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2019年1月16日 (水)

「名ばかり第三者委員会」方式の危機管理

 娯楽番組を垂れ流すしか能のない民放テレビについて,娯楽番組を見るしか能のない私が思うに,テレビ界のタブーはジャニーズ事務所だけでなく,秋元康も同じなんだなと思った.NGT48の山口真帆さんというメンバーが複数の男に襲われた事件についての報道のことである.
 山口さん自身の証言によれば,NGT48の運営サイドが,内部処分をするからと彼女を宥め,警察に届けを出して事件化するなと指示した.ところが運営サイドが一ヶ月経ってもその口約束を守らないので,業を煮やした山口さんが覚悟の告発をしたわけである.
 しかし状況は山口さんに不利に推移し,被害者である彼女がファンに「謝罪」するという理不尽なことになった.
 この時点では,並み居る情報バラエティ番組MCたちの中で,彼女に「謝罪」させたのは理不尽だと異議を唱えたのは加藤浩次だけだった.その他の番組はその日,事件に触れたくないのが見え見えの姿勢だった.
 なんで私がこんな下世話な芸能界のことに関心を持っているかというと,山口真帆ちゃんがカワイイからです 秋元康のビジネスがタブー化していると思ったからである.
 アイドル少女たちの青少年ファンだって薄々感じているだろうが,事件勃発後に山口さんの告発を全否定したのも,その後すぐに告発の一部を事実認定したのも,一転して昨日になってNGT48の今村支配人を更迭したのも,アイドルビジネスの総帥である秋元康の意思である.それ以外にない.実務責任者のクビを切り,対処を「第三者委員会」(納期不明) に丸投げすることで,秋元は事態を乗り切れると見込んだのだ.
 私は隠居老人であるが,現役のビジネスマン諸兄は「あーあ,また対策を小出しにしちゃって バカじゃないか 」と思ったであろう.
 少し前まで危機管理のプロは「不祥事の火消しには先ずトップが矢面に立つことが大切で,最終責任を持っていない者をスケープゴートにしてはいけない」と教えたからである.
 だが近年,企業トップが国民の前に出ることなく,会社の意向を忖度する「第三者委員会」を設置して,これに不祥事の始末をやらせる方式 (偽装改善と時間稼ぎ) でも一定の成果 (企業の受けるダメージの最小化) が上がるようになり,実業界はこぞってこれに倣いすることになった.
 NHKはこのインチキな「第三者委員会」方式を「名ばかり第三者委員会」と名付けてと批判した.(《"不合格"続出 第三者委員会って名ばかり? 》)   
 とはいうものの,秋元康は「第三者委員会」を設置してこの事態を乗り切るだろうという気がする.芸能界なんてのはそんなもんだ.

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