« 何度見ても泣く | トップページ | 白糸の滝 »

2020年2月26日 (水)

マスク難民

 NHK『政治マガジン』に《マスク「今週には毎週1億枚以上の供給確保」官房長官》が掲載されている.
 この記事によると菅官房長官は《今週には毎週一億枚以上の供給が確保されており,さらに来月には月産六億枚を超える規模の増産を働きかけている 》と述べた.「今週」とは一月末のことで,「来月」とは二月のことだ.これはテレビでも大きく報道されたので周知のことである.
 そしてこの官房長官発言を受けて,厚労省のサイトに掲載されている《新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)》には,高々と次のように書かれた.
 
問11 マスクが手に入りにくいですが、いつになったら手に入るようになりますか?
マスクは、官民が協力して、国内生産体制の強化や輸入品の確保に取り組み、例年以上の枚数(毎週1億枚以上)を皆さまにお届けできるようになりました。
皆さまには、風邪や感染症の疑いがある方にマスクが届くよう、ご理解・ご協力をお願いします。
 
 ところが現在も,依然としてマスクは店頭において払底したままである.それはなぜか.
 もちろん「週に一億枚」では足らないからだ.菅官房長官は官僚に「話が違うじゃないか.マスクが足りないぞ」と怒ったそうである.
 転売屋は,箱単位で売っているマスクをバラして売っているが,ドラッグストアは三十枚入りとか五十枚入りの箱単位で販売する.つまり消費者は一ヶ月分を一度に買うのである.だから,生産能力を「週に」で計算した官僚が無能なのである.
 しかも,これまではマスクは花粉症の人が購入するものだったが,現在はコロナウイルスに対処するために花粉症ではない人々も買う必要に迫られている.つまりディスポーザブルのマスクの市場規模が一気に拡大したのである.
 
 報道によると都内では毎朝,あちこちのドラッグストアのシャッター前に,開店前からマスクを求める人たちが列をつくっている.
 そのマスク難民の人たちに,あるテレビ番組のレポーターがマイクを向けてインタビューしようとしたら,「ボク,ワカラナイヨ,シラナイヨ」と言いながら走って逃げた男がいた.
 彼らは数人ずつのグループに分かれて,都内各所のドラッグストアに入荷するマスクを買い集めていると,その番組では解説した.彼らはおそらく本国に送って通販で暴利をむさぼっていると思われる.愛国心なんぞないのであろう.

|

« 何度見ても泣く | トップページ | 白糸の滝 »

新・雑事雑感」カテゴリの記事