真麻さんに自重をのぞむ
ネット記事では,高橋真麻さんを「フリー・アナウンサー」と紹介するが,確か彼女はフリーになってからアナウンサーの仕事はないのではなかろうか.
バラエティの司会 (テレ東) の他は,専らコメンテーターとして活躍してきた.
視聴者から見た彼女の印象は,やはり「育ちのよいお嬢様」である.彼女のコメントは良識的で中庸であり,下品な意見は言わない.私は彼女のファンである.
と思っていたのに,なぜか秋篠宮眞子内親王と小室圭さんのことになると,事の発端から今に至るまで真麻さんは攻撃的である.変調をきたしている.
例えばスポニチ《高橋真麻 眞子さまと小室さんの結婚に疑問だらけ「車は誰が手配したのか SPの料金は税金なのか」》[掲載日 2021年10月18 15:08] では次のように当事者二人を非難した.ほとんど逆上である.
《フリーアナウンサーの高橋真麻(40)が18日、フジテレビ系「バイキングMORE」(月~金曜前11・55)に生出演。秋篠宮家の長女眞子さま(29)と小室圭さん(30)の結婚について言及し、疑問に思っていることを明かした。
高橋は、結婚までのスケジュールに触れ「眞子さまが1人であいさつに行くとか、全ての儀式を全部すっ飛ばすって、ありえないなって私は思っていて。なんで全部の儀式がなくなるのか、その理由は誰にあるのか、どうして眞子さまが1人であいさつに行くのか、小室さんは何で連れて行けないのか。やっぱりみんな知りたいと思う」と疑問が絶えない様子。「きょう乗ってる車は誰が手配したのかとか、SPの料金は税金なのかそうじゃないのか、自腹なのかどうか。知りたいことはたくさんあります」と話した。》
しかしその翌日の日本テレビ《スッキリ》ではややトーンダウンした.(スポニチ《加藤浩次 ロン毛で帰国、日本でヘアカットの小室圭さんに「全然いいじゃない?ニューヨークで…」》[掲載日 2021年10月19日 09:20])
眞子さんと小室圭さんの件については比較的穏やかな態度を取ってきたMCの加藤に強く逆らうわけにはいかなかったのだろう.
《フリーアナウンサーの高橋真麻(40)が「1番最初の会見の時は、ほぼみなさんが『よかったね眞子さま。素敵な方を見つけられて』って言ってたのに」と切り出し、「私はネットの意見とかは別にそんな気にする必要はないと思うんですけど、結構まだ多くの方が反対というか賛成していないっていう現状は悲しいなっていうことです」と私見を述べた。 》
秋篠宮眞子さんと小室圭さんの結婚について,批判の域を遥かに超える誹謗中傷を行ってきたのは言うまでもなく女性雑誌三誌 (週刊女性セブン,週刊女性,週刊女性自身) で,その後ろを虎視眈々抜け目なく,漁夫の利を得んとして週刊文春が追っているという形だ.
この布陣,高齢者には既視感があろう.かつて週刊誌が美智子上皇后を叩きのめしたときの体制である.雅子皇后のバッシングにおいても同様で,週刊文春の破壊力は凄まじく,何度も敢えて宮内庁が文春に事実無根の捏造であると抗議せざるを得なかったことは世人の記憶にある.(例:「週刊文春」(平成28年1月21日号)の記事について (2))
それでも文藝春秋社の場合は,あまりやり過ぎると他の事業に支障があるので,女性誌の後ろをコソコソとついているだけであるが,女性誌には遠慮会釈というものがない.恥もない.
高橋真麻さんは御存知ないのかも知れぬが,昭和以来,女性誌三誌が先頭に立って開拓構築してきた反皇室ワールドは,もうトンデモないレベルに到達している.
コラムニストの青木るえかさんが,皇室バッシングの一方の旗頭である週刊文春 (2021年10月21日号) で次のように書いている.(週刊文春は,長文の皇室バッシング記事を載せる時は同時に短い皇室擁護コラムも掲載する.これを「バランスを取る」といい,こうして中立を装うのが週刊誌の定法である)
《ネットの「眞子さま問題」はわりととんでもないところに到達していて、小室さんのイジメ問題やお母さんの借金問題などすでに小ネタ。小室さんの米国留学も、NYの弁護士事務所就職も、すべて脱法の裏口でありそこには皇室の闇資金が動いており、眞子さまのPTSDは「詐病」、さらに「秋篠宮の実父は誰か」だって(何を言ってるのかわかってるのか)。こんなネットの阿片窟みたいなのは現実世界に出てこれないだろうと思ってたら、行きつけの居酒屋の大将が「実は……」と小室関係陰謀論を説き出したから暗い気持ちに陥った。》
《秋篠宮の実父は誰か》は,昭和三十年代に美智子上皇后を攻撃するために某雑誌が吹きまくったデマである.それが蒸し返されている.
その変奏曲で,今回は《眞子さまの実父は誰か》がネットに登場している.反皇室の公然部隊である女性週刊誌は「眞子さんと小室圭さんの結婚の裏でうごめく反社の影」なんてことを「皇室関係者」「宮内庁関係者」「秋篠宮家関係者」「警察関係者」「皇室ジャーナリスト」を総動員した「取材」を基に書きまくっており,裏部隊はやはり「皇室関係者」……「皇室ジャーナリスト」を「取材」して「実父は誰か」を書いている.日本の皇室関係ライターたちは正気を失っているのである.
正気を失い嘘がエスカレートした末期症状の「反社」と「実父は誰か」が出てきたら,もう話はおしまいだ.
テレビで仕事をしているタレントたちは,これ以上この件に関わっていたら自分のタレント生命が危うくなる.
いち早く店仕舞いに掛かったのが橋下徹である.さすが嗅覚が鋭敏だ.
しかし橋下が唐突に態度を変えたので,豹変ぶりを百田尚樹に嘲笑された.すると橋本は逆切れして「お前だって……」と無関係な話を持ち出して「反論」した.まるでケンカに負けた子供が「だってだって,お前のかーちゃんはデベソじゃないかーっ」と言うのに似た情けない有様であった.
次に三浦瑠麗と山口真由が,わざわざ対談をして,所詮は他人の結婚話だからどうでもいい,と戦場から撤退した.
テレビの情報番組MCでは,一貫して結婚反対の態度だった宮根誠司がテレビ番組中で攻撃の矛を収める姿勢に転じた.(スポニチ《宮根誠司 結婚を控えた眞子さま「異例の結婚と言われて…ここまで来たら日本国民は汲むしかない」》[掲載日 2021年10月19日 14:49])
《宮根は「ニューヨークに小室圭さんが留学されて3年が経って、コロナ禍で会うこともなかなかままならない中でもやはり、決意は変わらず、それから異例の結婚と言われて、一連の儀式を行わないけども結婚したいという眞子さまの強い思いというのは、もうここまで来たら日本国民は(その思いを)汲(く)むしかない」と自身の受け止めを述べた。》
さあ,みんなが潮が引くように「お幸せにー」と言いつつ知らんぷりを始めた今,高橋真麻さんは,一人前線に取り残される危険にさらされている.
もうこれ以上,頑なに反小室圭を言い続けるのはやめましょう,潮時ですと彼女に言いたい.
[追記]
結局,最初から最後まで眞子さんを擁護する姿勢で一貫したのは,右派中の右派である小林よしのりだった.私は小林を見直した.
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