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2021年1月18日 (月)

お笑い芸人は「法律のことはわかりません」で許されると思いこんでいる太田光の甘え

 RBB TODAY《太田光、飲食店名公表に反対「政治家が一番やってはいけないこと」》[掲載日 2021年1月17日 16:39] から下に引用する.
 
一方、1月に再発出された緊急事態宣言に伴い、営業時間短縮要請に従わない飲食店名を各都道府県知事が公表することも可能となった。
 太田は「政府はもうちょっと落ち着いて。政府がかぶらなきゃ行けない責任は罰則を強めることではない」と強調。緊急事態宣言下で都道府県知事による飲食店の店名公表が可能となった点についても、「それって国民に裁きを委ねるということだから、いちばん政治家がやってはいけないことだと思う。それをやったら政治家は終わりだ」と述べた。
 
 同趣旨のことをデマゴーク橋下徹も述べている.
 では他の法律はどうなっているか.一例として厚生労働省が所管する公衆衛生に係る法律である食品衛生法について説明する.
 まず,保健所所員のパトロールあるいは市民からの通報,および実際に食中毒が発生した等の場合,保健所は当該飲食店に対して設備改善等の指導を行う.当該飲食店がこの指導に従わない場合,書面をもって設備改善命令または営業停止または営業禁止の処分を行い,同時に当該飲食店の店名を公表する.
 厚労省所管および農水省所管などの法律で,この段階を踏む処分規定が行われている法律は多い.
 さて緊急事態宣言下における営業時間短縮要請は,食品衛生法等における「指導」よりも弱い措置であると考えられる.
 従って,今回の改正は他の法律との整合性からすると,まず酒を提供する営業を行う飲食店が「営業時間短縮要請に従わない」場合,まず「指導」を行い,当該飲食店がこの「指導」に従わない場合は書面をもって営業停止または営業禁止の処分を行い,同時に当該飲食店の店名を公表するという形が正しい.すなわち今回の改正 (案) について言えば,店名公表だけでは他の法律との整合性に問題があり,当該事業者の営業停止とセットにすべきであった.
 しかしいずれにせよ,公衆衛生行政に則る措置に不服従であれば,氏名や店名等は公表されるのが日本の行政法の仕組みである.なぜなら,店名等を公表することにより国民の健康を守ることは,公共の福祉だからである.
 
 一介の無知なお笑い芸人にすぎない太田光は知らないだろうが,店名公表や企業名公表はよくある行政法に係る措置なのである.
 従って《それって国民に裁きを委ねるということだから、いちばん政治家がやってはいけないことだと思う。それをやったら政治家は終わりだ》と大上段に振りかぶって知ったかぶりを言うのであれば,他の公衆衛生関係諸法の罰則規定改正をも主張する覚悟を持たねばいけない.それをしないのは,無知で許される話ではない.

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