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2018年5月30日 (水)

日大アメフト部選手声明

 日本大学アメリカンフットボール部の選手が重大な反則行為をした事件に関して,昨日 (5/29) に公表された日大アメフト部選手たちの声明は,事前に予想されていた内容と大幅に異なるトーンダウンしたものであった.
 
 内田元監督はアメフト界から追放されたが,依然として田中理事長―内田常務理事による学内暴力支配体制は無傷であるから,アメフト部選手たちの声明の内容によっては,選手たちが重大な報復を受ける可能性が高かった.すなわち今回の声明は,大学側から選手たちに脅迫がなされた結果なのではないかと疑われる.この辺りをどう調査報道するか,週刊誌ジャーナリズムの腕の見せ所であろう.
 
 ネット上の報道によれば,新聞各社は日大の広報部と密接な関係 (OBの就職先) があるらしい.だとすると,そろそろ新聞各紙はこの件の追求から撤退していくのではなかろうか.
 田中理事長は自民党や闇社会とのルートを通じて反撃の機会をうかがっているだろう.こうなると民放テレビ局も迂闊に踏み込めなくなる.実際に情報番組のコメンテーターたちは,田中理事長の背後関係に触れぬように慎重に発言している.
 あとは文春と新潮が頼りだ.
 
 この事件について政府は動くか.
 文部科学省外局であるスポーツ庁が大学側から事情を聴取したが,そこまでが精一杯だろう.というのは,この件に関して本庁は絶対に動かないと予想されるからだ.
 去年,ネット上で話題になったからよく知られていることだが,小学校の道徳教科書に「星野君の二るい打」 (東京書籍;原作は吉田甲子太郎) という題材がある.これは,監督の命令に逆らった野球部の選手が報復 (出場禁止) される話である.つまり文科省は,選手は監督に絶対に従わねばならない,つまり日大内田元監督のやり方が正しいという教育をしているのである.
 これがあるので,文部科学省本庁は下手に動くと道徳教科書を否定することになってしまうのだ.情けない話である.
 
 余談だが,長嶋監督の命令に従ったがために選手生命を短くされてしまった槙原寛己氏がテレビに出演して当時の心境を語った.さぞや無念であったろうということがテレビ画面から伝わってきた.

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