林先生,その説明,お見事ではありません
医療分野や,健康と栄養に関する話題を取り上げるテレビの情報番組で,もっとも信頼性が高いのは,しかるべき医師の監修の下に制作されているNHK『ドクターG』(不定期放送) であろう.
ところが同じNHKでも,健康情報を頻繁に取り上げる『ガッテン!』は,過去に学会などから放送内容について抗議を受け,厚労省から口頭注意されて謝罪にまで追い込まれたことがある.
誤情報の流布というよりもテレビ番組の大不祥事の一つとして記憶されているのは,フジテレビ系列で放送されていた『発掘!あるある大事典』だが,その司会者だった堺正章は現在,日本テレビ系列の『世界一受けたい授業』に出演している.しかしこの番組はまだそれほど社会に害悪を流していないようだ.
その手のクリティカルな話題は取り上げないので毒にも薬にもならぬエンタメに過ぎないテレビ東京『ソレダメ!』は,過去にあまり問題を起こしたことはない.
誤情報の流布,ほとんどフードファディズムの域にあるという点で最悪なのは,予備校講師にして雑学芸人である林修先生が出演するテレビ朝日『林修の 今でしょ!講座』である.この番組は精神衛生に悪いので,今はもう私は決して観ない.
これよりはマシだが,時折とんでもないことを放送するのが,やはり林修先生の毎日放送系列『林先生が驚く 初耳学』だ.
先日の日曜日 (8/5) に放送された『林先生が驚く 初耳学』で《医師が患者に,効き目のない薬を出すことがあるが,その理由は何か》という出題がなされた.
この問題に対する林先生は「知っている」と答えたが,その答えの概略は次の通り.
『人間は,有効成分を含まないものをも薬だと思って服用すると効いてしまうことがある.
これを「プラシーボ」あるいは「プラセボ」と言う.また「偽薬」とも言う.
必要でない薬を欲しがる患者にプラシーボを処方すると,薬をもらったという安心感でいい方向に繋がっていくので医師が敢えて処方するケースがある』
番組ではこの解答を司会者が「林先生,その説明,お見事です」と正解にしたが,実はこれが大間違いなのであった.
大きな間違いとは,林先生がプラシーボの意味と倫理的問題点をよく理解していないことが露呈したのに,司会者が正解としてしまったことと,正解の解説として放送されたVTRとテロップに,エンタメ番組だからといって看過してはならぬ重大な誤情報が含まれていたことである.以下,この問題について解説する.
さてプラシーボ (偽薬) には二つの意味がある.
第一は,医薬品の評価を目的として行われる臨床試験 (=治験) において当該医薬品に対する対照として使用される場合 (プラシーボ対照という) であり,第二は臨床の場で患者の疼痛緩和などの治療を目的として使用される場合 (プラシーボ治療という) である.林先生は単にプラシーボと言ったが,正しくはプラシーボ治療と言わなければいけない.
まず最初に,プラシーボ対照について.
例えば,新しく開発された抗がん剤の治験に参加する患者群は,医師にも患者本人にもわからぬようにして本物の抗がん剤を投与される群とプラシーボを投与される群に分けられる.これを二重盲検法という.この場合,本物の抗がん剤を投与される群はいいが,プラシーボを与えられる患者はたまったものではない.本来なら与えられるべき治療の代わりに偽物の薬を投与されるわけで,治験中に病状が悪化して死亡したりなどしたら,その責任は誰がとるのかという重大な倫理的問題が生じる.
そのため現在の治験における比較対照試験では通常,プラシーボ対照は行われず,類似の薬効を有する既承認薬が用いられる.
次に,プラシーボ治療について.
これは,既に医療の分野で確立された概念のように一般に考えられている「インフォームド・コンセント」に反する行為なのである.
Wikipedia【インフォームド・コンセント】から概略を以下に引用する.
《インフォームド・コンセント (英: informed consent) とは、「十分な情報を得た (伝えられた) 上での合意」を意味する概念。
特に、医療行為 (投薬・手術・検査など) や治験などの対象者 (患者や被験者) が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で (英: informed)、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する (英: consent) ことである (単なる「同意」だけでなく、説明を受けた上で治療を拒否することもインフォームド・コンセントに含まれる)。説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。また、患者・被験者側も納得するまで質問し、説明を求めなければならない。
インフォームド・コンセントについて、日本医師会生命倫理懇談会は1990年に「説明と同意」と表現し、患者の自己決定権を保障するシステムあるいは一連のプロセスであると説明している。1997年に医療法が改正され「説明と同意」を行う義務が、初めて法律として明文化された。》 (下線は当ブログの筆者が付した)
プラシーボ治療は,患者本人は「効く薬」だと信じているのに,実際は無効な医薬品を与えるのであるから,インフォームド・コンセントとは真っ向から対立する行為なのである.
また,林先生は《人間は,有効成分を含まないものをも薬だと思って服用すると効いてしまうことがある》と述べた (これをプラシーボ効果という) が,プラシーボ効果を疑問視する研究者は多い.
Wikipedia【偽薬】から以下に引用する.
《偽薬に一定の効果があるかどうかについては、疑問視する意見も常にある。2001年に New England Journal of Medicine に掲載された Hrobjartsson らの論文は、治療手段としての偽薬の効果が限られていると主張し、反響を呼んだ。この論文で著者らは、過去に行われた偽薬と無治療との比較試験100編以上の論文をレビューして、痛みの症状は偽薬によって若干改善されるが、それ以外では、偽薬が自覚症状や他覚症状を改善する証拠はなかったと述べている。》
上の引用のように,プラシーボ治療は科学的に確立したものではないため,米国では2004年に米国疼痛看護管理学会 (American Society for Pain Management Nursing) がプラシーボ治療に反対する声明文を公表したことを契機に,2005年に米国疼痛学会 (The American Pain Society) が,2008年には米国医師会 (American Medical Association)が相次いで治療においてインフォームド・コンセントを求めるガイドラインを示すに至った.
ところが同じNHKでも,健康情報を頻繁に取り上げる『ガッテン!』は,過去に学会などから放送内容について抗議を受け,厚労省から口頭注意されて謝罪にまで追い込まれたことがある.
誤情報の流布というよりもテレビ番組の大不祥事の一つとして記憶されているのは,フジテレビ系列で放送されていた『発掘!あるある大事典』だが,その司会者だった堺正章は現在,日本テレビ系列の『世界一受けたい授業』に出演している.しかしこの番組はまだそれほど社会に害悪を流していないようだ.
その手のクリティカルな話題は取り上げないので毒にも薬にもならぬエンタメに過ぎないテレビ東京『ソレダメ!』は,過去にあまり問題を起こしたことはない.
誤情報の流布,ほとんどフードファディズムの域にあるという点で最悪なのは,予備校講師にして雑学芸人である林修先生が出演するテレビ朝日『林修の 今でしょ!講座』である.この番組は精神衛生に悪いので,今はもう私は決して観ない.
これよりはマシだが,時折とんでもないことを放送するのが,やはり林修先生の毎日放送系列『林先生が驚く 初耳学』だ.
先日の日曜日 (8/5) に放送された『林先生が驚く 初耳学』で《医師が患者に,効き目のない薬を出すことがあるが,その理由は何か》という出題がなされた.
この問題に対する林先生は「知っている」と答えたが,その答えの概略は次の通り.
『人間は,有効成分を含まないものをも薬だと思って服用すると効いてしまうことがある.
これを「プラシーボ」あるいは「プラセボ」と言う.また「偽薬」とも言う.
必要でない薬を欲しがる患者にプラシーボを処方すると,薬をもらったという安心感でいい方向に繋がっていくので医師が敢えて処方するケースがある』
番組ではこの解答を司会者が「林先生,その説明,お見事です」と正解にしたが,実はこれが大間違いなのであった.
大きな間違いとは,林先生がプラシーボの意味と倫理的問題点をよく理解していないことが露呈したのに,司会者が正解としてしまったことと,正解の解説として放送されたVTRとテロップに,エンタメ番組だからといって看過してはならぬ重大な誤情報が含まれていたことである.以下,この問題について解説する.
さてプラシーボ (偽薬) には二つの意味がある.
第一は,医薬品の評価を目的として行われる臨床試験 (=治験) において当該医薬品に対する対照として使用される場合 (プラシーボ対照という) であり,第二は臨床の場で患者の疼痛緩和などの治療を目的として使用される場合 (プラシーボ治療という) である.林先生は単にプラシーボと言ったが,正しくはプラシーボ治療と言わなければいけない.
まず最初に,プラシーボ対照について.
例えば,新しく開発された抗がん剤の治験に参加する患者群は,医師にも患者本人にもわからぬようにして本物の抗がん剤を投与される群とプラシーボを投与される群に分けられる.これを二重盲検法という.この場合,本物の抗がん剤を投与される群はいいが,プラシーボを与えられる患者はたまったものではない.本来なら与えられるべき治療の代わりに偽物の薬を投与されるわけで,治験中に病状が悪化して死亡したりなどしたら,その責任は誰がとるのかという重大な倫理的問題が生じる.
そのため現在の治験における比較対照試験では通常,プラシーボ対照は行われず,類似の薬効を有する既承認薬が用いられる.
次に,プラシーボ治療について.
これは,既に医療の分野で確立された概念のように一般に考えられている「インフォームド・コンセント」に反する行為なのである.
Wikipedia【インフォームド・コンセント】から概略を以下に引用する.
《インフォームド・コンセント (英: informed consent) とは、「十分な情報を得た (伝えられた) 上での合意」を意味する概念。
特に、医療行為 (投薬・手術・検査など) や治験などの対象者 (患者や被験者) が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で (英: informed)、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する (英: consent) ことである (単なる「同意」だけでなく、説明を受けた上で治療を拒否することもインフォームド・コンセントに含まれる)。説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。また、患者・被験者側も納得するまで質問し、説明を求めなければならない。
インフォームド・コンセントについて、日本医師会生命倫理懇談会は1990年に「説明と同意」と表現し、患者の自己決定権を保障するシステムあるいは一連のプロセスであると説明している。1997年に医療法が改正され「説明と同意」を行う義務が、初めて法律として明文化された。》 (下線は当ブログの筆者が付した)
プラシーボ治療は,患者本人は「効く薬」だと信じているのに,実際は無効な医薬品を与えるのであるから,インフォームド・コンセントとは真っ向から対立する行為なのである.
また,林先生は《人間は,有効成分を含まないものをも薬だと思って服用すると効いてしまうことがある》と述べた (これをプラシーボ効果という) が,プラシーボ効果を疑問視する研究者は多い.
Wikipedia【偽薬】から以下に引用する.
《偽薬に一定の効果があるかどうかについては、疑問視する意見も常にある。2001年に New England Journal of Medicine に掲載された Hrobjartsson らの論文は、治療手段としての偽薬の効果が限られていると主張し、反響を呼んだ。この論文で著者らは、過去に行われた偽薬と無治療との比較試験100編以上の論文をレビューして、痛みの症状は偽薬によって若干改善されるが、それ以外では、偽薬が自覚症状や他覚症状を改善する証拠はなかったと述べている。》
上の引用のように,プラシーボ治療は科学的に確立したものではないため,米国では2004年に米国疼痛看護管理学会 (American Society for Pain Management Nursing) がプラシーボ治療に反対する声明文を公表したことを契機に,2005年に米国疼痛学会 (The American Pain Society) が,2008年には米国医師会 (American Medical Association)が相次いで治療においてインフォームド・コンセントを求めるガイドラインを示すに至った.
ところが日本においては,医師や看護師のプラシーボ治療に関する倫理観が低く,田中 (東邦大学医学部看護学科) らは,論文『臨床における看護師のプラシーボ与薬の実態に関する全国調査』(日本看護倫理学会誌,Vol3,No.1,2011) において次のように述べている.
《プラシーボ治療は当事者である患者はもちろん社会的にも公にされないまま、実際にはかなりの頻度で実施されていることが明らかになっている》
『林先生が驚く 初耳学』にVTRで登場した山下弘一という医師 (やました内科・脳神経クリニック院長,東京都) はプラシーボ治療を《確立された科学的なものなんですよ》と述べたが,これは事実に反する.
実際には研究者間にプラシーボ治療に関する科学的なコンセンサスは存在せず,このことは Wikipedia【偽薬】に《少なくとも標準的な治療法とはなり得ていない状況といえる》と書かれている.(ネット上にあるプラシーボ治療に関する原著論文を私が読んだ限りにおいては,この Wikipedia【偽薬】の記述は妥当である)
しかもプラシーボ治療には,科学的な問題の他に,インフォームド・コンセントに反するという大きな問題が存在するのである.従って上に示した山下弘一医師の発言は,いまだ見解が対立している状態にあるプラシーボ治療の問題を,あたかも解決済みであるかのように視聴者をミスリードする誤情報だと断じて差し支えない.
私の体験について述べると,私はこれまでに四回,総合病院に入院して治療を受けたことがあるが,いずれの病院でも,医師が薬を処方すると病院所属の薬剤師が私のベッドまでやってきて,処方された薬の詳しい内容と服用方法の説明を行った.
このようなインフォームド・コンセントのシステムがきちんと機能している病院では,プラシーボ治療は実施が難しい.薬剤師による薬の説明がないということは,その薬がプラシーボだということであり,プラシーボ治療であることが患者にバレてしまったのでは,そもそもプラシーボ治療の効果がないからである.
すなわち《医師が患者に,効き目のない薬を出すことがある》プラシーボ治療が可能なのは,インフォームド・コンセントのシステムが機能していない病院 (例えば「○○クリニック」とでもいうような規模の w) で入院治療を受けている場合に限られるだろう.(医師法では,医薬品を患者に処方する際,処方箋を発行することがその暗示的効果の妨げになる場合には処方箋を交付する義務がない事が規定されている)
通院患者の場合はどうかというと,処方箋には医薬品名が書かれているから,患者はただちにネット検索してその医薬品の効果効能を知ることができる.またその処方箋を持って行った先の調剤薬局では,通常,薬剤師による口頭で薬の説明が行われるか,またはその薬の説明が書かれた印刷物が薬と共に患者に渡されることになっている (薬の入った袋だけがポンと患者に渡されている次のシーンは実際と異なる) ので,林先生が言うようなプラシーボ治療は困難である.
(通常の調剤薬局では,薬剤師がトレーに処方箋と薬と,薬を入れる袋を載せてもってきて,処方箋を確認しながら患者に薬の説明を行い,それから薬を袋に入れる.このようにして患者に間違った薬を渡してしまわぬような手順が踏まれるのだが,これはインフォームド・コンセントの実行でもある.番組では上に掲載した画像のシーンが放送されたが,確認作業なしに,既に袋に入れられた薬を患者に手渡すような調剤薬局が仮にあるとすれば,私たちはそのような薬局を利用してはいけない)
《プラシーボ治療は当事者である患者はもちろん社会的にも公にされないまま、実際にはかなりの頻度で実施されていることが明らかになっている》
『林先生が驚く 初耳学』にVTRで登場した山下弘一という医師 (やました内科・脳神経クリニック院長,東京都) はプラシーボ治療を《確立された科学的なものなんですよ》と述べたが,これは事実に反する.
実際には研究者間にプラシーボ治療に関する科学的なコンセンサスは存在せず,このことは Wikipedia【偽薬】に《少なくとも標準的な治療法とはなり得ていない状況といえる》と書かれている.(ネット上にあるプラシーボ治療に関する原著論文を私が読んだ限りにおいては,この Wikipedia【偽薬】の記述は妥当である)
しかもプラシーボ治療には,科学的な問題の他に,インフォームド・コンセントに反するという大きな問題が存在するのである.従って上に示した山下弘一医師の発言は,いまだ見解が対立している状態にあるプラシーボ治療の問題を,あたかも解決済みであるかのように視聴者をミスリードする誤情報だと断じて差し支えない.
私の体験について述べると,私はこれまでに四回,総合病院に入院して治療を受けたことがあるが,いずれの病院でも,医師が薬を処方すると病院所属の薬剤師が私のベッドまでやってきて,処方された薬の詳しい内容と服用方法の説明を行った.
このようなインフォームド・コンセントのシステムがきちんと機能している病院では,プラシーボ治療は実施が難しい.薬剤師による薬の説明がないということは,その薬がプラシーボだということであり,プラシーボ治療であることが患者にバレてしまったのでは,そもそもプラシーボ治療の効果がないからである.
すなわち《医師が患者に,効き目のない薬を出すことがある》プラシーボ治療が可能なのは,インフォームド・コンセントのシステムが機能していない病院 (例えば「○○クリニック」とでもいうような規模の w) で入院治療を受けている場合に限られるだろう.(医師法では,医薬品を患者に処方する際,処方箋を発行することがその暗示的効果の妨げになる場合には処方箋を交付する義務がない事が規定されている)
通院患者の場合はどうかというと,処方箋には医薬品名が書かれているから,患者はただちにネット検索してその医薬品の効果効能を知ることができる.またその処方箋を持って行った先の調剤薬局では,通常,薬剤師による口頭で薬の説明が行われるか,またはその薬の説明が書かれた印刷物が薬と共に患者に渡されることになっている (薬の入った袋だけがポンと患者に渡されている次のシーンは実際と異なる) ので,林先生が言うようなプラシーボ治療は困難である.
(通常の調剤薬局では,薬剤師がトレーに処方箋と薬と,薬を入れる袋を載せてもってきて,処方箋を確認しながら患者に薬の説明を行い,それから薬を袋に入れる.このようにして患者に間違った薬を渡してしまわぬような手順が踏まれるのだが,これはインフォームド・コンセントの実行でもある.番組では上に掲載した画像のシーンが放送されたが,確認作業なしに,既に袋に入れられた薬を患者に手渡すような調剤薬局が仮にあるとすれば,私たちはそのような薬局を利用してはいけない)
以上が『林先生が驚く 初耳学』で放送された「医師が患者に,効き目のない薬を出すことがあるが,その理由は何か」という出題が持つ重大な問題点の説明であるが,実はもう一つ,放送内容にもっと重大な問題点があった.次のシーンを見て頂きたい.
薬の知識がない上にスマホもパソコンも持っていない情報弱者の患者が何としてでも薬を欲しがった場合に「それじゃあビタミン剤でも出しておくか」と医師が意味なくビタミン剤を処方することは無害だからよしとしても,上のテロップにあるように無意味な抗生物質を処方するのはよほど悪質な医師の場合に限られるだろう.昭和の頃に,医師が無意味に抗生物質を投与した結果として薬剤耐性菌が蔓延したのを知りつつ,現代の普通の医師が意味なく抗生物質を処方するとは思えない.これは誤情報の域を超えた虚偽情報である.
[脚註 1] なお,上の数葉の画像は,録画データを編集したものではなく,引用に供するためにテレビ画面をカメラで撮影し,それをトリミングしたものである.
[脚註 2] 最後に文献をいくつか紹介しておく.
「プラセボの使用に関する倫理的ジレンマとそれを乗り越える試み」
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