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2020年6月14日 (日)

卑劣記事

 東洋経済ONLINE《自粛警察「市民vs.市民」が泥沼になる必然構図 正義感の暴走でコロナ後は「1億総警察官」に?》[掲載日 2020年6月13 18:00] から下に一部を引用する.

緊急事態宣言の解除後、東京都では感染者数が2ケタになる日が続き、「東京アラートを出して警戒を呼びかけた。そんななか、東京都が警視庁と協力して、夜の街の「見回り隊」の結成を検討していると一部メディアは報じた。
 東京都に確認すると、6月5日に新宿区歌舞伎町で、都や新宿区の職員、東京都医師会の人たちが「東京アラート発動中」などと書かれたそろいのビブスを着て、「3密」を避けるよう呼びかけながら歩いた。

 この記事の筆者は,都の職員と都医師会が新宿区等の街頭で「ステイホーム」の呼びかけを行ったことを「自粛警察」と関係あるかのように論じている.
 だが都職員と医師によるこの行動は,緊急事態宣言が発せられたときからやっている.「自粛警察」が大きくメディアに取り上げられるようになった以前からだ.この点で,上の記事の筆者は事実誤認をしている.コロナ禍下の日々のニュースに疎いのであろう.世情に疎いなら,あまり書かないのがよろしいと思う.
 だがしかし,そういうチンピラ・ライターの思い付き
記事は大した話ではない.
 問題はこの記事の冒頭に掲げられた写真だ.
 都職員が「ステイホーム」と書いた紙を持って立っている構図だが,これに付されたキャプションは《自分たちが絶対の正義だという意識は、人間の弱い部分を刺激する》である.
 
 この筆者,いい度胸をしていると思う.写真の彼ら都職員は,都知事の指揮下に街頭に立っている.
 写真の背景には,都庁でメディアに会見する小池知事が街頭ディスプレイに映っている.
 これに《自分たちが絶対の正義だという意識は、人間の弱い部分を刺激する》と説明を加えるのは,小池都知事が《人間の弱い部分を刺激》していると言っていることになる.
 そう書きたいのであれば小池都知事をはっきりと名指しして「あなたは自分が絶対の正義だと考えて,人間の弱い部分を刺激している」と批判,非難するのがフェアである.
「におわせる」という書き方は卑劣である.記事の内容はいかにももっともらしいが,書いた者の品性卑劣がにじみ出ている.

 

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