糖質制限食本
週刊文春の先週号に,ライザップの見開き広告が掲載されていた.ライザップの広告はこれまでも文春に載っていたかも知れないが,私は先週号で気が付いた.
ライザップはテレビCМが有名だが,働き盛りの会社員層は,夜討ち朝駆けの仕事で忙しくてテレビなんか見ていられないから,テレビより週刊誌の方が広告媒体としては有効なのだろうと想像される.
その広告には例の「結果にコミットする」というコピーと,石田えりさんの水着姿が使われていた.
若い頃を髣髴とさせる石田えりさんの水着姿はとても結構であるが,それはそれとして,そもそもライザップの名を世間に轟かせたのは赤井英和だった.
赤井ら芸能人 (俳優業の前の赤井は元プロボクサーだが) がライザップと契約して,トレーニングによって減量に成功したビフォー・アフター画像をライザップのCМに使用すると,ギャラは数百万円らしい.(後述する森永卓郎氏の場合は五百万円だったという)
ただ,赤井英和の場合はボクサーだったわけだから,現役を退いてから太ったとはいえ,その気になれば元のボクサー体型に戻すのはそれほど困難だとは思われなかった.
峰岸みなみちゃんがライザップのトレーニングでぷよぷよ体型からゴージャス体型になったとき,色も欲も既に枯れ果てた (当社比) 高齢者である私は「よかったねー,でもアイドルなんだから当然だよねー」としか思わなかった.
エドはるみの場合は,太ろうが痩せようがどうでもいいので省略する.
そして,だがしかし,あのモリタクこと森永卓郎氏がライザップCМに登場したときは,爺さんも中高年会社員も心底驚いた.
ライザップをやれば,体型のことはもちろんであるが,俺たちだってその気になれば,死の淵ぎりぎりの不健康から立ち直れるかも知れないという希望を持ったのである.
さてアマゾンで書籍を探していたら,森永卓郎『モリタクの低糖質ダイエット ぶっちぎりのデブが4カ月で19.9㎏減!』が目についた.おもしろそうだったので Kindle 版を早速読んでみた.
そのレビューだが,タイトルは《モリタクの低糖質ダイエット》であるが,この本はダイエット本ではない.インスリン注射でようやく生きていた森永氏が,糖質制限食によって糖尿病をどこまで改善したかの記録である.体重減量はそれに付随した結果に過ぎない.
ネット上には糖尿病改善 (糖尿病では,インスリンや他の薬物を継続投与しなくてもいい状態にすることを「改善」という) と糖質制限食に関する体験談は散見されるが,書籍としてまとまったものはこの『モリタクの低糖質ダイエット』だけであると思われる.糖尿病を既に発症した人やその予備軍には大いに参考になるだろう.
[追記]
《この本はダイエット本ではない》と上に書いたが,森永氏は医療にもスポーツ医学にも素人である.そこで筋トレや糖質制限食による体重減量などのダイエット理論については,
《ダイエット&筋トレ 基礎解析 》に書かれている正確な解説を参考にされたい.
また糖質制限食による糖尿病治療の知識については,
《ドクター江部の糖尿病徒然日記 》が著名なブログである.
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