« 産業分類の変革を /工事中 | トップページ | 申し訳があります »

2021年6月 2日 (水)

ワクチン一回目接種

 横浜市における新型コロナウイルス感染症のワクチン接種は,自治体としての取り組みに積極性がなかった.
 似た状況にある西の神戸市は,政府 (実行は自衛隊) が東京都と大阪府に設置した大規模接種センターとは別に,市独自の大規模接種センターを置いて高齢者優先接種を開始するとアナウンスしたが,横浜はそのあとでようやく動き出した.
 横浜市の林市長は,実に無策だった.
 市が設置したワクチン接種予約窓口は,ウェブも電話も,全く役に立たなかった.というのは,元々,高齢者の人数分のワクチンを市は用意していなかったのである.
 そのわずかしかない「枠」に高齢市民が殺到したために,ウェブ窓口はパンクし,通話はつながらなかったのである.
 テレビの報道を観ていたら,東京の大規模接種センターにやってきた女性が「横浜では予約がとれないので東京に来ました」と語っていた.
 なるほど.やっぱりねー.
 私は横浜市のやる気のなさに呆れて,隣の藤沢市の開業医に相談したら,そのクリニックで接種してもらえることになった.横浜市以外の神奈川県内自治体は,順調にいっているらしい.
 
 さて昨日,午前十時の予約 (このコロナ禍で,おそらく大部分の医院は予約制になっている) の少し前にクリニックに着いた.
 このクリニックの待合室には長椅子が六つあるのだが,予約を常に五人程度になるように調整して,待合室での「密」を避けるようにしている.
 私が待合室に入った時は,かなり高齢の女性と彼女の付き添いの青年が長椅子にかけていた.
 そして私のすぐあとに「会社では部長でしたけど,このあいだ定年退職しました」的雰囲気の男が待合室に入ってきた.
 それからすぐ,十時になったところで診察室の中から看護師さんが顔を見せて「予約番号○番のかたー」と呼んだ.
 すると長椅子にかけていた青年が,彼の祖母とおぼしき女性の手を引いて診察室に入って行った.
 この時,元管理職氏が立ち上がると受付窓口に行って「予約の順番は私が早いのにどうしてだ!」と事務の女性に食ってかかった.彼の予約はその女性よりも早い順番だったのである.
 
 どこの医院でもそうだが,患者を診察する順番は,院長の医師が決める.
 予約の順番はあくまで仮の順番である.待合室にいる患者のカルテに基づいて,診察の前あるいは後で行う検査の有無等を勘案し,診察が遅滞なく進むように,医師が「この患者を先に診察しよう」と判断して,待合室に声をかけるのである.
 従って「診察の順番は前後することがあります」と待合室に貼ったポップに書かれているのが普通だ.
 幸か不幸か頑健で滅多に風邪もひかない会社員は,病院には病院のルールがあるということを知らずに定年退職を迎える.
 そして「私のほうが診察の順番は早いはずだ!」と医院の受付でわめいたりする.
 自分より先に診察室に入った患者が,明らかに「祖母をワクチン接種に連れてきた孫」という状況なのであれば,なぜそれを許容できないのだ.
 よく聞く話だが,定年退職した元会社員 (例えば執行役員○○部長とか,窓を背にした大きなデスクを与えられている人たち) が,長年働いて尽くした会社から退き,家庭に戻ってきたら,妻も子供も自分の部下として仕えてくれない.
 お前たちはワシを誰だと思っているんだ.そういう鬱憤を地齋さんはクリニックで爆発させ,先入れ先出しのルールを看護師に説いたりするのである.
 ま,クリニックでそういう不愉快なことがあり,嫌な野郎がいるもんだと思って長椅子に腰かけていたら,青年と老女の二人連れの次に私が看護師さんに呼ばれ,私は診察室に入った.一般の診察に比べるとワクチン接種は短時間で済む (かかりつけ医なので問診がすぐ終わる) から,どんどん進むのである.
 医師から問診とワクチン接種後の注意 (解熱剤等,発熱した場合の対処) を受けて,実際の注射は看護師さんがやってくれた.
 それが済んだ後,待合室で三十分待機した.何事もないようなので,受診受付の窓口に「大丈夫みたいなので帰ります」と声をかけ,帰宅した.
 筋肉痛が強くなったのは,その日の午後である.
 腕を下におろしている時には何の痛みもないのであるが,腕を肩のあたりまで上げると痛む.
 しかし腕が上がらなくてもキーボードを打つには不自由はないし,左尻が痒くなっても尻を掻くにも困らない.
 だが次第に弱い倦怠感が始まった.
 ダルイ感じはあるが,テレビを観るくらいのことはできる.
 体温は測定しなかったが,特に熱があるとも感じない.
 そんな状態で二日が過ぎた朝,筋肉痛もけだるさもなくなっていた.
 ファイザー社製ワクチンに関する軽度の副反応については既に調査報告がある.
 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会&医薬品等安全対策部会安全対策調査会がまとめた《新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査》だ.
 この調査によると,上腕の疼痛は接種の二日目にやや多く現れるが,私のように接種当日という被接種者もかなり多い.
 私の体に生じた副反応は,接種前に予想した通りという結果であった.
 
 周知のように現在のワクチン接種は,自治体によって少し違いがあるが,後期高齢者の中でも八十歳以上とか,平均余命以上の老人から接種が開始された.
 人並以上の長寿者というのは,いつ死んでもおかしくない.
 接種後に亡くなった人はいるが,これまでのところワクチン接種との因果関係が疑われる例はない.
 しかるに接種後に亡くなったことを強調して,ワクチンに対する不安をあおろうとする記事がネット上に散見される.
 ワクチン接種が進行するに連れて,科学的合理性のないアンチ・ワクチンの論調が多くなっているのは危険な兆候である.

|

« 産業分類の変革を /工事中 | トップページ | 申し訳があります »

新・雑事雑感」カテゴリの記事