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2019年6月 9日 (日)

まさかのお一人様ディズニー (三)

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 夕方六時過ぎは,まだまだ明るくて気温も高かった.これからエントランスを通ってやってくる若者たちもいるわけだが,老人はそろそろ靴を脱ぎたい.
 
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「じゃらん」によるTDR周辺ホテルの人気ランキング (2019年5月~6月の取扱金額) では,舞浜・浦安地区の第一位が「東京ベイ舞浜ホテル クラブリゾート」で,第二位が「サンルートプラザ東京」となっている.
 この二つのホテルと比較すると,大人一人の最低宿泊料金が倍に跳ね上がる「東京ディズニーセレブレーションホテル」が第三位につけて健闘している.これは,公式ホテルの部屋をとれなかった皆さんの次善の選択なのだと思われる.そりゃ誰でも一度は公式ホテルに泊まってみたいだろうが,そう簡単には予約は取れない.若いカップルとか小さいお子さんのいる御夫婦とか,ミラコスタに泊まりたいがセレブレーションで我慢するか,といった客層なんだろう.
 爺さんはオフィシャルホテルで何の不満もないので,サンルートプラザにした.フロントでチェック・インの際に,好感度120% (当社比) の女性ホテルマンが「御予約頂いたのはクルージングキャビン3でございますけれど,今日は同一料金でもう少し広いお部屋がございます.アップグレードはいかがでしょうか?」と言う.そりゃもう断るはずがない.w
 アップグレードしてくれた部屋は,あとで調べたらキャッスルルーム・クラシックだった.
 
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 私見だが,宿泊施設で何が一番大切かは,まず掃除が行き届いて清潔であることだ.それさえあれば,車寅次郎が泊まるような商人宿でも一向に構わない.帳場から二階に上がる階段がギシギシと音を立てようが,畳が黄色く色褪せていようが私は平気だ.
 一泊一万円近い宿泊料金を取りながら,浴槽に体毛が散らばっていて,掃除をした形跡がないビジネスホテル (ex. 某所のダイワロイネットホテル他) については,このブログでホテル名を挙げて罵倒してきた.手抜きを旨とし,自分の仕事に誇りを持っていない野郎は罵倒されて然るべきである.会社員相手の商売をしておきながら,会社員をなめるんじゃねえ.w
 しかしこの晩のサンルートプラザ東京は,非の打ちどころがなかった.ホテル自体は昔からのものだが,部屋のメンテは,内装,寝具,水回り,共にきちんと行われていると思われた.
 
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 特にうれしかったのは,浴室に洗い場があったこと.湯量も豊富で,ユニットバスではないから,体を洗っている間にバスタブを湯で満たすことができる.
 
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 話を戻すと,チェックインの際にフロントの女性が「よろしかったらどうぞ」と,レストランのクーポン (千円割引) を二枚くれた.
 実は事前にサンルートプラザ東京の口コミを調べていた.すると,かなり古いレビューだが,
 
冷えない冷蔵庫
サービスについていた2000円のミールクーポンは、バイキングとコースにしか使えないと教えてくれなくて、昼過ぎにアラカルトで利用しようとして使えなかった。
意地になってお夜食に日本料理の店で使ったら、料理はまずいのにしっかり高くて、2000円引いてもとても高くついて割りに合わない。
朝食は長蛇の列でレストランに入店するのに30分待ち。そして不味い。
立地だけは良いがもう利用はしない。
 
¥3,000もする朝食について一言
ノースサイド1階にはバイキング形式の朝食をとれるレストランが3か所ありました。
 6時30分オープンの『カリフォルニア』は6時40分には列が出来ていました。
 中を覗くとまだ空席があったので「スムーズに行ってないんだなあ」と思い諦め、7時オープンのレストランに向かいました。
 どちらも15名位並んでたので時間は変わらないだろうと思い和食レストランに6時50分頃に並びました。
 オープン時間丁度に開店したのですが、私の順番直前で入店規制がかかりました。
「料理を取る列が混んでいるのでお待ちください」とのことです。
(おいおい毎日営業してるのに改善しないのか?まだ20人も入ってないぞ)
 順番を待つ間に支払いを先に済ませたらすでに7時25分。そこから待つことさらに5分。
「開店と同時に食事を開始して、8時30分のパークオープンに間に合うか?」という一刻を争う午前7時に一大事です。
 もうひとつの洋食レストランにすれば良かったと後悔していたら、そちらの列の進みも牛歩なみでした。
 問題は3つのレストラ共バイキング(ブッフェ)形式で、朝食料金が均一価格なのか¥2,887で統一されていることです。
 朝食で約¥3,000は驚きです。しかも全店同じ価格なので料金で選ぶ事が出来ません。バイキングにしなきゃ良かったと思おうにも皆バイキングです。
(これをリゾートホテルのバイキングと呼ぶのも気が引ける品揃えと食材)
 料理も私の個人的感覚で¥1,500が妥当カナ?と思う品揃えです。
(デザートは丸ごとのみかん!ウーロン茶もありません、お茶はポットだしドリンクコーナーまでもお粗末です)
 個人差があったとしても、この朝食料金を「お得・お値打ち」だと思う方はほとんどいらっしゃらないのではないかと思います。
 ちなみにここでディナーは¥3,200です。ディナーとモーニングが¥300円程度しか変わりません。ディズニーランドのディズニーキャラクターブレックファストでも¥1,800です。「クリスマス・ファンタジー スペシャルブッフェ」は3倍の品揃えで¥2,800です。ミラコスタの2階ではショーをテラスから見られるランチブッフェ(デザートも豊富)が、感動する品質と接客と設備で¥3,500です。
 朝食として異常な料金な上に品質と品揃えに対しても割に合わない料金設定、なによりもパークオープン前の貴重な時間を大切にしているゲストの気持ちに応える努力がされていないなところが残念でした。
 どうしてもホテルで朝食が取りたい方には朝食付きの宿泊プランをお勧めしますが、オープン前にパークに並ぶ計画の方はここのレストランのオープンにも30分前に並ばないとなりません。
 空席があり「10名位しか並んで無いから・・」と思うのは早計です。
 入店にも、料理を取るにも時間がかかります。接客も優れていません。ちなみに利用したのは平日です。土日祝はいったいどれだけ待つのでしょうか。
 ここで時間とお金を無駄にするならパークに1時間並んで選択幅(アトラクション・レストラン・ショッピング・ショーなど)を広げた方が思い描く楽しい休日を過ごせると思います。

 との評価を読んでいたので,私は朝食をパークの中で食べることに決めていた.しかし,好感度120% (当社比) の女性ホテルマンがくれたクーポンなのだ.朝食時間にレストランの前に長蛇の列ができていたらレビューが当たっているのだろうから,朝食はパークで食べる.席への案内が滞っていないなら,クーポンを使って食べよう.そういう事にして,朝七時半にレストランに行ってみた.
 するとわかったことは,上に引用したレビューは,歪曲した「ディスり」だということである.
 下の写真,手前の皿は野菜をたっぷり採ってバジル風味のドレッシングをかけたもの.右はコーン・ポタージュ.奥の皿には,ソーセージとフライドポテト,ベーコン,温野菜と白身魚のフライ,トマトソースの生スパゲッティを載せた.
 
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 七十歳になろうかという年寄りが,朝っぱらから二皿も三皿も大量の飯を食ってんじゃねえ!とお叱りを受けるやも知れぬが,それは誤解だ.私の弁明を聞いて頂きたい.
 実は上の写真の他に,卵二つのプレイン・オムレツ,朝カレー,ワンタンスープも食べたのだ.しかも,最初の皿に少し載せたトマトソースの生スパゲッティが秀逸だったので,お替りもしたのである.
 いかがであろう.私が食べたのは六皿だ.誤解は解けたであろうか.ヾ(--;)ゴカイジャネーヨ…
 以上は,サンルートプラザ東京の朝食に対する不当な非難「まずい,貧弱な献立だ」に,このブログで反論せんとして摂取したのである.あれもこれも,すべてはサンルートプラザ東京の名誉のためであることに,ご理解とご協力をお願い致します (JR東日本駅構内放送から引用).
 もう少し詳しく述べる.このレストランでは,料理人がゲストの目の前でオムレツやワンタンをサーブしてくれる.(ライブ・キッチンと呼んでいるようだ)
 オムレツのブースは三人がいて,ボウルに卵を割り入れる係が一人と,焼く係が二人だ.そのうちの一人はまだ若い女性だが,オムレツの形を整える手際は実に見事だった.私も多少は卵料理の心得はあるのだが,彼女のオムレツを焼くスピードはとても真似ができない.すばらしい腕前だったと褒めたい.
 それから,地味ではあるが,サラダのドレッシングはなかなかのものだった.千円割引のクーポンがあるから実質二千円のブフェ・スタイル朝食で,この料理レベルは文句を言う筋合いのものではないと私は思う.
 上に引用した二番目のレビューは,宿泊者には千円引きのクーポン券が提供されることを隠しているし,《デザートは丸ごとのミカン!》という嘘には悪意すら感じられる.一番目のレビューには《サービスについていた2000円のミールクーポンは、バイキングとコースにしか使えないと教えてくれなくて、昼過ぎにアラカルトで利用しようとして使えなかった 》とあるが,そんなことは当然クーポンの券面に書いてあるものなのだ.(下画像の矢印)
 しかるにいい大人が「教えてくれなかった」とはいかにも情けない.
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 このレビュワーは続けて《意地になってお夜食に日本料理の店で使ったら、料理はまずいのにしっかり高くて、2000円引いてもとても高くついて割りに合わない 》とも書いている.夜食というからにはコースではなかろう.それなのにクーポンを使ったというのだから,そこでかなり店側に不当な要求をしたのだろう.立派に悪質クレーマーの域に達している.
「食べログ」のように,どんなに悪質な飲食店に対する正当な批判であっても店に対する批判は掲載されないと投稿ガイドラインに明記されている口コミサイトは論外だが,逆にホテル等の評判サイトには嘘でも何でも掲載されてしまうから,ユーザー側でしっかり判断する必要があるなあと,改めて思った次第である.
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 さて二日目はディズニーシーだ.朝食後に身支度を整えて,チェック・アウト.前日のチェック・インの時に宿泊代を前払いしておき,そのあとで部屋に付けた食事代等の追加料金がなければ,翌朝はフロントへ電話するだけでチェック・アウトできる.忙しい朝に,これはありがたい.
 
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 ホテルのエントランスを出て,シャトルバスとディズニーリゾート・ラインに乗ってディズニーシー・ステーションで下車.九時のオープンだが,私がパーク・エントランスを通過したのは二十分後だった.
 
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 実を言うと,私の家族がディズニーシーに行くようになった頃は,子供たちはもう大人がいなくても大丈夫な年ごろになっていたせいで,私自身のたくさんの思い出のスポットはランドの方にあって,シーの方にはあまり思い入れはない.だからこの日は,無計画に過ごすつもりだったのだが,天気が悪く午前十時頃から雨が降り始めた.これではベンチに腰掛けて日向ぼっこするわけにもいかず,止む無く坂道を歩いてミステリアスアイランドへ.
 ここでアトラクション「海底二万マイル」へ入場.待ち時間は五分ほどで,潜水艇に乗艦し,すぐに帰港.これでは時間つぶしにならぬなあ.次に,傘をさしてマーメイド・ラグーンとアラビアンコーストを散歩した.
 
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 それからさらに,ロストリバーデルタを目指して歩く.「インディ・ジョーンズ・アドベンチャー;クリスタルスカルの魔宮」に着いたあたりで雨が激しくなった.スタンバイの列に並ぶのは濡れそうなので,ファストパスを入手して,少し離れた屋根のある所で雨宿りをした.若い人たちは少々の雨降りなんぞ屁でもないから,楽しそうにスタンバイの列で笑いさざめいている.
 
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 ファストパスの指定時刻が来たので入場.十二人乗りの乗り物 (名称がわからない) に乗ったのは,この爺さんを除いて,あとはすべて女性だった.
 さあ走り始めるぞ,というその一瞬前から女性たちの絶叫が始まり,あとはそのまま「キャー!」「ギャー!」「ウギャー!」と絶叫しっぱなし.魔宮の中でクリスタルスカルが何か台詞を言ったのだが,全く聞き取れなかった.w
 インディ・ジョーンズのアトラクションを出ると,蒸気船航路「ディズニーシー・トランジット スチーマーライン」の発着場がある.これに乗って「メディテレーニアン ハーバー」までの短い船旅をして,午前中のスタートラインに戻った.さーてこれからどうしよう.
 
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 そういえば,私はこれまで,「アメリカン ウォーター フロント」エリアの客船「S.S.コロンビア号」で食事をしたことがない.いい機会だから今日の昼飯はこの船で食べることにしよう.(S.S.はSteam Shipのこと)
 とはいうものの船上にレストランは二つある.カジュアルな方がいいかな,というよりバーで昼酒が飲みたいな,と思って,「テディ・ルーズヴェルト・ラウンジ」にした.ヾ(--;)
 もう一軒のレストランでも酒を飲めるが,そちらは料理がメインなので,酒はワインでないと恰好がつかない.
 
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 言わずもがなであるが,テディ・ルーズヴェルトは米国第二十六代大統領セオドア・ルーズベルトのことである.テディはセオドアの愛称だ.ぬいぐるみ好きでなくても誰でも知っているテディベアは,各位既にご案内の通り,セオドア・ルーズベルトのエピソードに由来する.そのエピソードをWikipedia【テディベア】から引用する.
 
1902年の秋、ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出かけたが、獲物をしとめることができなかった。そこで同行していたハンターが年老いた雌熊(一説には傷を負った子熊)のアメリカグマを追いつめて最後の1発を大統領に頼んだが、ルーズベルトは「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」として撃たなかった。
このことが同行していた新聞記者のクリフォード・ベリーマンによって記事にされ、『ワシントン・ポスト』紙に挿絵 (*註) 入りで掲載された。この挿絵のベアは「ベリーマンベア」と呼ばれた。このルーズベルトの逸話に触発されて、ロシア移民モリス・ミットム(英語版)がアイデアル社(Ideal Novelty & Toy)を興し、熊の縫いぐるみを製造したのが、アメリカ国内初のテディベア・メーカーといわれている。》(当ブログ筆者による註;Wikipediaはベリーマンをワシントン・ポスト紙の記者であるとしているが,ベリーマンは政治漫画家であった (つまり件の挿絵はベリーマンの筆による) とする説もある.あるいは記者兼漫画家であったか.当初は,このエピソードのクマはベリーマンベアと呼ばれたが,のちに流行したクマのぬいぐるみはテディベアと名付けられた.セオドア・ルーズベルトはこのテディベアを気に入り,一緒に撮った写真が残っている)
 
 で,「テディ・ルーズヴェルト・ラウンジ」だが,ほとんど待たずに入れた.席に案内してくれた笑顔の素敵なお嬢さんが「テーブルになさいますか,それともカウンターがよろしいでしょうか」と訊いたので,「カウンターで」と私は答えた.
 カウンターにはテディベアを彫刻した柱が立てられている.(内装は公式ページ参照)
 私が,そのお嬢さんに「荷物 (リュックとお土産を入れた小さな紙袋) は足元に置いていいですか?」と訊ねたら,彼女は「小さなものならクマちゃんの足元にどうぞ」と微笑んだ.
 この店は,想像していたよりもずっと本格的なバーだった.(メニューとワインリスト,ソフトドリンクのリストは,公式ページ参照)
 何を飲もうかと思案していたら,女性バーテンダーが「季節のカクテルはいかが?」と言うので,まずはそれにした.ワインベースの,ステアである.
 
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 実際の「季節のカクテル」は上の画像よりもずっときれいなブルーだった.そしてうっかり,浮かせてある赤い花びらの,花の名前を訊きそびれた.「季節の」は四季で変わるということかな.あるいは月替わりか.
 創作カクテルに,敢えて固有の名前をつけないということ.それは,創作者から見れば同じ「季節のカクテル」でありながら,その色も味も変わっていくということだ.このバーを年に数回訪れる,たまさかの客から見れば,「季節のカクテル」とは一期一会ということに他ならない.そして,しかし,花びらを浮かせるという意匠は続いて行く.そのことに私は強い印象を受けた.
 
 次にウイスキーベースのカクテルにしようかと一瞬迷ったが,軽めにジン・トニックにした.それから「パストラミのグラハムサンドウィッチ,フライドポテト添え」も.
 このサンドウィッチ,皿が届いてから私は,その大きさに驚いた.全粒粉 (グラハム) のパンはイギリス風山型パンで,普通の食パンの五割増しの大きさ.型に蓋をしないパンは大きく軽い焼き上がりになるが,しかし挟んである中身は,パンが大きくなる分,ずっしりと重くなる.
 朝食にあれだけのものを食って,昼飯がこれだ.w
 サンドウィッチを肴に飲もうと思ったのだが,もはやこれまで.潔く引き上げることにした.
 
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 ところで,ディズニーシーは,ランドよりも飲食店によい店が多そうだ.ファスト・フーズで済ませるのもいいけれど,時間があるなら落ち着いた雰囲気の店を選びたい.私が若ければ年間パスポートを購入して,アルコールを提供しない店も含めてレストラン探訪をするところだが,いつ死ぬかもわからぬ老人には年間パスポートは使いきれない.夏は体に堪えるから,秋になったらまた飲みに来よう.(了)

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