« 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) | トップページ | トイレは戦場か »

2016年9月22日 (木)

環境破壊雑感 2016/9/22

 《環境破壊雑感 2016/9/20 (1)》に,企業は自社所有地に産廃を自由に埋めることのできた時代があったと書いた.
 「できた」というのは,そのような行為を行った企業を処罰する方法がなかったという意味である.
 そのような時代に起きた事件の一つに,カネミ油症事件 (昭和四十三年) があった.還暦過ぎのかたは記憶しておられるだろう.

 私は会社員時代に自治体に依頼されて,その自治体が毎年主催する大学生と社会人を対象にする講座で五年ほど食品衛生法の講義をしてきた経験がある.
 その際に私が作成し使用したテキストは,森永ヒ素ミルク中毒事件 (昭和三十年),カネミ油症事件,雪印集団食中毒事件 (平成十二年) を日本の三大加工食品中毒事件であるとして取り上げ,食品関連の法律と食品衛生学の両面から,企業と行政のいわゆる「失敗学」の形でまとめたものであった.(講義時間の制約がない時は,魚介類の摂食にまで範囲を広げて水俣病を加えて講義した)
 これらの事件の詳細は,Wikipedia をはじめとしてウェブ上にも詳しい資料があるのでそちらに譲るが,実は Wikipedia には重要なことが書かれている.Wikipedia【カネミ油症事件】から以下に引用する.

概要
福岡県北九州市小倉北区 (事件発生当時は小倉区) にあるカネミ倉庫株式会社で作られた食用油 (こめ油・米糠油) 「カネミライスオイル」の製造過程で、脱臭のために熱媒体として使用されていたPCB (ポリ塩化ビフェニル) が、配管作業ミスで配管部から漏れて混入し、これが加熱されてダイオキシンに変化した。このダイオキシンを油を通して摂取した人々に、顔面などへの色素沈着や塩素挫瘡 (クロルアクネ) など肌の異常、頭痛、手足のしびれ、肝機能障害などを引き起こした。
当時はPCBの無害化技術も確立していない時代であり、カネミ油症の原因物質であるライスオイルは不適切な処理をされた蓋然性がきわめて高い。カネミ倉庫の事業所が存在する北九州市及び大阪市 (木津川運河) では、ダイオキシン類の一つであるコプラナーPCBが河川及び港湾の底質から基準を超えて検出されている。

 カネミ油症の原因が「カネミライスオイル」の製造過程で熱媒体として使用されていたPCB (ポリ塩化ビフェニル) であること (下記の引用) は,食品業界に大きなショックを与えた.

1968年11月4日には油症研究班がカネミ油に含まれた有機塩素化合物のガスクロマトグラフのパターンがカネクロール400 (鐘淵化学:現株式会社カネカ) のパターンと一致することを証明した。》 (Wikipedia【カネミ油症事件】から引用)

 問題の熱媒体 カネクロール400 が,カネミ倉庫株式会社以外でも広く使用されていたからである.
(続く)

|

« 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) | トップページ | トイレは戦場か »

新・雑事雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 環境破壊雑感 2016/9/22:

« 環境破壊雑感 2016/9/21 (1) | トップページ | トイレは戦場か »