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2017年3月10日 (金)

炎上捏造メディア J-CAST

 昨日付けの J-CASTニュース (3/9 15:46) に《くわばたりえ「福島米食べてます、って言えない自分」 NHKで本音連発に複雑な反応 》が掲載された.

 上の記事にあるように,お笑いタレントの くわばたりえ は,東日本大震災による風評被害を特集したNHK『あさイチ』(3/8 放送) に出演し,彼女がそれまで日常的には消極的にであるが風評の流布に加担してきたとの趣旨の発言を行い,またこの発言によって くわばた は積極的な風評拡大者の立場に立った.
 J-CASTニュースの記事から,くわばた の発言を引用する.

さらにくわばたさんは、「どうしたら (福島産の米を) 何の躊躇もなく買えるのかな」との悩みを打ち明け、福島産食材が風評被害で「売れていない」ことを伝えるメディアの報道が問題なのではないか、という持論を次のように述べた。
「(テレビ番組で) そういうのばっかりやってると、さらに『食べんとこ』と思う。でもその反面、検査したら基準値は全然大丈夫ですって、そうなんやと思うけど、でも『食べない人の方が多いんや』と思うと、『あ、じゃあ...』ってなる自分がいたりとか」

 『あさイチ』は客観報道番組ではない.エンタメである.
 玉石混淆のNHKの番組のうち,視聴するに値するものは報道とドキュメンタリである.
 エンタメは,大河ドラマ時代劇と朝ドラをゴミ (時代考証がデタラメ) とするなら『あさイチ』はクズだ.(『あさイチ』のMCは,NHKに就職してテレビに出始めた当時はスポーツニュース担当だったが,高校受験程度の地名人名を誤読してばかりいて天下に恥を晒していた人物だった.それがいつの間にかMCだ.最近も日本語の誤りを笑われていたが)
 その『あさイチ』は,報道ではないから,客観性はない.番組制作責任者の意図に従って作られている.つまり,くわばた のような愚か者をわざわざ選んで出演させ,ギャラを払ってまで《メディアの報道が問題なのではないか》と語らせたのは,「風評被害の責任はメディアにある」が『あさイチ』制作責任者の意見であることを示している.

 言うまでもなく,福島県産品に風評被害が今も続いていることの責任は,まず第一にその風評を信じて福島県産品を敬遠している消費者にある.公共放送が,くわばたりえ のような主婦層にある程度の影響力を有するタレントを出演させて,風評被害の真の責任の所在を隠蔽し,責任をメディアの報道に押し付けたことに私は怒りを覚えるが,それはここでは横に置く.問題は,J-CASTニュースの次の記述である.

では、今回の意見について「当事者」である福島県内の生産者はどう考えるのか。福島県二本松市で野菜を生産している「二本松農園」の担当者は3月9日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「くわばたさんの意見は率直だけど、そういう状況があることは確かです。むしろ、その意見を批判している人の方が、いま福島の農家が置かれている現状をあまり理解して頂けていないのかもしれません」と話す。

 これは事実だろうか.(反語的表現)
 捏造報道で知られる J-CASTニュースだから毎度のことではあるが,今回の記事には「またか」として見過ごせないものがある.
 数年前だったか,テレビの報道番組で J-CAST が取り上げられたことがある.テレビカメラに映された社内の様子は,二,三十人の若い連中がデスクに並び,身じろぎもせずひたすらPCの画面を眺めている異様な光景だった.
 この社員 (かどうかは保証の限りではなく,非正規雇用かも知れない.公表全従業員でもわずか四十三人である) たちが何をしているかというと,ネット上に流れるネタを集めて編集し,それをまたネットに流す作業をしているのであった.
 つまりどういうことかというと,J-CASTニュースはニュースの加工をしているのであって,事実を取材し,その結果に基づいて行われる客観報道とは無縁のサイトなのである.
 従って J-CASTニュースは必然的に,恣意的なニュース,捏造ニュースが多発する.
 Wikipedia【ジェイ・キャスト】を見てみよう.

特徴
コンテンツの特徴は、第一に“一・五次情報”である。 「一次情報」である新聞・ニュースをもとに、二次情報である週刊誌的な切り口で記事を作成する方法と称していおり、自らの調査報道は殆どないが、独自コンテンツもある。第二はインターネットから各種メディアまで幅広いソースのメディア・ウォッチである。一般のメディアが取り上げないような新聞や週刊誌のスクープ記事、テレビのワイドショー、ブログや2ちゃんねるなどネット上の「炎上」「祭り」も記事として取り上げている。 これらの特徴から、ミドルメディアと評されることもある。
基本的に取材は電話取材のみで運営は低コストである。当初は記者が3〜4人、コンテンツマネージメントシステムはMovable Typeを改良してスタートした。Movable Typeを大規模に使った実績が高く評価されており、記者会見オープン化の対象にも指定され、会見取材も行っている。

炎上メディア問題
J-CASTニュースは2ちゃんねるやブログをニュースソースとし、テレビのワイドショーの感想や、取材もせずにコピー・アンド・ペーストで軽いネタをそのまま報道する、“ゴミカスのようなメディア”という意味で「Jカス」、また、“炎上”している話題を報道して騒動を煽るメディアという意味で炎上メディアと呼ばれることもある。

 ここで上に挙げた引用

では、今回の意見について「当事者」である福島県内の生産者はどう考えるのか。福島県二本松市で野菜を生産している「二本松農園」の担当者は3月9日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「くわばたさんの意見は率直だけど、そういう状況があることは確かです。むしろ、その意見を批判している人の方が、いま福島の農家が置かれている現状をあまり理解して頂けていないのかもしれません」と話す。

に戻ってみる.
 この文章は,風評を是認する くわばたりえ の発言を批判している人々,すなわち福島県産品を購入して福島県の生産者を応援している人々は《福島の農家が置かれている現状をあまり理解して》いないという意味である.
 そうだろうか.
 私は福島の農家が置かれている現状を理解しているから,福島県産品を通販で購入し,あるいは出かけて行って買い物をしているつもりだ.

 J-CASTニュースは 《福島の農家が置かれている現状を》理解していないからこそ,福島の産品を購入していると《「二本松農園」の担当者は》《J-CASTニュースの取材に対し》て話したというのである.
 《くわばたさんの意見は率直だけど、そういう状況があることは確かです》は,くわばた の発言は確かである,つまり福島県の産品の実態を知れば,福島の産品は買わないほうが正しいという意味である.
 だがしかし「うちの米や野菜は買わないほうがいいです」などと福島の生産者が言うわけがないではないか.仮にもし二本松農園関係者の発言が事実なら,金輪際誰も二本松農園から生産物を購入することはないからである.
 この引用箇所は,おそらく二本松農園関係者の発言を恣意的に切り取って福島県の生産者に対する反感を煽るものであり,J-CASTニュースによる明らかな捏造歪曲記事である.

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