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2020年12月 7日 (月)

テレビの不調に悩む

 地デジ放送が始まったのは2003年 (平成十五年) だが,その前に電気屋さんに来てもらって,拙宅の屋内のテレビ受信系を点検してもらった.
 すると,私の陋屋は古いので,屋根の上の八木式アンテナから屋内に同軸ケーブルを引き込んだあとの,壁の中の配線が地デジに耐えられないだろうという診断 (信号減衰が大きい) だった.しかし壁を壊してまで屋内配線をやり直すのは,気が進まなかった.
 そこで屋根の上のアンテナを地デジ用に交換したあと,和室居間の壁に穴を開け,この穴を通じて,アンテナからの同軸ケーブルを引き込むことにした.
 つまりそれまでは各部屋の壁にアンテナ端子があったのだが,和室居間しかテレビを視聴できなくなったのである.
 あとは一階のリビング (実は飼い犬が住んでいる部屋) と二階の私の居室にテレビがあるが,これは二階の窓の外にあるベランダ (洗濯物を干したりするアレですな) の支柱にデザインアンテナを固定 (当然,屋根上よりかなり低い位置) し,そのすぐ近傍 (同軸ケーブル長さ50cm) にブースターを取り付けた.次にアンテナのUHF出力をブースターに接続し,その出力を分配器で二経路に分けた.
 ブースターの電源は二階の居室に置いて,その直流出力を「すきまケーブル」を経由でアルミサッシの外に出し,ブースターに接続した.
 もちろん分配器は通電型のものである.
 ここでアンテナに簡易型のレベルチェッカーを繋ぎ,レベルが最大になるようにアンテナの方向を調整した.
 すべて終了してからテレビ二台をオンにすると,どちらも良好な受信状態だった.以上はDIYでやった.屋根の上に昇るのは素人はやらぬほうがいいが,ベランダで工事ができるのなら自分でやったほうがよい.勉強になるし.
 
 こうして六年が過ぎた.
 ところが先月の下旬あたりから時々,テレビの音声が「音飛び」するようになった.
 暫くすると,著しいブロックノイズが入るようになり,音声だけでなく画面も不調になった.
 困ったのは,この「時々」という現象である.
 録画予約の場合,後で再生したときにブロックノイズが激しくて全く視聴不可能のことがあった.
 ノイズが激しくなる時間帯があるわけではなく,また天候も無関係のようである.
 アンテナレベル (*註) を調べると,快調な時はTBSが58dB (少し不安定だが視聴に問題はない),テレビ朝日が77dBで安定,NHKなど他の局は80dBで安定している.
 (*註) 一般にアナログ伝送の場合はS/N比と呼び,信号(signal) / 雑音(noise) である.デジタル伝送の場合はそもそも信号強度が存在しないので,搬送波強度(carrier) / 雑音(noise) を用いてC/N比という.単位はデシベル dBを用いる.
 
 しかし,我が家のテレビは突然なんの前触れもなく,安定していたNHKなどのレベルが40dB前後に急降下し,画面全体がブロックノイズに覆われてしまうのだ.そしてまた突然に元通りの良好な受信状態に復帰する.
 家電や機械の故障にしろ,建築物の老朽化・崩壊にしろ,不可逆的に進行する.「テレビの故障をそのままにしておいたら自然に直った」ということは絶対に起きない.この現象を大仰に言い換えると,高校生なら物理の授業で耳にする「熱力学第二法則」に基づく「エントロピー増大の法則」だ.福岡伸一先生は「秩序があるものはその秩序が崩壊する方向にしか動かない」と表現している.(ただし,これは確からしいが完全に証明された法則ではない)
 テレビを構成している部品と回路はすべて秩序だっている.すなわち故障は不可避である.そして軽微な故障は大きな故障へと進行する.
 だとすると,私の家のテレビが,ある時はきれいに受信できるが,またある時はブロックノイズのために視聴不能となる現象は,テレビの真の故障ではないことになる.
 私がこれまでにオーディオ・アンプやラジオ受信機,PCを作ったり修理した経験上,この種の不安定な見かけ上の「故障」は,断線寸前の状態とか接触不良が原因の可能性がある.
 これが厄介なのは,肉眼ではわからないことだ.テスターで導通テストを行って断線寸前や接触不良の箇所を特定しなければならない.
 断線寸前がプリント基板上で起きていたら,もうお手上げだ.
 トラブル・シューティングする気力が起きないので,現時点で私は,アンテナ,ブースター,分配器とそれらを結ぶ同軸ケーブルを総取り換えしてしまおうかなーと思っている.
 
 ところで,地デジの受信に関しては,不安定な受信状態 (快調な時もあるのに,突然不調になる) に悩んでいる人がかなりいて,ネットの質問掲示板に投稿がいくつもある.
 この質問に対して,「アンテナが向いている方向に高い建物が立っている」とか「強い風のためにアンテナの向きが変わった」と回答する者がいる.
 馬鹿である.
 高いビルが一日のうちに建ったりなくなったりすると言うのだ.
 アンテナが,自分であっち向いたりこっち向いたりするというのだ.
 超常現象かよ.w

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