼻を切断した。しかしその2日後、傷が原因の感染症により死んだという。
 
 アフリカやアジアの象を殺戮して絶滅の危機に追い込んでいるのは,人間だ.
 象の殺戮には,合法的手段と非合法の手段がある.
 合法的手段というのは,銃によって野生動物の生命を絶つことを快楽とする欧米人富裕層によるいわゆるスポーツ・ハンティングだ.
 殺した野生動物の毛皮や頭,角や牙は,おぞましくも「トロフィー」と呼ばれているらしいが,こういう富裕にして野蛮な殺戮者が象を殺して国に持ち帰った象牙は取引,換金される.
 トランプ前大統領がこの取引を促進しようとしたことはよく知られている.トランプの支持層である人種差別主義者,銃信奉者たちが野生動物を趣味として殺戮するのは,不思議ではない.
 非合法手段というのは,言わずと知れた密猟だ.象密猟の目的は象牙である.
 では誰が金を出して象牙を買っているのか.
 日本人と中国人だ.
 しかし最近,中国は象牙取引の規制を厳しくするようになった.
 そうなると,まず密猟された象の牙は日本に持ち込まれる.そしてこれが中国に輸出されるという闇ルートができているらしい.
 
 日本が象牙取引の主要闇ルートになっているのは,日本には象牙需要があるからだという.
 密猟象牙の用途は何か.
 楽器である.成金趣味の最高峰である象牙の印鑑とか象牙の箸はさすがに見かけなくなったが,三線や三味線などのバチ, (そう) の琴柱 (ことじ) に今でも用いられ,最高級品とされている.
 これらの用途には,表向きは既に日本国内にある在庫の象牙を加工していることになっているが,象牙加工業者に関してネットを詳細に調べると,これがどうも怪しい.在庫が減れば補充するのは商売の常だからである.
 私たちが野生の象のいたましい死をどうにかしたいと思うなら,和楽器の悪しき伝統,闇世界に手を入れる必要があると思う.
 
[参考情報]
アフリカゾウと象牙取引についての基礎情報


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