なぜマスクなしで食事してもいいのだよ
毎日新聞《飲食店で食事、どんな場合に新型コロナ感染?国立感染研が具体事例公表》[掲載日 2020年10月14日 6:00] から記事の末尾を引用する.
記事の内容は,国立感染症研究所が,飲食店 (飲酒ではなく食事をする店) で会食をする際に,感染リスクの大きい事例を公表したというものだ.
《感染研ではこれらの事例を踏まえ、会食の際の注意点として▽互いにできるだけ離れて座る▽飲食中以外の時間はマスクを着用する▽箸やスプーンなどを共有しない――などを挙げている。》
このコロナ禍でのマスクの着用を「同調圧力」であるとして,みんなマスクを外そうと強く主張している中川淳一郎 (ただし自分はマスクを着用しているのが自分勝手で意味不明である) が,マスク着用者を非難する (繰り返すが,中川自身はマスクを着用している) ときの論拠の一つが「飯屋で飯を食っている時には皆マスクしていないじゃないか」というものだ.
たしかに中川が並べ立てている言い分のうち,これだけは一理ある.むしろ矛盾しているのは,感染研がいうところの《飲食中以外の時間はマスクを着用する》である.なぜなら「飲食中」がどんな状態なのかについて知らんぷりしているからである.ツッ込まれて困るところはすっとぼけるに限る.
なぜ飲食中はマスクを外しても感染リスクがないのか.おかしいじゃないか.
これが「口に食べ物を入れる時は,マスクの下の部分を少し前方に引っ張り,アゴとマスクの間の隙間からスプーンで素早く食べ物を口にいれ,咀嚼中はマスクをきちんと着用したままで食べることを推奨する」と言ってくれれば,私は,さすが感染研だ,科学的であると絶賛するだろう.
だが感染研はそうは言えない.食べている最中はマスクなしでもいいのだという.食事が終わったらマスクをすればいいのだという理屈は,中川淳一郎でなくてもヘンだと思うに違いない.だから脇田所長は,これについて国民に対する説明責任がある.
ま,飲食店で食事はしないように,と言えれば感染症研究者としては正しい態度だが,そんなことをしたら公務員である脇田所長は,学術会議の一件のように,菅首相の一声でクビが飛ぶだろう.木の葉が沈んで石が流れる令和の世である.
基礎疾患持ちの高齢者である私は,店では食事をしない.実際にはマスクをしたままでは口にものを入れられないからである.蓮華にすくったパラパラのおいしい炒飯はきっと下にこぼれる.ラーメンをすすれば必ずやマスクはスープで濡れるであろう.
壁に面したカウンター席で,隣の客との間が高さ1m位のアクリル板で仕切られているなら多少はいいだろうが,それにしても無症状感染者かも知れない店員が背後から「へい餃子ライスお待ちーっ」などと言いながら飯を運んできたらどうすりゃいいのだ.
たぶん安全なのは,スシローみたいな方式の回転鮨の四人掛けボックスを一人で占拠して食事する方法だ.その代わり順番待ちのスペースはハイリスクだが.
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