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2019年11月27日 (水)

小泉大臣の愛犬散歩

 昨夜放送されたテレビ東京『ガイアの夜明け』で,レジ袋問題が取り上げられた.番組は最初に,京都府亀岡市が,プラスチック製レジ袋を禁止する条例の制定を目指していることを紹介した.捨てられたレジ袋が市内を流れる桂川流域を汚染し,桂川を船で下る保津川下りの観光価値を著しく損ねていることに,市長が危機感を持ったからである.(資料;日経新聞《レジ袋 有料でもダメ 京都府亀岡市、全国初の条例めざす》掲載 2019年2月21日 9:03)
 ところが,この全国初の取り組みは,市内の魚屋や豆腐屋など商工業者の強い反発に遭っている.市の担当者が条例の説明に各戸訪問するが,業者から,けんもほろろの対応を受けているシーンが番組で放映された.
 市が条例の説明会を開いたところ,コンビニ業界から強硬な反対が発言されたようだ.「熱いグラタンを手で持って帰れと言うのか! バッグに入れても,こぼれたグラタンで中がドロドロになったらどうするのか!」といった風な反対である.亀岡市の取り組みは,前途多難と思われた.
 どこの家庭でも,使っていないレジ袋があると思う.上の例でいえば,持参した古いレジ袋に熱いグラタン (の容器) を入れて,それをさらにエコバッグに入れて持ち帰れば何の問題もないと私は思うが,コンビニ業界はそのようには考えないようだ.コンビニの客はエコバッグを持って買い物には来ない,だからレジ袋を無料提供するのだ,という従来の発想を捨てる気はないらしい.
 私の行動範囲の藤沢駅周辺では,駅北口のデパート「さいか屋」も南口の小田急デパートもレジ袋は無料だが,駅から少し歩くOKストアは既にかなり前から有料にしている.藤沢のOKストアは価格が安い人気店なので,レジ袋を有料にしても客足が遠のくことがないからだろう.このスーパーはほとんどの買い物客がエコバッグ持参である.
 このように,競争力のある小売店は,レジで販売するレジ袋を高額 (三十円とか五十円とか) に設定しても,消費者の理解は得られると私は思うが,どんなもんだろう.高額にすれば,エコバッグの普及を促進するような気がする.だがやはりコンビニ業界は,有料化を骨抜きにできるまで抵抗するんだろうなあ.
(資料;NHKニュース《プラスチック製レジ袋 来年7月から有料義務化の方針 課題も》掲載 2019年11月4日 18:37)
 さて来年七月にレジ袋有料化義務が実施されると,レジ袋の製造業者は大打撃を受けると思われる.『ガイアの夜明け』は経済番組であるから,レジ袋の製造ではシェア六割の福助工業の取り組みを紹介した.土壌中の細菌が分解できる生分解性プラスチックは以前からあるが,海洋に流れてしまったレジ袋でも生分解可能なレジ袋の開発を進めているのだ.これは群馬大学工学部との共同研究だが,見通しが立ちつつあるという.
 現在の政府方針は,レジ袋有料化の対象から生分解性レジ袋を外す方針だが,上に示したNHKニュースに書かれているように,これには反対論がある.一種の抜け道となる可能性があるからだ.
 原則として小売店がレジ袋を客に無料提供することは禁止するが,ただし環境汚染が深刻な水圏においても生分解性を示すレジ袋に限り,高額でレジで販売することを認めるようにすればいいのではないかと思う.そういうやり方で,福助工業が生き残れるようになればいいのだが.
 ところで,『ガイアの夜明け』のスタッフが,レジ袋問題について小泉環境大臣にインタビューをした.
 その時に小泉大臣は次のような談話をした.
 
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 大臣は夫人と一緒に,飼っている犬の散歩をするようだ.散歩の途中で犬が脱糞するのは普通だが,その時の始末の様子が下の画像である.
 
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 小泉大臣はレジ袋に右手を突っ込み,そのまま糞をつかむ.次に袋を裏返すとレジ袋の中に犬のウンチ (大臣は糞をウンチと言った) が入った状態になる.それを手にぶら下げてご帰宅になるのだという.
 
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 大臣は「はっと気が付いたが,これもプラスチックの袋だな」と語った.気が付いたのはいいが,そのあと糞入りのレジ袋をどうするのかまでは言及しなかった.
 私は,「ウンチをレジ袋でつかむ」小泉方式は環境によろしくないと思う.たまに犬の腹具合が悪かったりすると,道路の舗装を汚してしまうからで,あと始末が大変だ.舗装道路ではなく土の道だと,枯葉や小さな石粒が糞についてしまうので,帰宅してトイレに流すのがためらわれる.
 そこで私の流儀だが,私は飼い犬の散歩の際は,折りたたんだトイレットペーパーを「ワンちゃんのお散歩バッグ」に入れて出かける.
 犬が道端で踏ん張って脱糞姿勢になったら,すかさず糞の落下予想位置にトイペを置く.次に,ペーパーの上に見事着地した糞を丁寧にくるみ,それをポリ袋に入れ,さらに「お散歩バッグ」に入れて持ち帰り,帰宅してからトイレに流すのだ.私の ウンチ 排泄物と同じ環境放出プロセスに乗せるわけだ.もちろんポリ袋は汚れてはいないから再使用する.
 このやりかたが一番いいと思うのだが,困ったことに,ごくまれに愛犬が糞をリリースする寸前に尻を振ることがある.こんな場合,せっかくトイペを敷いたのに,想定外のところにウンチが落ちてしまうのである.このとき私は「わーっ」とか言いながら反射的に,落下するウンチを手で受けることになる.これが,私の愛犬のウンチ始末方法の欠点ではあるが,しかし小泉大臣の「レジ袋でつかむ」方式よりは環境にやさしいと考える.
 
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 まことに,一人一人が気付いたことを始めるのが大事である.ぜひとも大臣におかれては,愛犬のウンチをレジ袋でつかむようなことをせず,手で受けるのも辞せずという不退転の決意で犬の散歩に取り組んでいただきたいと思うのである.

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