« 環境破壊雑感 2016/9/20 (2) | トップページ | 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) »

2016年9月21日 (水)

ドイツの傘は質実剛健か

 朝日新聞 DIGITAL のコンテンツに《われら 自腹調査団》がある.
 そこに《毎日持ち歩くのは折りたたみ傘の元祖クニルプス! 文・一条西子 2016年9月15日 》が掲載されている.
 記事の内容は,ドイツの Knirps (クニルプス) 社製の自動開閉折り畳み傘《T.200 Medeium Duomatic》の紹介である. (このコンテンツは「調査団などともっともらしく書いてあるが実は通販サイトへ誘導する入口だ w) である.
 少し同記事から引用する.

折りたたみ傘の構造そのものを考案し、1934年に特許を取得したドイツのブランド
1965年に自動で開く傘の生産に成功し、折りたたみ傘の歴史を作ったブランド
傘を広げてみたら直径98cmと市販のビニール長傘より広く、確実に肩や荷物がぬれませんでした。
 自動開閉ボタンの使い勝手もチェック。一般的な自動開閉の傘のボタンはかたく、小さくて押しにくいものもあるのですが、「レッド・ドット」と呼ばれる上下のボタンは親指がちょうどフィットするような大きさで、しかも高感度。荷物で手がふさがっていても、簡単に開けます。
 ジッパーが大きく開き、取り出しやすくしまいやすいカバー、速乾生地、丸みを帯びた安全な露先、大きな巻バンドなど、配慮が細かいポイントが多数

とあるが,この紹介記事は間違いない.
 私は現役会社員時代の最後の数年間,この自動開閉折り畳み傘を愛用した.
 というのは,この傘の自動開閉機能が実に優れていて,とりわけ雨がざんざん降っている時に乗用車やバスに乗り込む際,全く濡れずに乗り降りできるからである.
 しかも骨は頑丈で,台風の日の強風にもびくともしない.
 そしてこの記事に掲載されている傘の画像には,次のような説明が書かれている.

ドイツらしい質実剛健さと、シンプルなデザインが「クニルプス」の折りたたみ傘の魅力。

 ああしかし,これは残念ながら嘘なのである.この傘は見た目はドイツらしい質実剛健さであるが,自動開閉機構が耐久性に劣るのである.
 この傘,大抵は一年で壊れる.私は五本を五年で使いつぶした.
 価格は一本が八千円近い.折り畳み傘としては高価な部類である.しかるにそれが一年で壊れてしまう.
 だがしかし,一年間に八千円のコストで雨の日の快適さを手に入れられると思うと,それくらいの金は出そうじゃないかという気がしてくる.
 この傘は消耗品であると割り切れば買って損はない.いや,「損はない」どころか,良い買い物だ.
 しかし良い傘は一生ものだという考えを持っている人には,ろくでもないキワモノ製品である.ドイツ=質実剛健とは,陳腐な思い込みだ.

 話は元に戻って,朝日の記事は《自腹調査団》というタイトルだ.ならばこのことを書くべきである.
 だが記事筆者の一条西子という人は,この傘の愛用者ではない.《調査団》とは嘘偽りで,使ったこともないのに想像で書いたか,あるいはメーカーの歌い文句をそのまま書いているだけである.

 上に《私は五本を五年で使いつぶした》と書いたのは,そこで仕事から引退したのである.雨の日に家から出る必要がなくなったのだ.そうでなかったら六本目を買ったであろう.

 今日は時折激しい雨が降っている.
 年金暮らしの生活になって何が嬉しいかというと,悪天候の日に会社に行かずに済むことである.
 けれど, Knirps の傘をさしてどしゃ降りの中を出勤した日々が懐かしくもある,と遠い目をしてしみじみとした.

|

« 環境破壊雑感 2016/9/20 (2) | トップページ | 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) »

新・雑事雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ドイツの傘は質実剛健か:

« 環境破壊雑感 2016/9/20 (2) | トップページ | 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) »