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2020年12月20日 (日)

有言不実行の人たち

 共同通信《閣僚のオンライン提出たった1人 19年収支報告、デジタルに遅れ》[掲載日 2020年12月19日 10:00] から一部引用する.
 
菅義偉内閣の閣僚の資金管理団体と、閣僚が代表を務める政党支部の2019年分政治資金収支報告書を共同通信が調べたところ、国が推奨している総務省のオンラインシステムを利用して報告書を提出していたのが萩生田光一文部科学相1人だったことが19日、分かった。閣僚のスタッフ側は「システムに慣れていない」などと説明。菅内閣はデジタル化を政策の柱とするが、取り組みが遅れている現状が浮き彫りになった。
 総務省によると、同省が管轄する約700の「国会議員関係団体」のうち、システムを使って報告書を提出したのは約2・3%にとどまり、システム自体の有効性も問われそうだ。
 
 菅首相は《デジタル化を政策の柱とする》と言ったが,菅首相に理解できる「デジタル」とは携帯電話料金の値下げのことだけだ.それ以外のことは全く語ったことがない.
 
 NTTグループは,まずNTTドコモの上場を廃止し,ドコモの事業にグループを統合していくと発表した.
 これは,値下げのことしか理解できない菅首相に対するNTTグループからの回答である.料金を値下げするためにはこれしか方法がない.そしておそらく他社は,政府の値下げ要求に対応できずに市場から撤退していくだろう.生き残るのはNTTだけであり,大昔の状態に逆戻りするわけだ.
 生き残るとはいえNTTは,菅に収益源を奪われ,もはや5Gに対応していく力はないと言われている.
 ITmedia Mobile《NTTグループ32万人の命運を握る「ドコモ値下げ」――国際競争力強化を狙うなら「ドコモを親会社」にすべき》[掲載日 2020年10月09日 10:00] から下に一部を引用する.
 
一つ気になるのが、NTTドコモが本当に値下げを実現した時、NTTグループに大きな影響は出ないのかという点だ。
 澤田社長は「完全子会社化によってNTTドコモの経営基盤が安定することで、値下げが実現できる」という。
 ただ、NTTグループの中でも稼ぎ頭であるNTTドコモで、大幅値下げを実現すれば、NTTグループ全体の経営基盤が脅かされることにはならないのか。
 NTTドコモ単体であれば、従業員8100名(グループ2万7558名)だが、NTTグループ全体となると連結ベースの従業員数は31万9050名まで拡大する。
 今後、NTTドコモがNTTコミュニケーションズやNTTコムウェアを取り込むとなると、組織が巨大化すると思われるが、値下げによって収益は悪化するのが見えている。
 このグループ再編で、NTTとしては、人材のリストラなども検討していたりするのだろうか。
 菅総理の値下げプレッシャーで、NTTグループがリストラに着手せざるを得ないなんてことになると、「本当に値下げが必要だったのか」という議論にもつながりそうだ。NTTに入社した人たちも「NTTでリストラ」なんて想像もしたことなかっただろうが、現実味を帯びてきたのは間違いない。》(引用文中の文字着色による強調は当ブログの筆者が行った)
 
 上に引用した業界紙記事の趣旨がコンセンサスのようだ.すなわちデジタル産業の何たるかを理解できない菅首相は,日本のデジタル産業に大打撃を与えるだろう.
 デジタルに無知の首相があさっての方向を向いて「デジタル化」を政策の柱とすると言い出したとき,すぐこれに調子を合わせて大臣のイスを手に入れたのが平井卓也・デジタル改革担当相であるが,河野太郎行政改革担当大臣も大はしゃぎだった.
 平井大臣の国会答弁をテレビで聴いて,この人は口先だけで知識も見識も実行力もないんだろうなあと私は思ったのだが,その通りだった.
 河野大臣も,せいぜいスマホを使えるレベルなんだろう.
 この有言不実行の三人組にくらべると,ただ一人,政治資金収支報告書をオンライン提出した萩生田光一文科相はえらい.

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