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2018年10月22日 (月)

丹後の ぼろ寿 もとい ばら寿司

 一昨日と昨日,琵琶湖周辺の寺を訪ね,仏像群を拝観して回った帰路,名神高速道路の多賀SAに立ち寄った.帰宅は夜九時過ぎになるので,何か弁当を買って帰ろうと思ったのである.
 多賀SAは「いきなりステーキ」があったり,広いフードコートがある.フードコートの周りに店舗が立ち並んでいたが,そのうちの一つで「柿の葉寿司」「焼鯖寿し」「焼鯖巻」「丹後のばらずし」などがガラスケースの上に並べられ,威勢のいい娘さんが「日持ちは明後日までですよー」と買い物客に声をかけていた.
 普通この種の寿司は「本日中にお召し上がりください」で,つまり製造当日の消費に決まったものだが,それが明後日までとはおもしろい.
 これがコンビニ弁当のように対面販売でない場合は,手に取って原材料表示を調べるのだが,販売員の娘さんの目の前で包装を引っ繰り返すのは,彼女に叱られるおそれがあるので,私は何も確認せずに「柿の葉寿司 (三種八個入り)」と「丹後のばらずし」を購入した.買ったら自分のものだから,ゆっくり読めばいいのだ.
 製造者は加悦ファーマーズライスといい,公式サイトの商品一覧を示す.   
 この商品一覧ページには商品画像と価格が掲載されているだけで,原材料表示はない.そのことだけで,この製造者には消費者に情報提供しようという誠実な姿勢がないことがあきらかである.そこで「柿の葉寿司」と「丹後のばらずし」の表示をスキャンした画像を以下に示す.

 まずは「柿の葉寿司 (三種八個入り)」から.
 
20181022a
 
 まあこれはデパ地下などて販売されている弁当
と同程度の食品添加物使用状態である.食品添加物は日持向上のために使用されている.実際にたべてみたところ,うまくはないが,酷くまずいというわけでもない.可もなく不可もないと評価していいだろう.
 次に「丹後のばらずし」を見てみよう.

20181022b
 
 いやもう,加工デンプンやらソルビン酸カリウムまで入れて,食品添加物のオンパレードである.大胆なもんだ.
 食べてみると,いやはや酷い味である.工場の従業員たちは,こんな寿司弁当を作っていて嫌にならないのか.自分で食べてみたことはあるのかと問いただしたい.
 
グリシンを始めとする日持向上用食品添加物の使用量が「柿の葉寿司」よりもかなり多いと思われるが,高速道路のSAで売られているものは,通りすがりの客に売ればいいのであって,まずくても構わないと製造者は考えているのだろう.リピーターなんて想定外なんだろう.
 日持向上を目的とする食品添加物は,確実に食品の味を損ねる.言い換えると,それらの添加物を使用して,それでも異味のないまともな味の食品にするには,高い技術力を必要とする.この製造者には,その技術力はないと考える.

20181022c

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