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2019年1月19日 (土)

たんぽぽ娘 (補遺三)

たんぽぽ娘》の記事中に次のように書いた.[なお,この記事の補遺 (一) と (二) はカテゴリー『続・晴耕雨読』にあります)

短編「たんぽぽ娘」はSFだけれどミステリーのテイストがあり,ここに描かれている一種のトリックは,ライトノベルしか読まないような若い人には理解不能だと思われる.

 ライトノベル出身の作家には大変に優れた才能の持ち主がいて,例えば有川浩さんや三上延がそれだ.ライトノベルはおもしろいが,しかしライトノベルしか読まない読者の頭の中身はお話にならない.例えば《タイムトラベルの本棚 》と題したブログの《『たんぽぽ娘』ロバート・F・ヤング 伊藤典夫@訳 》という記事の筆者がその典型で,読解力ゼロだ.(更新停止しているブログであり,リンク切れの可能性が高いので,画像で引用する)


20190118c

 前に書いたように「たんぽぽ娘」はミステリー風味のSFであるが,この記事の筆者は中学生か高校生か,いずれにせよミステリーを全く読んだことがないようだ.
 ミステリーの基本ルールの一つに,「作者は読者が推理するのに必要なすべての情報を開示しなければならない」というのがある.言い換えれば,読者は作者が開示した情報だけで推理しなければならぬのである.
 ところが《タイムトラベルの本棚 》の筆者は,読んでもストーリーが理解できないので,自分が理解できるように伊藤典夫の翻訳文を歪曲して,勝手な妄想をしている.
 妻アンの若い時の髪の色は「たんぽぽ色」であった.この ばか者 記事の筆者はどんな英和辞典を持っているのか知らぬが,「たんぽぽ色」を勝手に「亜麻色」にしてしまった.これからわかることは,この記事の筆者は「亜麻色」がどんな色か知らないということである.
 余談だが,色の表現は難しくて,普通はかなりの幅がある.極端なのは「カーキ色」で,これは黄土色からくすんだ緑色まである.通販の服に「カーキ色」と書いてあったら要注意だ.品物が届いて開梱したら,想像と全く違う色だったんなんてことがある.で,亜麻色については的確な資料 (《亜麻色の髪とは、淡い栗色ではなかった 》) がある.
 閑話休題.翻訳者が「たんぽぽ色」と書いているのだから,自分も「たんぽぽ色」と書けばいいのである.まさか,たんぽぽの色を知らぬのではあるまいな.w

 次の妄想はこれ↓だ.
 
髪の色も顔も変わってしまったがアンはジュリーが顔を変えた姿だった。
時間警察に見つからないように顔を変え
1961年の1人だけの休暇の時にマークとジュリーの出会いが上手くいかずにタイムパラドックスが起きないか不安に思っていた。
 
 伊藤典夫の訳文のと゜こを探しても,整形手術のことは出てこない.w
 タイムパラドックスなんてことも出てこない.
 何となればこの小説は,長く連れ添った夫婦が互いの愛情を再発見する物語であり,タイムトラベルは,単なる舞台装置に過ぎないからである.まあ,中学生には難しい小説だろう.二十年経ったら,また読んでみなさい.w

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