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2019年7月18日 (木)

熊や哀れ

 今日の午後,下野新聞社が報じた記事《飼料タンクにクマ3頭 塩谷町営放牧場、親子か 》によれば,栃木県塩谷町上寺島の町営豊月平放牧場 (町営の牧場らしい) で,牛の配合飼料を貯留するタンク (高さ6m) の中に母子三頭のツキノワグマが落ちていることがわかった.側面に設置されたハシゴを登り,上部のハッチ (開口部;直径50cm) の蓋を開けて中に落ちたらしい.
 配合飼料タンクの周辺に飼料が散らばっていたので母子のクマたちはそれを食べたのだろうが,その結果,タンクの中にもっと食べ物があるはずだと推理したクマの知能の高さに驚いた.
 もっと驚いたことがある.配合飼料タンクのことである.
 この種のタンクのハッチは必ず,作業者の墜落や,異物の投入等の事故を防ぐために施錠できる構造になっている.これを通常は施錠しておくことが常識であり,“must”の作業である.私は牧場の飼料タンクの管理マニュアルについてはよく知らないが,同様の構造のタンクは工場にもあり,会社で工場勤務の経験がある私は,タンクの管理についてはよくわかっている.工場では,タンクのハッチ蓋の施錠は重要な作業なのである.もし作業員が施錠を怠ったことが発覚すれば,譴責間違いなしなのである.
 新聞記事にはクマたちの処分については書かれていないが,おそらく麻酔銃で眠らせたあと,タンク下部の横にある開口部の蓋 (圧力がかかるのでボルト締めになっていることが多い) を外し,外に出すと思われる.そののちに母グマは殺処分されるだろうが,コグマたちはどうなるのだろう.
 きちんと施錠してあれば,母子は立ち去ったに違いない.だが町営牧場の無責任な作業員 (公務員だろうか?) が,行うべき施錠を怠けたために,あたらクマたちは命を落とすことになった.哀れである.

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