生半可な笑笑
かつて窃盗容疑で世間を驚かせた内閣官房参与の高橋洋一が,日本のコロナ感染拡大について世界のレベルから見れば「さざ波」に過ぎないと発言して物議を醸しているが,お笑い芸人でクイズ回答者としても有名なロザン・宇治原氏が,次のコメントを発言している.
東スポWeb《ロザン・宇治原 高橋洋一氏“さざ波”発言に「批判されすぎている」》[掲載日 2021年5月14日 19:55]
《一方で「さざ波」より問題は「笑笑」の文字だとし「表現方法の問題で、そこに対して思うところがあるのは、それも分かる。例えば『諸外国から見たら日本の感染者の波はこんな感じなんです』『だから、日本でオリンピック中止と言うと外国から見たらおかしく感じられるかもしれません』という書き方だったら、ここまで言われてなかった」「批判され過ぎていると思いますが、批判されても仕方ない部分があったとも思う。内閣にかかわっている立ち位置の方で、どういう意見を言うにせよ『笑笑』という文字をつけるというのは、そこに反発する人も出てくるだろうというのが僕の感想」と総括した。》
ロザンの宇治原史規は,件の《さざ波》よりもむしろ問題は《笑笑》だとして,上のように発言している.
妥当な意見だろう.
宇治原が指摘したように,高橋洋一の発言で多くの高齢者国民が怒りを覚えたのは《笑笑》である.
しかも高橋洋一の頓珍漢な言い訳は次の通りであった.(スポーツ報知《高橋洋一内閣官房参与、「五輪中止…笑笑」ツイートは「非合理な決定をしたと日本が世界から笑われる、という意味」》[掲載日 2021年5月12日 8:34])
《誰が笑笑っていうことなんだけど、こういうふうな感染のない状態で仮に日本が中止っていうことを言ったら世界から笑われるだろう、と意味です》
もうおわかりであろう.高橋洋一は「笑」の用法を知らないのである.
周知のように,(笑) がネット用語として一般に使われるようになったのはかなり古い.インターネット以前のパソコン通信の時代から使われてきた.
これから「笑笑」や「w」が派生し,さらに「w」が「wwww」などのように用いられたことから「草」というネット用語が生まれた.(草が生えているように見えるからである)
で,「笑笑」や「w」等に共通しているのは,「笑う」の主語が自分であるということである.
従って,第三者である《世界》が笑うという意味では絶対に使わない.
SNS時代になってようやくネットで発言を始めた老人は,これだから困る.基本的な用語も知らずに《笑笑》などと書くから,高橋は世間に笑われるのだ.
さらに恥の上塗りを高橋は書いている.(スポーツ報知《高橋洋一内閣官房参与、「五輪中止…笑笑」ツイートは「非合理な決定をしたと日本が世界から笑われる、という意味」》[掲載日 2021年5月12日 8:34])
《これは、ユーチューブでも言っている話なんで、ぜひユーチューブを見てからテレビの発言はされた方がいいんじゃないですかね。そうじゃないと間違ったことを言っていることになる。なんでも基本だと思うんですよ。何か発言したければ調べてからやるっていう》(引用文中の文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
テレビ朝日社員である玉川徹氏は,間違った発言をしたことが明らかとなった時は,必ずその後,番組放送中に発言訂正を行ってきた.今回も訂正するだろう.社会人として潔い.
ところが,高橋洋一は「笑笑」の用法が誤りであったことについて訂正をしていない.
それなのに玉川徹氏に対しては《なんでも基本だと思うんですよ。何か発言したければ調べてからやる》と小賢しい説教を垂れておる.
「笑笑」の用法くらい調べてから書いたらどうなんだ.w
高橋は,エラソーに玉川氏には説教するが,警察にかけられた窃盗疑惑に対しては見苦しく言い訳をしただけである.
高橋洋一はそういう人間なのだと,私たちはもう一度しっかと覚えて忘れずにいたいものだ.
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