経木の材料はアカマツ材だ
昨夜放送の「和風総本家」を録画して観たら,私の郷里群馬県の経木製造工場が登場した.
昭和二十年頃に群馬県全体で六十工場あったのに,今では五工場しか残っていないのだという.
実は私が生まれ育ったのは前橋市の古い町名では宗甫分町というところである.
宗甫分町の北側に紅雲町 (吉永南央さんの推理小説『紅雲町珈琲屋こよみ』は群馬県の高崎市がモデルだが,紅雲町という町名は隣の前橋市に実在する) があり,宗甫分町と紅雲町の境に,経木製造工場があった.番組を観ながらその工場を懐かしく思い出したが,今はもう廃業してしまっただろう.
昭和の前半当時,食品等の包装資材に合成樹脂製のものはまだなく,肉魚介だけでなく納豆,味噌,佃煮など色々なものの包装に経木が用いられた.乾物屋の商品とか,八百屋の野菜や芋など,水分が少ないものは新聞紙で拵えた袋が使われたが.
「和風総本家」のナレーションによると,群馬県は過去,経木の材料であるアカマツ材の大産地であり,それで経木の生産地でもあったのだとのことである.
そういわれれば,群馬県には山でも平野部でも非常にアカマツが多いのに気が付いた.
となると,Wikipedia【経木】には
《経木 (きょうぎ) とは、薄い木の板である。材質は主にスギ、ヒノキが用いられる。通常は柾目で削られている。》
とあるが,これは訂正を要するのではないか.
経文を書きつける経木は上の引用で正しいとしても,包装材の経木はアカマツ材を板目に削ったものだとしなければいけないだろう.
「和風総本家」,なかなか勉強になる.
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