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2021年2月22日 (月)

量目がいい加減なESSEのレシピ

 紙の料理雑誌でもレシピサイトのト記事でも,一つの料理のレシピには分量が記載されるのが普通だ.
「好きなだけ」なんて書いているのは私のレシピくらいのものかと思う.
 しかし,もっともらしく分量が書かれていても,まるっきりウソの場合が多いので,特に若い読者は騙されないようにしないといけない.
 つまり,鶏卵でもジャガイモでもタマネギでも,一個あたりの大きさは物によってかなり違うので,そこんところが指示されていないレシピは,料理をしたこともない素人が書いていると断じて差し支えない.
 突然に余談だが,料理の専門家づらしてウソを書くやつもいる.レシピに「醤油 大さじ」「味噌 大さじ」なんて書いてあったら,もうどんなに旨そうな料理の出来上がり写真が付いていても,食うに値しない.
 なんとなれば,醤油や味噌には色々なものがあり,メーカーによって塩分濃度は,パッケージに明記していなくても,様々だからである.さらには「減塩」と明記してあっても,それは「当社比」なのである.
 そういうことを無視してレシピを書く自称「料理研究家」を信用するような人は,旨い味の料理をいつまでたっても作れない.
 話を元に戻す.
 料理に使う食材は本来は重量で計測するのが良い.ただし調味料は液体だから計量スプーンで充分だ.というのは,そもそもメーカーによって味も塩分も異なるから,レシピに書かれている量は単なる目安に過ぎないからだ.
 重量で表示すべき食材量を,「見た目」で書く大馬鹿者がいる.例えばESSEに掲載されている《鮭の切り身が余ったときのお助けレシピ。簡単サブおかず二品》[掲載日 2021年2月21日] だ.記事の一部を下に引用する.
 
スーパーに並んだ鮭の切り身パックが、家族の人数に合わなくて困ることはないでしょうか。
 今回はそんなお悩みを解決してくれそうな「焼き鮭とミツバのスクランブルエッグ」「蒸し鮭と細切りジャガイモのサラダ」をご紹介します。
 見た目に鮮やかな「焼き鮭とミツバのスクランブルエッグ」レシピ
 とろっと半熟に仕上げて! 焼き鮭が少し残ったときにも。
●焼き鮭とミツバのスクランブルエッグ

【材料(4人分)】
・生鮭(切り身)    1切れ
卵          3個
・塩          小さじ1/4
ミツバ        1束
・めんつゆ(3倍濃縮)  小さじ1
・サラダ油       大さじ1/2
【つくり方】
(1)鮭に塩をすり込んで5分ほどおき、さっと洗って水気をしっかりふく。グリルで焼き、骨を取って粗くほぐす。ミツバは2cm長さに切る。卵は溶きほぐし、めんつゆを加えて混ぜる。
(2)フライパンにサラダ油を中火で熱して(1)の卵液と鮭を入れ、軽く数回混ぜる。(1)のミツバを加えてざっくり混ぜる。》(文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 上記のレシピで問題になる箇所の文字を着色した.
 まず鶏卵だが,これはM玉だ.サイズについて何も書かれていないときはMだと理解すればいい.
 しかし手元にある鶏卵がSとかLだったりした場合,この料理を作ってみようとする人は,鶏卵重量とサイズの換算を自分でしなければいけない.そうしないと,料理写真と見た目が全く違うし,味の濃さも違う別の一皿になってしまう.
 従ってレシピは「卵 三個くらい」とするのが親切というものだが,そこまでしなくても「掲載した料理写真はMの卵を三個使った場合の例」としなければ料理初心者には不親切だ.
 だがまあそれは良しとしよう.それよりも大きな問題がこのレシピにはある.
 というのは,このレシピを書いたやつは,料理のできない人間どころか,スーパーで買い物をしたことがないことが明らかなのである.それはミツバ (たぶん糸ミツバのことだろう) の量を「1束」としているからだ.
 私は目視確認したのではないが,NHKの番組かなんかで知ったところでは,農家は出荷時に厳密な計量をしていない.まさに「一束」という程度の正確さで包装している.だからこの一束は,農家 (組合) や産地によってバラバラだ.ネットで調べると,三十グラムから五十グラムくらいを一束とすることが多いように見受けられるが,一束が百グラムなんてのもある.
 消費者は包装された実物の量を見て,「これっぽちで三百円は高い」などと評価して買うかやめるかを決めるというわけだ.
 従ってミツバを使った料理は「一束 (50gくらい)」などと記さなければ,レシピの用をなさないのである.
 記事の読者が「単に一束じゃあどれくらいかわからない」と迷うようなレシピを書いて平気なESSEの記事は,実際の料理 (食材の購入) をあまりやらない者が書いたのだろう.
 余談だが,ミツバは高い野菜だ.小鉢に「ミツバのおひたし」がついた夕飯は贅沢なものだが,鶏卵で増量するというアイデアは悪くない.だから,レシピはちゃんとして欲しいと思う.

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