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2020年1月20日 (月)

藤沢 魚とカレーのお店

 紙だとか封筒だとかを入れてある引き出しの中を整理したら,毎年使い残した未使用年賀はがきが出てきた.それと,今年の年賀はがきで切手シートが一枚当ったので,藤沢郵便局へ行ってきた.
 郵便局で用事を済ませる前に,以前から気になっていたカレー屋で,昼飯を食うことにした.
 藤沢駅の北口商店街で一番人気の食堂「ふじやす食堂」の姉妹店で,「魚とカレーのお店」という.そもそも「ふじやす食堂」は,同じ建屋の一階で昔から営業している鮮魚店「藤安水産」が,二階に出したランチ専門の食堂だ.この店については四年前に記事を書いた (その記事は《藤沢 ふじやす食堂》)
 その後,藤安水産は「ふじやす食堂」に続く姉妹店として,鮮魚店脇の小路に「魚とカレーのお店」を開店したのだが,ここもランチ専門店で飯時には混んでいるという話だった.そんなこんなで,
私はこれまで一度もこの店で食事したことがなかった.
 
 あらかじめ食べログの口コミをざっと見ると,経営は藤安水産だがこの店の店長は,鎌倉七里ヶ浜海岸の人気レストランで,カレーがおいしいと評判の「モアナマカイ珊瑚礁」(ちなみに海岸から離れた立地には「珊瑚礁本店」がある) で店長をしていたことがあり,その後は藤沢駅の南口でレストランのオーナーだった人だそうだ.
 昭和五十年代から平成にかけてのこと.クルマの助手席に女の子を乗せて海岸通りをドライブし,七里ヶ浜のランドマークである「モアナマカイ珊瑚礁」で夕飯を食うというのが湘南界隈の青年たちのデートプランだった.
 そういう一種のレジェンドがあるもんだから,口コミサイトでは「モアナマカイ珊瑚礁の流れを汲むカレー屋」と紹介されたのだが,口コミサイトの食べログでは今日現在の評点が3.35だ.よい店とそうでない店の分岐点は3.5だとされているので,あまりパッとしない点数だ.しかも高い点をつけた人は4.5で,低く評価した人は2.5という落第点をつけている.いったいどうなっているのだろうという興味もあって店に入ってみた.
 
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 店舗は小路に面して全面ガラス張になっている.ガラスの自動ドアを開けたら,内側に厚いビニールカーテン (倉庫などでよく使用される) が下がっていたので驚いた.このビニールカーテンは防風のために設置されたものだろうが,駅ナカのJR系蕎麦屋に似た簡素な内装と相まって,あたかも固定屋台のような雰囲気を醸している.おしゃれ感は皆無だが,しかし料理で勝負だというなら,それもよかろうと思う.
「おひとり様はカウンターにどうぞ」と言われて,カウンター席の椅子を引いたら,ガタガタと大きな音がした.床がチープな造作なので,こんな音がする.いよいよ路面屋台感が強まる.
 女性店員さんが持ってきたメニューから,「ごろごろエビカレー 税抜き九百八十円」をチョイスした.プラス二百円でサラダとドリンクが付けられると彼女は言ったが,二百円ではたぶんチープなものなんだろうと思ったので断った.水でよろしい.
 それほど待たずに「ごろごろエビカレー」が到着.なめらかなカレーソースの中に,確かにむき身のエビがごろごろしていた.鮮魚店でポリ袋に包装して売られている安価なむき身の冷凍稚エビ (よく冷凍のシーフードミックスに入っている輸入養殖エビ) だが,九百八十円のカレーの具ではそんなもんだろう.
 そのカレーソースは,いわゆる欧風 (イギリス風) で,香りよりも味のコクに重点が置かれているものだ.というか,最近はやりのスパイスカレー感は皆無.日本レストラン・エンタープライズがJR駅構内でやっている「カレーステーション」や,ココイチと同じ範疇のカレーだ.
 つまりは凡庸な味というか,客を店のファンにするなにものかが欠けているように思う.
 
 ところで,厨房にいる店長 (だと思う) は,ハンチング帽をかぶっていた.業として調理をする者の常識だが,厨房用の帽子は異物 (毛髪) の混入防止のために必須である.しかし帽子というものは皮脂で非常に汚れやすい.従って毎日洗濯できるような白いキャップでなければならない.
 しかるに店長が,不潔感まるだしのハンチング帽をかぶっているとはどういうことだ.金をとって客に料理を提供する最低の心構えができていない.料理人帽がダサくていやなら,洗って清潔に維持できるバンダナを,きっちり頭をくるむようにまけばいいのだ.
 この店に食べログで2.5を付けた人は《従業員のヒゲ、ピアス、ネックレス。…(中略)… 清潔感で大きくマイナス。せめて隠して。》と書いている.まことに的確な批評である.私もそう思う.この店は客をナメているに違いない.繁盛店にはならないだろう.いや,こんな不届きな店に食べログで高い評点をつけることで繁盛店にしてはいけないと思ったことである.
 
[余談] このカレー屋のおかげで,はからずもモアナマカイ珊瑚礁の食品衛生レベルが判明してしまった.

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