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2020年5月27日 (水)

医薬行政に対する首相の政治介入を許してはならない

 先日の記事《アビガンの今》にこう書いた.
 
自らの内閣支持率後退を防ごうとする意図なのか,やたらとアビガンアビガンと連呼する首相が,強引にアビガンを承認させようとしている.
 
 これについてFNNプライムオンライン《「アビガン」5月中の承認見送り 今後も臨床研究継続》[掲載日 2020年5月27日 00:20] は次のように書いた.
 
新型コロナウイルスの治療薬の候補の1つとされている「アビガン」について、厚生労働省は、5月中の承認を見送り、6月以降も臨床研究などを継続していくことになった。
加藤厚労相「現状においては独立評価委員会から、科学的に評価することは時期尚早との考え方が示されている。有効性が確認され次第、迅速に薬事承認を行う方針には全く変わりはない」
当初、政府は、アビガンについて「5月中の承認を目指したい」としていたが、厚労省は、今後も臨床や治験を継続していく考えを示し、6月以降に有効性や安全性が判断される見通し。
 
 いくら安倍首相や加藤厚労相がゴリ押ししようとしても,厚労省は存在意義を賭けてでも慎重にならざるを得ない.
 既に多くの識者が指摘しているように,現状のアビガンは,薬害の危険性を孕む極めて「筋の悪い」医薬である.治療に万策尽きて,もうこれしかない,という事態に用いる (*註) ものである.
 
(*註) Wikipedia【ファビピラビル】から一部引用.
2014年(平成26年)3月に、富山化学工業が日本での製造販売承認を取得した。ただしすぐに製造・販売が開始される訳ではなく、新型インフルエンザが流行し、他の薬剤が効かないと日本国政府が判断した場合に、厚生労働大臣の要請を受けて製造を開始するという特殊な承認となっている。
 
 ではなぜ厚労省が新型インフルエンザに限り承認したかというと,ウイルスに対する作用機序が他に類例を見ないものであるからだという.
 すなわち,アビガンを土台にして,新しい抗ウイルス薬が創成される可能性があるからだ.それまでは現状のアビガンの基礎と臨床の研究を続け,副作用のない,あるいは副作用軽微な新薬の開発に努めるべきだ.そして国民は,医学知識皆無な安倍首相 (たぶん薬害に関する知識がない.あれば慎重になるはず) がアビガンの将来的可能性をつぶしてしまわぬよう,監視すべきである.

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