達成率80%で業務完了とする公務員の職業意識
神戸新聞NEXT《「7月末完了」に明確定義なく自治体困惑 高齢者ワクチン接種》[掲載日 2021年5月23日 11:30] を読んで,ああやっぱりなーと思った.
記事は,菅首相の号令「七月末に高齢者のワクチン接種完了」に対して,自治体がどう対処しようとしているかについて述べている.
《そこに突如掲げられた「7月末完了」の目標。それまで接種率を想定していなかった神戸市は、「7月末に80%の接種完了」と設定し、大規模接種会場2カ所の開設も決めた。高砂市も国の目標が出てから、「7月末で接種率80%」と定めた。
洲本市や淡路市などは、以前から内部で想定していた「接種率70%」について、達成時期を当初見込みよりも早く、7月末に前倒しした。一方、丹波市や加東市は「希望者全員の接種が終わって完了」とする。
各市町とも希望者には7月末以降も接種するが、国や自治体が拙速に「完了した」と公表すれば、まだ受けていない人に混乱が生じる恐れもある。》
横浜市のように,そもそも「接種率」という数値自体を設定していない自治体があることは既にこのブログで報告した.市が予め作った接種計画を「枠」として,その枠の予約が一杯になったら予約受付を終了してしまったのである.
神戸新聞によれば,神戸市は「接種率の分母」が不明だが,とにかく「接種率」を計算して,八割が接種完了した時点で「接種完了」と政府に報告するというのである.残りの二割の市民は,接種を希望しない市民として処理されるわけだ.棄民政策である.
このように兵庫県では自治体によって「接種完了」の定義が異なるが,それでも東京都と同じく,七月以降もワクチン接種は続けるとみられる.
だが横浜市は,七月で,高齢者ワクチン接種予約の窓口を閉鎖する.自分の仕事を義務として完遂しようという職業意識がないのだろう.いい身分だなあ.
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