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2020年3月20日 (金)

子どものケンカみたいな orz

 テレビ報道を観ていたら,大阪府の吉村洋文知事が,この三連休は特に大阪・兵庫両府県間の往来自粛してほしいと府民に呼び掛けたことが放送された.
 吉村洋文知事は,全国自治体に先駆けて,大阪府の医療施設をクラス分けして新型コロナウイルスに感染した重症者と軽症者を別々に診療・治療する方式を打ち出すなど,有能な首長とお見受けする.また和歌山が感染拡大を抑え込んだのも隣接する大阪府の協力があったからだろうと言われている.一時は危険な状況と思われたがどうやら感染拡大の鎮静化に成功しつつある北海道・鈴木直道知事と並んで,吉村知事に対するメディアの評価が高いのは頷ける.
 大阪府や北海道に比較して無策のように見えるのは名古屋市だ.名古屋市南部の医療機関で作る団体は名古屋市役所を訪れて,このままでは医療が危機に陥るとして河村市長あてに要望書を手渡したほどである.(東海テレビ3/16放送《新型コロナ感染者受け入れ…「名古屋南東部の病院に集中している 分散を」病院等が市長に申し入れ》)
 今現在,何が起きつつあるのかを正しく認識できないと,危機に立ち向かえないのは当然であるが,そういう点で緊急時の自治体リーダーとしての資質に問題がありそうなのは兵庫県の井戸敏三知事だ.同県知事は,吉村知事が府民に呼び掛けたあと,メディアの取材に対して情けない有様をさらした.同知事は七十四歳の高齢者であるが,テレビ報道を見る限り,もはや的確な状況対応力を失っているように見える.
 井戸知事の件について報道した朝日新聞DIGITAL《兵庫知事「大阪だってお互いさま」往来自粛要請に不快感》(掲載日 2020/03/19 20:56) は次のように書いている.
 
井戸知事はさらに、大阪府側が往来自粛の対象として兵庫県を名指ししたことについて「大阪だってお互いさま。あまり、人のことは言わない方がいい。コロナウイルスは県境に従って活動するわけではない」と述べ、「大阪はいつもおおげさですよね」と不快感を示した。
 
 大阪府も兵庫県も,新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の見解を基に政府から要請を受けたとのことだが,対応が正反対となった.
 吉村府知事はこの連休に危機感を持ったために府民に呼びかけを行ったのだが,井戸知事の反応は,大阪がそんなことを言うならこっちも言わせてもらう,という子供のケンカみたいな態度だった.井戸知事が吉村知事に売ったケンカは,すなわち専門家会議に売ったケンカである.しかも,新聞には書かれていないがテレビでは「この連休も今までと同じだ.特に変わったことはしない」と言ってのけたのである.他県民からみて,大丈夫かこの人は,と思わざるを得ない.
 朝日の記事は中立的だが,明確に井戸知事の肩を持ったのが毎日新聞だ.(毎日新聞《「意味ある?」「やり過ぎ」 突然の往来自粛要請に戸惑いの声 大阪、兵庫》(掲載日 2020/03/19 20:45)
 政府は兵庫県の感染拡大状況を危惧していると報道されている.井戸知事はそれが気に入らないのだろう.この人は「自分 (兵庫県) は大丈夫だ」という根拠のない自信を持っているのだろう.井戸知事のように,正常性バイアスを持っている高齢者はあぶない.






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