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2017年2月26日 (日)

鎌倉 石窯ガーデンテラス (四)

 さて石窯ガーデンテラスのテラス席で前菜を楽しみ,パンを一つ手で割って食べているときに気が付いたのだが,女性従業員の一人が,各テーブルの客たちにさりげなく視線を送っていた.
 想像だが,客たちの食事する早さに目を配っているのではなかろうか.
 この日は,テラスの端にテーブルを三つつなげて歓談している年輩客のグループがいて,この人たちは話に花が咲くからどうしてもゆっくりと食べることになる.
 一方,私のように一人の客はそれに比べると食べるのが早いだろう.
 そういう客たちの状況に,女性従業員さんは心配りしていたのではないだろうか.
 実際,私がパンを一つ食べ終わったときにちょうどいいタイミングで,テラス席係の女性が私のところにやってきて「メインディッシュをお持ちいたします」と告げたのだ.
 もし客の様子を見ながら料理を運んでくるようにしているのだとすると,これはなかなかよいレストランではないかと思う.
 昨年十二月の記事《鎌倉のパエリア (十二) 》に書いたように,小町通りの Brasserie 雪乃下という店は,本来三十分かかる料理を十五分で席に運んできた.客よりも店の都合優先 (回転を速くしたいのだろう) が露骨であった.
 それがおいしいものなら文句はないが,ファミレスだってまだこれよりはいいぞというグレードの料理だったので本当に腹が立った.(《鎌倉のパエリア》は,外食放浪記カテゴリに一から十三までの連載が入っている)
 それに比べると,まあ暖かなテラスでのゆっくりとした食事ということもあっただろうけれど,この日の食事を私は気持ちよく楽しむことができた.
 で,運ばれてきたメインディッシュがこれ.

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 鴨のロースト一切れを半分に切って口にいれると,ソースのオレンジの風味がパッと口の中に広がって,口にはださないが「お,うまいじゃないか」と思った.
 付け合せの鎌倉野菜もちょうどいい焼き加減で,おいしい.
 みすぼらしいとしか言いようのない Brasserie 雪乃下の料理に比べると雲泥の差とはこのことだ.
 これから春になると鎌倉の町は大賑わいになり,天気がよかったりすると平日でも石窯ガーデンテラスには客の列ができるかも.それでもまた近いうちに昼食を摂りにきたいなと思ったことである.

 あ,このレストランのパンについての補遺を.
 コースについてくるパンにはバターがついていない.でも何もつけなくて十分においしい.
 店内の一角でパンを販売しているので,食事についてくるのと同じ大きさのパンの六種類詰め合わせと,クルミとレーズンの入ったパンを買って帰った.
 パンというものは,焼きたてを好む人が多いだろうが,翌日になって風味が落ち着いたものをオーブントースターで温めて食べるのもまたおいしい食べ方である.
 私はこのやり方で翌日まで待って食べたが,旨かった.天然酵母のパンは,腕の悪いパン屋に限ってナチュラルがどうの自然がどうのと偉そーな講釈を垂れて,しかしその割にうまくないのが多いが,石窯ガーデンテラスのパンは天然酵母ながら控えめな風味で,どなたにもお勧めできると思う.

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