小池知事の感染症対策参謀
昨日の記事《緊急事態宣言の要件》に以下のように書いた.
《岩松潤内閣参事官が《「国民の生命・健康に著しく重大な被害を与える恐れ」との要件は既に満たされている 》と述べたのは,法施行令に示されているように「新型コロナウイルス感染症の重篤である症例の発生頻度が季節性インフルエンザの場合よりも相当程度高い」と内閣は認識しているという意味である.
もちろん緊急事態宣言が行われるには手続きが必要であるが,おそらく専門家会議も同じ認識である可能性が高い.
ところが昨夜,NHKニュースウォッチ9で,東京都の感染症対策アドバイザーである濱田篤郎・東京医科大学教授は,岩松内閣参事官と真っ向から対立する見解を述べた.》
岩松参事官の発言は一昨日のことで,NHKニュースウォッチ9に濱田教授が招かれて,岩松参事官発言とと正反対の主張をしたのは昨日の夜である.もちろん生放送だ.
ということは,濱田教授は岩松参事官の発言を知らなかった (*註) ことになる.私のような一般国民でも知っている報道を知らないというのは,どういうことだ.しかも番組中での濱田教授のコメントは,教授が特措法施行令を読んでいないことを示していた.この重要な政令を読まずに,よくまあわけ知り顔にペラペラとコメントできるものだと呆れる.これだから 二流学者は
この数日,小池知事がいくつものテレビの報道番組に出て都知事からのメッセージを解説していた.記者会見の時もテレビ放送の時も,知事に同席していたのが国立国際医療研究センター (東京) 国際感染症センター長の大曲貴夫医師だ.大曲医師は都の有識者会議のメンバーである.
私が大曲医師の発言を聴いた印象では,非常に信頼できる医師であると考える.
政府による治療薬開発は国立国際医療研究センターを中心に進んでいる.大曲貴夫医師を責任者とする研究班が発足して,「レムデシビル」の臨床試験が開始されることになった.この研究班は米国の国立衛生研究所の主導で進めている国際的臨床試験に日本の医療機関として参加する.
濱田教授は昨秋に感染症対策アドバイザーに就いたばかりなので,今すぐクビにはできないだろうが,ほっておけばいい.小池知事に,大曲医師という頼りになる相談相手がいるのは心強い.
(*註)
西村康稔経済再生相は27日,参院予算委員会で岩松参事官と同じ見解を述べた.
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