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2021年2月 3日 (水)

アンタッチャブル /工事中

 毎日新聞《緊急事態宣言下で朝まで営業のキャバクラ 従業員を逮捕 立ち入り拒否容疑》[掲載日 2021年2月2日 13:24] から一部引用する.
 
同店は、2019年12月の開業以降、午後9時~午前5時に営業していた。風営法や条例が定めた営業時間(午前1時まで)を過ぎており、警視庁が20年5月と11月に2度にわたって是正を求めたが応じていなかった。新型コロナウイルスの感染拡大による2度の緊急事態宣言下でも同様の時間帯に営業を続けていた。これまでの売り上げは約2億9000万円に上り、うち約1億5000万円は午前1時以降分という。
 逮捕容疑は1日午前1時半ごろ、店のドアに鍵をかけ、営業時間の順守状況を確認するために訪れた警察官の立ち入りを妨げたとしている。3人とも容疑を認めているという。立ち入りに応じないことから、応援で同行していた機動隊員34人がオノなどを使ってドアを破壊したところ、新井容疑者らは鍵を開けて立ち入りに応じたという。
 
 公明党の遠山清彦衆院議員は,緊急事態宣言中に銀座のクラブではしご酒をしたことと,同議員の資金管理団体が一昨年にキャバクラ代を支出していた
ことが問題視されて創価学会の怒りを買い,当初は役職辞任で逃げ切れると踏んだようだが,結局は議員辞職願を提出した.
 次の衆院選挙の準備も進めており,将来を嘱望されていた公明党のホープであったというが,党公認は取り消され,政界を引退することで決着した.
 私の想像だが,遠山氏は,なじみのママ (たち) からお店に来てねと頼まれて断れなかったのではないか.
 緊急事態宣言のせいでつぶれそうなのよ,相談に乗ってちょうだい,とかなんとか言われたのだろう.
 遠山氏は優秀であったと聞く.そういう人物が,いくらなんでも緊急事態宣言下に自分から進んで危険に身を投ずるだろうかという気がする.
 AERAdot.《「銀座クラブ通い」公明党議員を辞職に追い込んだ 「創価学会婦人部」の怒りのマグマ》[掲載日 20210203 8:02] は遠山氏が銀座のクラブに出かけたことの背景を次のように書いている.
 
公明党の世代交代の象徴であり、党からの期待は大きいものがありました。神奈川6区で落選すれば公明党は比例では復活できないので、背水の陣で臨む覚悟だと話していました。次の選挙に向けて相当必死だったことは確かです。財界から芸能界まで人脈も豊富な人ですが、ちょっと軽いというかミーハー的なところもあった。そうしたフットワークの軽さと、選挙へのあせりが一番悪いタイミングで出てしまったのかなとも思います》(文字の着色強調は当ブログの筆者が行った)
 
 遠山氏は夜の街のトラップにはまったのである.遠山氏を安易に呼び出して,結局その高級クラブはいわゆる「ふとい客」を失ったわけだが,ま,経営者としては痛くも痒くもあるまい.また別の政治家を篭絡すればいいだけだ.遠山氏はこのトラップにはまって人生を台無しにしてしまったが,銀座のクラブのママたちが遠山氏の今後の身の振り方にに責任を感じることはないだろう.すぐに忘れるに違いない.
 
 私が思うに,銀座のクラブだとか,キャバクラとかホストクラブだとか,あるいは更に直接的に性的な方向にいってる業者とか,こういう営業者を「飲食店」と呼ぶのはやめるべきである.彼らが売っているのは飲食物ではない.彼らが巨利を得ているのはなにかしらのサービスによってであり,飲食物は彼らの商売に用いる小道具に過ぎない.このような虚業を,正業である「飲食店」に含めることは道義的に正しくないのである.
 人命に軽重はないが,人格に貴賤はある.従って人格の行う生業にも貴賤が生じる.極端な話,暴力団が麻薬覚醒剤の取引を業として行うとすれば,これよりも賤業はない.巷の風俗営業も,銀座のクラブも,お天道様に顔向けできるまっとうな生業であるとは私は思わぬ.
 だから「歩く謹厳実直」と云われた私が会社員時代に家の外で酒を飲んだのは,専ら『深夜食堂』のような構えの店であった.
 あ,二度ほどキャバクラにいったなあ.どんなものか同僚と話を合わせるため嫌々ながらの視察だった.
 ついでに思い出したが,神戸でガールズバーに入ったことがある.これは文科省事務次官だった前川喜平氏が読売新聞に陥れられた例の事件をテレビニュースで見て,女子の貧困調査を試みたのであった.
 女子といえば,秋葉原のメイド喫茶に入ったことがある.十年くらい前のことだ.マザーボードとかメモリ等のPCパーツを買った帰りに,一息入れようとして秋葉原に昔からある純喫茶に足を向けた.昭和四十一年前後に開業した有名な老舗喫茶「古炉奈」である.
 ところが,電波会館の二階へ階段を上がってドアを開けたら,驚いたことに純喫茶「古炉奈」は業態を変えてメイド喫茶になっていた.
「おかえりなさい,ご主人さま~」と言われて,あれよあれよと案内されるままに席に着き,何か言わねばならぬと慌てて「おすすめは何ですか」と訊いてしまったら,オムライスだとメイドさんが答えた.
 それを注文して待っていると,やがてケチャップでハート形を描いたオムライスがやってきた.それを食べようとすると,件のメイドさんが「食べる前に魔法の呪文をとなえてくださーい」と言う.
 呪文とは例の「おいしくなーれ,おいしくなーれ,萌え萌えキュン!」で,「さあご一緒に!萌え萌えキュン!」と言うので,仕方なく「萌え萌えキュン!」と唱和した.お茶でも飲もうかと思っただけなのに,まさかの事故と言うべきできごとであった.
 銀座のクラブにも行ったことはあるが,役員がおごってやると言ったので致し方なく付いていったのだ.他意はない.
 おおそうだ,昔の話を思い出した.昭和の終り頃,関西に「ノーパン喫茶」という風俗営業が現れ,これが東京でも大流行りした.
 やがてその十年後,今度も大阪で「ノーパンしゃぶしゃぶ」が開発された.
 なんで風俗店が喫茶店を装って営業したかというと,領収書を経費で落とすことができるからである.(*註)
  (*註) 架空の打ち合わせを喫茶店でやったとかなんとか,取引先の社員と示し合わせておいて経理の社員を騙せばいいと聞いた.私は知らんけどね.
 しかし「ノーパンしゃぶしゃぶ」は喫茶店とちがって金額が高いので勘定科目が交際費になってしまう.ではあるけれど「ノーパンしゃぶしゃぶ」で接待した場合,交際費を申請するときの領収書にはもっともらしい料理店名が書かれているので,風俗店に詳しくない経理担当者は受理処理してしまうかも知れない.知らんけど.
 ま,税務署が入ったらそんな領収書は認めないと思われるが.知らんけど.
 ちなみにWikipedia【ノーパンしゃぶしゃぶ】に《ノーパンしゃぶしゃぶは飲食店と言う扱いであり、風俗店とは異なり「飲食費として領収書を落とせる」ことにより、国家公務員の接待に利用された》と書かれているが,勘定科目としては「飲食費」ではなく「交際費」の誤りと思われる.知らんけど.
 だが,上の引用に《国家公務員の接待に利用された》とあるように,銀行が大蔵省の役人を接待するのに東京新宿歌舞伎町の「ノーパンしゃぶしゃぶ」店の「楼蘭」を用いていた (大蔵省接待汚職事件) ことが大きく報道されたために,しゃぶしゃぶ料理店を装った風俗店の存在が会社の経理担当者に広く知られるところとなり,その種の領収書は経理担当者から突き返されることになってしまった.知らんけど.
 
 しかしこれくらいで引き下がるようでは大阪人ではない.次は「ノーパン・ラーメン」を考案した.ノーパンとラーメンがどのように結びつくのか不思議だが,私が知人から耳にしたのは「ショータイム」があるのだという.
 ショーが始まると,通常は「はーいお待ちどーさまあ」などとラーメン丼を上げ下げしているミニスカートの店員さんが突如カウンターの上に乗って,ミュージックが流れ,ラーメンを啜っている客の隣で踊るというようなシステムらしい.知らんけど.(ネット検索してみると,別の店ではまた別の趣向があったようだ)
 昔々,安給料の会社員が行くキャバレーと似たようなことをしているんだなあと思った私は,大阪出張の折に店を探してみたがみつからず,(以下略)
 このように会社員時代のことを思い出して書いてみると,如何に私が謹厳実直な人間であったかとつくづく思う.
 なんの話だ.
「飲食店」という言葉は,風俗店が食事を提供する営業を装うのに都合の良い言葉であるという話だ.
 本来の食事を提供する事業者と,風俗事業者とは一緒くたにせずきちんと区別しないと色々と不具合が生じる.この点が曖昧だと,例えば,感染拡大防止のために自治体が営業時間短縮を飲食店に要請する代わりに協力金を払うことになるが,その飲食店の中に風俗営業が含まれてしまうのだ.
 このことは行政も承知しており,昨年の緊急事態宣言の際に,政府は最初,キャバクラやホストクラブに勤労国民が納めた血税を投入するのは相応しくないとの見解をを示した.
 ところがなんでも反対すればいいと考える愚かな野党が「ホステスやホストを差別するのか!」などと馬鹿なことを主張したために,勤労者国民が汗水たらして働いて納めた血税が,風俗店に投入されてしまった.
 週刊誌等の報道によれば,東京のホストクラブやキャバクラは挙句の果てに,国から持続化給付金を,東京都から時短協力金を受領しながらその実は闇営業を続けた店が多いという.今回問題となった与党議員たちが銀座の高級クラブで深夜はしご酒をした件をみれば,昨年の緊急事態宣言の時も高級クラブが闇営業をしていたことは想像に難くない.
 創価学会婦人部は昨年の緊急事態宣言の際に,野党が風俗店にも税金を投入して事業を救え!と阿呆な主張をした時,なぜ公明党を突き上げて銀座のクラブを廃業に追い込んでおかなかったのだ.そうしていれば公明党はホープの遠山氏を失うことはなかったのに,と強く反省を求めたい.
 ついでに言えば,高級クラブやキャバクラの客は男であり,ホストクラブの客は女だ.あれこれ理屈をつけても要するに性の商品化だ.政治活動をできる最大の女性団体として,学会婦人部は今こそ声を上げるべきではなかろうか.私はそう思う.
 また,あるルポライターが最近書いた記事によれば,新宿の某ホストクラブは現在の緊急事態宣言下も堂々と時短することなく営業を続けているが,その時の売り文句が「ウチのホストは全員もう感染済で抗体持ちなんですよ,安全ですぜ」だとさ.真偽は不明だが.
 真偽不明だとしても,さもありなんと思わせる話だ.そもそも風俗営業事業者に対して行政が「共に国難に立ち向かおう」と呼び掛けるほうが間抜けである.国の危機に国民として立ち上がる気概をもっているやつが亡国商売なんぞしているものか.
 
 話がいささか散漫になった.
 私の考えは以下の通りである.
 キャバクラやホストクラブ,高級ナイトクラブ等は「接待飲酒店」あるいは中華風に「接待酒楼」等でよろしい.これは,酒および,女性または男性による接客の提供をすることを主たる営業目的とする事業者である.食事の提供を営業目的としていない店だ.
 一方,ファミレスとか鮨屋とか,蕎麦屋,街中華などは,食事の提供が主たる営業目的だ.酒類の提供は食事 (料理) に付随したものに過ぎない.そしてこの分野の店こそが私たちの生活においてエッセンシャルなのである.だからこれらの店は,現在の法律上は銀座のクラブやキャバクラ等と一緒くたであるが,これはまことに料理人や職人に対して失礼な話だと言わざるを得ない.従って,法律上の分類名称をキャバクラ等とは明確に区別できるように,例えば料理店とするべきではないか.「飲食店」という日常使う言葉は,法律用語でもあり,日本標準産業分類の事業区分では「中分類76-飲食店」以下,次のようになっている.
 
760 管理,補助的経済活動を行う事業所
7600 主として管理事務を行う本社等
7609 その他の管理,補助的経済活動を行う事業所
761 食堂,レストラン(専門料理店を除く)
7611 食堂,レストラン(専門料理店を除く)
762 専門料理店
7621 日本料理店
7622 料亭
7623 中華料理店
7624 ラーメン店
7625 焼肉店
7629 その他の専門料理店
763 そば・うどん店
764 すし店
765 酒場,ビヤホール
766 バー,キャバレー,ナイトクラブ
767 喫茶店
769 その他の飲食店
7691 ハンバーガー店
7692 お好み焼・焼きそば・たこ焼店
7699 他に分類されない飲食店
 
 まずこの法律上の産業分類から改める必要がある.
「中分類76-飲食店」全体から,「従業員が客と会話をする」あるいは「本来の食事を提供する店が行わない特殊な接客を行う」店は例えば「特殊遊興業 (仮)」として,「中分類76-飲食店」の分類から外すのだ.
 本当に消費者国民に食事を提供したいと考えている事業者と,隠れ蓑として飲食物を提供する事業者を区別しなければいけない.
 そうしないと「ノーパン・バーガー」や「ノーパン鮨」が登場する可能性を排除できないからである.
 本来の意味での飲食店は食品衛生法による規制 (営業許可等) を適用するが,「特殊遊興業 (仮)」には,食品衛生法に加えて風営法による取り締まりも
 
 
通常のと「766 バー,キャバレー,ナイトクラブ」

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