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2019年3月 3日 (日)

タンニンはおいしくない

 テレビ東京『ソレダメ! ~新常識で骨丈夫&花粉症予防SP~』で花粉症の話題が取り上げられた.
 毎日,レンコン料理を食べ続けると花粉症の症状が改善するとのことであるが,毎日食う必要があるという時点で,これはただのネタにすぎない.
 それはともかく,番組に出てきた和合治久・埼玉医科大学短期大学名誉教授が,花粉症の有効成分 (タンニン) は皮に近いところに含まれているので,皮は剥かずに調理するように,と言っていた.
 続いてレンコン農家の御婦人が登場して,レンコンのピリ辛炒め (キンピラ) を料理実演した.彼女は,皮を剥かずに縦に切ると歯ごたえがおいしい,と言った.この女性もレンコンの皮は剥かないと言った.
 レンコンは,収穫時には円筒状の節が繋がっているのだが,店頭では各節ごとに切って売られている.栄養成分や食感が節ごとに違うので,用途に適したところを使いましょうというわけで,その見分け方が番組で披露された.これは「新常識」だそうである.
 そういえば何年もレンコンのキンピラを食ってないなーと思ったので,スーパーに出かけた.すると,レンコンには,それが何節目なのかが表示されていて,見分け方の「新常識」を知らなくても何ら不自由はないことがわかった.

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 さて家に帰り,料理開始.これまでの私のやり方は,レンコンを薄いイチョウに切り,これをボウルに入れて水洗いする.切り口から溶け出したデンプンを洗い流さないと,フライパンに張り付いたり,食べた時の舌触りがわるくなるからだ.
 だが今回は,農家の人が言ったように縦切りにしてみた.すると包丁の入り具合によって,切断面が穴の部分を通らないためにかなり幅広になったものと,切断面に穴があったために湾曲した短冊状の切片に分かれた.これじゃあ,あまりにも不揃いで,炒めた時に不均一になってしまうから,大体同じくらいの幅になるように切り揃えた.農家の人に倣って,水洗いはしなかった.
 フライパンに多めの油を引き,切ったレンコンを炒めて麺つゆで調味し,七味を振って,出来上がり.
 縦切りは仕上がりの見た目が悪すぎだが,それはよしとして,食べてみた.
 ところが,少し食べただけで,舌がタンニンの収斂味でしびれてしまった.まずい.
 やはり皮は剥いたほうがおいしいし,イチョウ切りのほうが見た目がきれいだ.それから水洗いは,やはりした方がよいと思う.
 というわけで,レンコンのキンピラは,ごく普通の作り方がいいようだ.昔の人が色々やってその作り方に落ち着いたのだから.

 和合治久・埼玉医科大学短期大学名誉教授は,机上の空論ではなく自分で実際に料理をして,タンニンの収斂味を経験するのがいい.
 テレビに出たレンコン農家の女性は,何十年もレンコンを食べ続けた結果,タンニンの収斂味を感じなくなっているのだろう,というオチである.

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