十七世紀の女性の髪型
中野京子先生の新刊エッセイ集『そして、すべては迷宮へ』に,ハブリエル・メツーの『手紙を読む女』(1664~1666年頃,油彩,アイルランド・ナショナル・ギャラリー所蔵) が取り上げられている.
この『手紙を読む女』の,パブリック・ドメインの画像ファイルがあるか探したのであるが見つからなかった.
それで止む無く,この絵の画像ではなく,この絵の画像を掲載している産経新聞の記事へのリンクを示す.
(産経新聞《同年代に活躍のメツー 対の傑作生む》)
この『手紙を読む女』の左側で,こちらを向いていすに腰掛けているのが女主人で,右側で立っているのが召使の女である.
女主人は恋人からの手紙を読んでいて,召使は壁の絵を観ている.
絵に描かれた船は嵐の中で難破しそうになっているが,これは女主人の恋の行方を暗示しているというわけだ.
さて以前から思っているのだが,女主人は剃髪しているみたいに私には見える.
だがこれは,チョー額が広い女性が頭巾をかぶるとこうみえるのだろうか.
下の画像は,同じくメツーの『鳥売り』(1662年,ドレスデン古典絵画館) である.
(パブリック・ドメイン;From Wikimedia Commons,File:Gabriel Metsu 003.jpg)
下の画像は,『鳥売り』の右側に立っている女性の上半身を拡大したものである.
これもかなり額が広い.髪を後ろに強く引っ張っても,ここまでオデコにはならないのではないか.
極端に額を広くする髪型が当時の流行だったのだろうか.
中野先生は『手紙を読む女』の女主人の坊主頭について触れていない.
また,ウェブでこの髪型について調べたが,よくわからない.うーむ.
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