清廉に鈍感な名古屋
読売新聞《メダルかじりの河村市長、パラ聖火行事に参加せず…大村知事「金メダル再発行を」》[掲載日 2021年8月10日 23:09] から一部引用.
《名古屋市の河村たかし市長が東京五輪ソフトボールの後藤希友(みう)選手(名古屋市出身)の金メダルをかじった問題で、河村氏が15日に市内で行われるパラリンピック聖火行事に参加しない方針を固めたことが、市関係者への取材でわかった。副市長が代理出席する。
市には10日夕までに7000件超の批判や苦情が寄せられた。
(中略)
一方、愛知県の大村秀章知事は10日の定例記者会見で、後藤選手が新たな金メダルを受け取れるよう関係者と協議する考えを明らかにした。大村知事は問題を「大変残念な事件、事案だった」と指摘し、「可能であれば(金メダルを)再発行してほしい。関係者と話し合っていきたい」と述べた。》
河村市長が,表敬訪問のために市庁舎を訪れた後藤選手にセクハラ発言を浴びせたあと,やおらメダルをかじった映像が全国に流れたとき,河村市長に対する批判が全国に湧き起こった.
今のところ,いかにも不潔なオヤジ臭ただよう河村市長の不埒な行いを積極的に支持しているのは,タレント弁護士の北村晴男のみ.
北村弁護士の発言を報道から引用すると
《おっさんが噛んだくらいで、金メダルの価値は1ミリも損なわれるものではない》
《僕らからしたら(メダルは)甲子園の土と一緒でね、いつの間にか忘れ去られていくもので。我が家にも息子が持って帰ってきた土があったが、いつの間にか訳がわからなくなってしまいました。僕は、記念品とかものに対してそんなに大きな価値を置いていない。もちろん自分と後藤(希友)選手はちがう人間なのでね。脂ぎったおっさんが噛むなよっていうのは(世間の)仰る通り。でも、そんなことによって金メダルの価値がいささかも汚されるとは思わない》
である.
セクハラでもレイプでも,「やった側」がどう思うかなんてことは無意味な話だ.
「された側」がどう思うかが大事なのである.
例えば北村が蕎麦屋で天ぷらそばを食おうと箸を持ったとたん,横にいて飯を食っていた客が,自分が舐めた箸を北村の丼に突っ込み,丼の端に口をつけて蕎麦を啜り込み,汁を飲んだとする.
北村は「そんなことによって蕎麦の価値がいささかも汚されるとは思わない」と言う.
しかし私は嫌だ.日本人の百人の九十九人が,蕎麦は汚されたと思って怒るに違いないが,北村は「蕎麦は汚されていないから,残ったのを食べなさい」と言うのである.
北村は,他人が横取りして食った残りの蕎麦を平気で啜るのである.
ああ嫌だいやだ.
こんな弁護士に,女性は仕事を依頼してはならない.何をされるかわかったもんではない.
さて本題.
例の大村知事リコール運動の不正事件のことである.
誰がどう見ても,不正の首謀者は河村と高須クリニックの高須院長だが,二人はリコール運動事務局長の田中孝博容疑者がやったことにして逃げ切った.
不思議なのは,違法行為の首謀者とみなされる河村市長を,この四月の市長選挙で名古屋市民が支持したことである.
今回の,河村が起こした金メダル噛みつき汚染事件について名古屋市役所へ寄せられたクレームが,「炎上」としては小規模な七千件しかない.
愛知県の他の住民からもクレームがあったろうから,今回の件でも名古屋市民は河村を支持しているとみて間違いなかろう.
このことが示しているのは,多くの名古屋市民は,不正や不埒な振る舞いに鈍感だということである.
逆にいえば,正しいもの,美しいものに対するリスペクトがないということである.
喫茶店でコーヒーを注文したら,炒飯と餃子がついてきたとか,お汁粉を注文したら中にスパゲッティが入っていたとか,名古屋の人々はそういうことをする人間なのである.
「おもしろい」を上位の価値観とする大阪人でもそんなことはしない.「おもしろい」とゲスは違うと大阪人はわきまえているに違いない.
大阪の食文化は高等であるが,名古屋めしはゲスである.何を言ってんのか自分でもわからぬが,そういうことである.
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