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2021年5月25日 (火)

横浜市における高齢者ワクチン接種の現状

 横浜市が行う高齢者優先ワクチンの接種に関して,手続きサイトが更新されたので覗いてみた.下の画像がトップに掲示されている.
 
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 タイトルに《5月24日~31日の予約について (集団接種・個別接種)》とあり,その下に《5月24日~31の予約について》と小見出しが付いている.
 その下は表になっていて,左から大項目《予約日》《集団接種》《個別接種》が並んでいる.
 その下は,大項目《集団接種》の中項目《接種場所と接種規模》《予約期間》がある.
 では上画像で緑に縁どった部分を拡大してみよう.
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 菅首相の大号令「七月中に高齢者に対するワクチン接種を完了する」は,七月末に二回目の接種が終わっていなければいけない.とすると,逆算すれば七月十日までに一回目の接種は終わっている必要がある.
 上の表で,高齢者優先接種の最終日が 七月十日 (受付日は五月三十一日) になっているのは,それを意味している.つまり五月三十一日で,高齢者優先接種の受付は終了する.
 ではどれくらいの高齢者市民が接種を受けられるか.
 上の表の一万五千回接種 (一回目と二回目の接種を合計した数だから人数はこれより少ない) と,前回の予約受付 (受付日は五月十七日,一万回接種) と合計しても,二万回接種に過ぎない.市民の人数に換算すれば一万数千人であろう.
 次に赤く縁どりした部分.これは個別接種について書かれている欄である.
 実はここに重大な情報が掲示されている.
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【市の予約システム分】で個別接種の予約ができるワクチン数量が三週間分 (5/31~6/20) で約二万回なのに対して,【医療機関直接予約分】は二週間分 (5/31~6/11) で約十一万回であり,圧倒的に【医療機関直接予約分】が多い.
【市の予約システム】で予約できる集団接種の数量 (上述) の二万回と合計しても,四万回である.
 横浜市の高齢者 (六十五歳以上) は九十二万人なので,横浜市が実施するワクチン接種は,高齢者のわずか (4/92)×100=4.3% に過ぎない.
 これを見てようやく私は,横浜市に住む高齢者 (だけではないが) のワクチン接種を担っているのは,横浜市当局ではないことに気が付いた.
 横浜市当局が実施する個別接種とは別の,各医療機関が行う個別接種が,横浜市におけるワクチン接種のメイン・ストリームだったのである.
 同じ「個別接種」という言葉を使うから紛らわしいが,医療機関による個別接種には横浜市は関与していないのだ.
 それは上の赤枠の画像に示されている接種期間にも表れていて,市当局が行う個別接種は六月二十日までであるが,数量的に圧倒的な医療機関による個別接種は六月後半から始まる (5/31~6/11に配送される) のである.
 それでは【医療機関直接予約分】のワクチンはどうすれば受けられるのか.
 横浜市の公式サイトの中を探すと,わかりにくいところに次のことが書かれている.
②医療機関で予約
【予約方法】
「各区の医療機関」から区名をクリックすると、医療機関が掲載されています。
 医療機関を確認後、厚生労働省ウェブサイトのコロナワクチンナビ(外部サイト)でご希望される医療機関を検索して、予約方法をご確認ください。

 この指示に従って,私が住んでいる戸塚区でワクチン個別接種を行う医療機関を探したところ,三つの医療機関があった.
 次に厚労省のコロナワクチンナビにアクセスして調べたら,その三機関とも,かかりつけ以外の患者の接種は受け付けていないことが判明した.
 このように,(1) 横浜市にかかりつけの医院が特にない人の場合,(2) かかりつけの医院があっても,その医院がワクチン接種を実施していない人の場合は,横浜市が行う「集団接種+個別接種」しかワクチン接種を受けられないということになる.
 そして横浜市の「集団接種+個別接種」を受けられるのは,横浜の高齢者市民のわずか4.3%である.
 
 テレビの報道によれば,東京都のワクチン接種状況は,高齢者の大部分が予約を済ませているという.
 既に接種を受けた高齢者は,全国平均は七パーセントを越えているが,横浜市は四パーセントを越えたくらいである.
 住んでいる自治体によって,住民の健康に対する取り組み姿勢は随分と違うものだなあと驚いた.
 ちなみに,下の画像は,私が横浜市のウェブ予約窓口にアクセスした時の様子だ.上は全体で,下は左半分の拡大図である.
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 横長のバーで青い部分は,予約窓口に接続してからの時間経過を示している.
 上の図は,アクセス開始から一時間半経ったときの状態である.目測でバー全体の五パーセントに満たない.
 そして,このあと暫くして接続が切れて,最初からやり直しとなった.
 こんな状態で進捗バーを何時間も眺めているわけにもいかないので,この日も遂に断念した.
 前回の予約日 (5/17) は窓口への接続は成功したものの,その時は既に接種予定数を越えていて,次回に申し込むように促されたので,今回は事態が悪化していることになる.
 
 高齢者に対するワクチン接種に無関心な横浜市の状況を嘆いていても仕方ない.なんとかせねばならない.私の父親の,最後になる年忌が迫っているのだが,それまでに旅行できる状態にしておかねば.
 実は私のかかりつけ医院は藤沢市にあり,そのクリニックで二ヶ月に一度,定期的に診察してもらっている.
 予約を断念したその日 (5/24) がちょうどその診察日だったので,院長医師に「横浜市ではワクチンの予約をとるのが困難です」と相談したら,「じゃうちで接種しましよう」ということになった.住民票のある自治体で接種を受けなくても全く無問題だとのことだ.
 実にあっけない解決である.最初から横浜市なんか相手にしなけりゃいいのであった.
 
と,上のところまでこの記事を書いたら,横浜市公式サイトのワクチン関連コンテンツが更新され,大規模接種会場が設置されるとの告知がされた.(《大規模接種会場でのワクチン接種について》)
 ようやく横浜市は,ワクチン接種を医療機関まかせではなく,市当局が乗り出すことになったようだ.
 ただし,この大規模接種会場のキャパ (接種回数/日) は市のサイトでは示されていない.こういうところがダメなんだ.林文子市長は,市民に安心して生活してもらうにはどうしたらいいかを全く考えていない.考えているのはカジノ誘致のことばっかりなのだ.

 
 ともあれ,六月に横浜の大規模接種が始まる前に,藤沢市で私はワクチン接種してもらえることになったので,一安心である.
 さて自分のワクチン接種の目途が立ったので,東京二十三区内に在住の知人数人にワクチン接種のことを訊ねてみた.すると,みんな一回目の接種は終わったとのことである.
 東京は感染の中心地ではあるが,それだけに都の対処はちゃんと行われているようだ.
 今回のことで横浜市の健康保健行政がいかにダメであるかよくわかった.税金は高いが.

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