« 鎌倉 プランデルブ北鎌倉 | トップページ | 徳島 大塚国際美術館 (二) »

2018年3月24日 (土)

徳島 大塚国際美術館 (一)

 鬱々として気分の優れぬ毎日を過ごしていた昨年の終り頃,それでも気晴らしに何処かに出かけてみたいと思うことは間々あった.
 私が徳島の大塚国際美術館を訪れたのは,気分がそんな状態だった時期の十一月の末だった.
 
 芸術文化活動を行う企業としてはサントリーが有名だ.サントリーホールサントリー美術館はよく知られている.
 他にも多くの大企業が芸術文化活動を行っているが,その会社の本業を基盤にしているものは少ない.その少ない例の一つが大塚国際美術館だ.時々テレビ番組で紹介されることがあるから,知っている人は多いだろう.私も以前からこの美術館の存在は知っていたが,何となく行きそびれていた.しかし考えてみれば,美術館の展示を鑑賞するのには何か一所懸命な努力が必要なわけでもなし,腰をよいしょと上げればいいだけなのだからと思い,よいしょと腰を上げて電車に乗った.
 
 某日の朝の9:49,藤沢駅から東海道線下り小田原行に乗り,小田原で「こだま645号・新大阪行」で名古屋に行く.名古屋で「のぞみ27号・博多行」に乗り換え,岡山で降りた.これが14:27だった.
 岡山で「マリンライナー39号 高松行」に乗り,高松で高徳線・引田行に乗り換えた.引田で高徳線・徳島行に乗り継いで,徳島に到着したのは18:29だった.結局一日がかりで,何とまあ徳島がこんなに遠いとは思わなかった.w
 あとで私の娘にその旅の話をしたら「なんで飛行機を使わなかったの?」と笑われた.
 実は会社員時代に,四国は坂出に出張することが時々あり,その際は神戸にある自社主力工場への出張とセットにして段取りしていたから,当時は四国へ行くのに空路を使う選択肢は端からなかったのである.
 そんなわけで私には四国の土地勘がないものだから,徳島は坂出からちょいとすぐの距離にあると思い込んでいたのである.ローカル電車乗り継ぎの旅を甘くみていたのだ.ww
 ならば今度行く時は,JRの新幹線と在来線だけでなく高速バスを使ってみようと思って,ネットの乗り継ぎ検索サイトを使って調べたら,新神戸から淡路島を経由する高速バスが出ている.このルートなら岡山・高松ルートより圧倒的に近道だから早く徳島に着くと思われた.しかし実際には少し早く到着するだけで,藤沢からの通しで移動スケジュールを組むと,どういうわけか両ルートの所要時間は大差なくなってしまう.なぜだよ徳島.www
 
 しかし,である.
 朝遅い時刻に藤沢駅を出発し,夕刻六時半に徳島駅に到着というのは,考え様によってはなかなかいい移動スケジュールではなかろうか.ホテルにチェックインしたあと,時間を持て余すことなくそのまま街に飲みに出かければいいのだから.
 というか初めからそのつもりで朝遅く藤沢駅を出発したのである.w
 で,まずはホテルにチェックインだ.楽天トラベルで予約した一日目の宿泊は徳島グランヴィリオホテルである.一泊朝食付きで税込七千六百円だ.このホテルはルートインホテルズだと宿泊確認メールに書いてあるし宿泊料金も安いので,てっきりビジネスホテルだと思い込んでいたが,徳島駅からタクシーに乗り,着いてみたらシティホテルだった.ホテルの公式サイトを閲覧すると,大きな会議場と結婚式場のある徳島最大級のホテルだという.
 前から感じていたのだが,四国はホテル代が安いのではなかろうか.以前,坂出出張の際に定宿にしていたサンルート系のホテルは,確か五千円台で泊まれるプランがあって,しかも朝食バイキングが充実していた.
 いつになるかわからぬが,大塚国際美術館は再訪するつもり (この巨大美術館はとても一日では観きれない) なので,次回また徳島に着た時は,徳島グランヴィリオホテルに泊まろうと思ったことである.
 
 チェックインしたあとホテルの玄関前から再びタクシーに乗り,ドライバーさんに「食事をしたいので繁華街に行ってください」とお願いすると,徳島駅からは少し離れた一角に案内してくれた.
 徳島は県庁所在地ではあるけれど小さなローカル都市だから,繁華街の大通りでも夜の七時ともなるとそぞろ歩く人はあまり多くない.飲食客はおそらくもう店の中に入っているのだろう.
 私はとりあえず飲食店街の端にある小さな居酒屋に入り,焼き鳥と刺身を腹に入れた.
 それから店を出て,大通りを散策したのだが,飲食店街はあまり広くはなく,すぐに居酒屋とは反対側の端になってしまった.そこから先はネオンサインはなく暗い道が続いていた.
 仕方ないのでそこら辺のパブに入ってみたら,私と同年代と思われるママさんが一人で営業していた.客はいない.
「ごめんなさいねー,今日は女の子が急におやすみしちゃって」
と彼女は言ったが,これは場末の店の常套句だ.女の子が急におやすみしたのではなく,バイトの女の子は週末で客が来そうなときにだけ来るのである.
 私は,若い女の子が隣の止まり木に腰かけてくれなくても一向に構わぬので,水割りを飲みながら老ママさんを相手に,彼女も私もまだ若かった昭和という時代の思い出話に興じた.
(続く)

|

« 鎌倉 プランデルブ北鎌倉 | トップページ | 徳島 大塚国際美術館 (二) »

冥途の旅の一里塚」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 徳島 大塚国際美術館 (一):

« 鎌倉 プランデルブ北鎌倉 | トップページ | 徳島 大塚国際美術館 (二) »