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2018年8月28日 (火)

似非学者磯野真穂

 磯野真穂という女性の「学者」 (専門は文化人類学であるという;国際医療福祉大学大学院講師) が,糖質制限食に反対する論陣を張っている.
 いつの時代でも,どこでも,学歴と肩書だけが売り物で,頭の中身がない人間はいる.磯野真穂氏もその例にもれず,文章を書くに際して何も資料を調べず,勉強をすることなく思い付きを書きなぐって世間に恥をさらしている.
 その無知ぶりがいかほどのものか,ネット上にある磯野氏の小「論文」(笑) を読んでみる.以下の二本は,糖質制限食を非難攻撃する彼女の論考である.
 
[例1]
ご飯はこうして「悪魔」になった~大ブーム「糖質制限」を考える 現代社会の特殊な価値観と構造 》 (掲載日 2016/10/25) 
 
 平成十四年 (2002年),京都の高雄病院理事長・江部康二医師が糖尿病 (以下,この記事では,生活習慣病である2型糖尿病を指す) の糖質制限療法を世に問うたとき,研究者たちから激しい批判にさらされた.しかし実践的な内科医たちは次第に糖質制限療法の有効性に気が付き,糖尿病患者の糖質制限療法に取り組むようになった.
 糖質制限療法が患者たちに広く認知されるに至ったのは,北里研究所病院糖尿病センター長・山田悟医師の功績だ.山田医師は一般社団法人「食・楽・健康協会」を設立し,食品企業に参加を呼びかけ,現在は「ロカボ」を統一ブランドとして種々の低糖質食品が販売されている.
 このように糖質制限療法が普及したのはいいのだが,糖質制限を推進する側に科学的立場に立たない過激な主張をする人たちが現れた.磯野真穂氏は,江部康二氏や山田悟氏を横に置いて,エキセントリックな論者があたかも糖質制限療法の代表者であるかのように歪曲して,糖質制限療法を攻撃している.その箇所を一つ挙げよう.
 
もし糖質を中心に食べることが、人類という種にまったくそぐわないものであれば、栄養摂取の8割強が炭水化物からであった昭和初期の人々は次々と生活習慣病を発症していただろう。
しかし生活習慣病にかかるのはかれらではなく、糖質からの栄養摂取がそこから2割近く落ち込んだわれわれなのである。この矛盾を私たちはどう説明したらいいのだろう。

 
この矛盾を私たちはどう説明したらいいのだろう 》とは呆れた.そんなことも知らずに糖質制限療法を批判しているのか.
 糖尿病は生活習慣病であり,糖尿病になるような生活を長年続けていると発症する.ここで厚労省の《平成 27 年 国民健康・栄養調査結果の概要 》を見てみよう.(p.19)
 図24は,四十歳から患者が増え始め,五十歳を越すと急激に発症リスクが高まることを示しているが,昭和初期の平均余命は五十歳に達していなかった (厚労省「表2 完全生命表における平均余命の年次推移」) のである.昭和初期,生活習慣病を発症するほど長生きの人は現在ほど多くはなかったのだ.平均余命の伸びほど健康寿命の伸びは大きくなかったこと,これが現代日本人の健康と栄養を考える上での基礎知識である.
 つまり,《もし糖質を中心に食べることが、人類という種にまったくそぐわないものであれば、栄養摂取の8割強が炭水化物からであった昭和初期の人々は次々と生活習慣病を発症していただろう。しかし生活習慣病にかかるのはかれらではなく、糖質からの栄養摂取がそこから2割近く落ち込んだわれわれ》なのではなく,平均余命で補正しないとそのように見えるに過ぎないのである.
この矛盾を私たちはどう説明したらいいのだろう 》などとエラソーにしていてはいけない.わからなかったら,調べて,仮説を立てて検証する.この科学の基本的な思考ができていないようでは,磯野氏は文化人類学者を自称しているが,彼女の「文化人類学」がどの程度のものであるか,底が知れる.
 
[例2]
白米を食べるとやせる!? バブル期に誕生した真逆ダイエットとは ご飯はこうして「悪魔」になった【2】  》 (掲載日 2017/1/21)
 
やせたいのならご飯を食べろ
鈴木式で特筆すべきは白米の扱いである。糖質制限派が「悪魔」と称することすらある白米であるが、鈴木式ではその白米を1日3回食べることが必須となる。
しかもその量はハンパではなく、女性であれば1食180〜240グラム、男性であれば300グラムが推奨される。これは、糖質制限派の中でも緩やかな論を展開する医師の山田悟氏が勧める1回の白米量70グラムを優に超える量だ。
》 
 
 例2は例1の続編として書かれたものだ.
 引用文中の「鈴木式」とは,故鈴木その子氏が提唱した「鈴木式ダイエット」で,いわゆる「ばっかりダイエット」の一種であり,「鈴木式ダイエット」の教祖として若い女性たちを集めて君臨するオカルトの一種でもあった.
 磯野氏は科学者でありながら,このオカルトと,科学である糖尿病の糖質制限療法が対等ででもあるかのように天秤にかけてみせる.疑似科学の信奉者がよくやる手口である.
 ま,それはともかく,この似非科学者は日本語が不自由であるようだ.
 私は山田悟医師の著作を何冊か読んだが,山田医師は一度も《1回の白米量70グラム》なんてことは書いていない.氏が提唱する「緩やかな糖質制限」では,一回の食事で摂る糖質を 20~25g (上限は 40g) にすることを推奨している.言わずもがなであるが,これは糖質の量であり,普通に炊いた米飯の重さに換算すると約 50g ほどになる.
 磯野氏は《山田悟氏が勧める1回の白米量70グラム 》と書いているが,白米 70g を炊飯すると約 150g で,「緩やかな糖質制限」推奨量の三倍にもなってしまう.
 つまりこのインチキ学者は,白米が玄米を精白したものであり,炊飯していない状態の米であることを知らないのである.国語辞典も百科事典も開かずに,よくまあ専門外の医学や栄養学について発言するものだと,開いた口が塞がらない.これが大学院の講師だとは世も末である.しかしこれは,頭脳の知的レベルの問題ではないかも.なんとなれば,家事のお手伝いをする小学生でも,米と飯の違いは知っているからだ.w つまり磯野氏は,生活者として小学生以下だということである.医療や栄養学のことを論ずるのは,自分の飯を自分で炊けるようになってからにするがよい.

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