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2017年5月10日 (水)

『ひよっこ』の肩を持つ

 朝ドラ『ひよっこ』の時代考証が変で,視聴率が低迷していると芸能ニュースみたいなサイトが報道し,ブログが騒いでいる.

 例えば《tarotaro(たろたろ)の気になること 日々、気になることをつらつらと…。》というブログの記事《『ひよっこ』 第2回 感想~朝ドラ名物変なおじさん登場 [気になる「ひよっこ」朝の連続テレビ小説] 》では次のような文句が付けられている.にしてもタイトル長すぎだよ.

割と貧乏なおうちなのかと思っていたけれど、テレビも電気ジャーもあるヒロインのおうち。
でも、電話はないのね。
家電購入の優先順位がわからん。
電気ジャーじゃなくて、あれはガス炊飯器だったのかなぁ??

 ヒロイン矢田部みね子が集団就職した年に高校一年生だった私は,家の経済状態が矢田部家よりさらに貧しかったが,それでもテレビはあった.電気釜もあった.そういう時代だったのだ.悪いかよ.
 ガス炊飯器はほとんど普及していなかったが,テレビは全国平均で九割の家庭に普及し,電気釜はほぼ百パーセントだった.
 それに,矢田部家は昭和家電として博物館に展示されるくらい有名な東芝製の電気釜で飯を炊いていた.電気ジャーでもガス炊飯器でもない.画面に大写しになった東芝の電気釜を見て,演出の意図をわからぬやつが時代考証に文句つけるんじゃない.
 電話については,電電公社の電話は地方農村では全くといっていいほど普及していなかった.その代わりに農協が各家庭を結ぶ有線電話サービスを行い,村外への通話は交換機で電電公社へ接続して行っていた.北関東ではこの方式が昭和五十年頃まで存続した.それどころか東京都内の東証一部上場クラスの会社でも,昭和五十年の少し前まで,社内に電電公社への接続を行う交換機オペレーターがいて,内線と社外を繋いでいた.電話交換機の時代を知らぬやつが《でも、電話はないのね。》とか言うな.

 嘘と誤情報の殿堂,YAHOO知恵袋はもっと酷い.
ひよっこの時代考証について… 》  
昭和39年(1964年)茨城県の農村地帯では中卒がほとんどで少し裕福な豪農でもない限り高校進学は珍しいのでは?
それに女性であれば猶更ではないでしょうか?
当時の農村の価値観は女に学問はいらないが主流だと確信します。

 当時の高校進学率を調べてから文句を言え.《当時の農村の価値観は女に学問はいらないが主流だ》などと無知極まる馬鹿者が勝手に確信するんじゃないよ.あの頃,全国平均で高校進学率は七割を越え,いわゆる団塊世代の大学進学率は五割弱だった.そのため中学校卒が「金の卵」と言われたのだ.高校全入の時代はもうすぐそこに来ていたのだ.

 他にはみね子の母親の木村佳乃さんや,時子の母親の羽田美智子さんが美人だが,そんな設定は,茨城県ではあり得ないことだとか,もう無茶苦茶である.なんとなれば羽田美智子さんは茨城県出身だ.茨城を舐めてはいけない.

 こうなると私は,無知な最近の子供たちによる『ひよっこ』攻撃 (おそらくアンチ有村架純ちゃんの連中だと思われる) に対して,木村佳乃さんと羽田美智子さんに成り代わってお仕置きをしてやりたいと思う.

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