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2020年3月16日 (月)

マスク品薄は当分解消せず

 今朝のNHKニュースは,当分の間,マスクの品不足は解消しない見通しだと放送した.
 政府は今日から「マスクの転売を禁止」すると謳ったが,これの実効性について信用する人はほとんどいなかったのではないか.
 何故なら,マスク品不足解消に必要なのは「転売禁止」ではなく「適正価格での販売」だからである.
 例えば通販サイトに高額のマスクが出品されているとして,それが転売かどうかを調べるには,出品者をしょっ引いて仕入れルートを尋問調査する必要があるのだが,それにはかなりの警察マンパワーと通販サイトの協力 (警察の求めに応じて出品者の実名と所在を提供する) が要る.
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 上の画像は,今日も平気でAmazonに掲載されている高額マスクの一例である.出品する奴もいい度胸だが,Amazonのコンプライアンスにも呆れる.Amazonは日本政府にも警察にも協力しないだろう.不届き者が逮捕される見込みは薄い.
 Amazonは東日本大震災の時も,乾電池等の異常高価格を放置した.それが彼らのビジネスの流儀だと私たちは知っておく必要がある.(楽天は,異常な高価格のマスク出品に対しては,少し前から意識的にアカウントの削除をしているという噂がネット上にあるが,筆者は事実かどうかを未確認だ)
 
 政府 (経産省) はマスクの増産をメーカーに要請しており,月間六億枚を目指していると発表したが,一説によると需要は月に九億枚だという.これでは店頭にマスクが出て来るわけがない.
 テレビ報道によれば,台湾はマスクの製造ライン (機械設備) を増設して台湾政府の増産要請に応じたという.
 日本では,同じくテレビ報道によれば,工場 (テレビ画面には零細な下請け工場が映っていた) の稼働時間延長で対処しているらしい.政府の当初の発表では月産四億枚目標だったが,これが六億枚にしか増産できないのは,製造設備の増設をしないからだ.
 私はメーカーにいたからよくわかるのだが,設備投資をすると需要が減った時に大変なことになる.今回のマスクのようにいずれ需要が減少することが見込まれている時にメーカーが設備投資をするわけがない.
 これをどうしたらよいかというと,設備投資に助成金を出すと共に,将来的に需要が減少した時,例えば中国産の安い輸入マスクに高い関税をかけて国内メーカーを保護すると,メーカーに約束することが必要だ.
 しかしそれはわかっているのだが,政府は国産メーカーの保護はしないだろう.習近平を怒らせたくないから.

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