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2016年4月19日 (火)

汁かけ飯

(本稿は予約投稿です.ブログ筆者はただ今東北旅行中です)

 私は,子供の頃にはNHK大河ドラマをよく観ていたが,高校に入って大学受験勉強を始めてからはテレビ番組をあまり観なくなった.大学に入ってからは白黒テレビすら持っていなかったのでNHKとは無縁となり,以後はどんな大河ドラマが放送されたのか全く知らない.
 今でもNHKはほとんど観ない.ところがネットの情報というものは勝手に目に入ってくる.その一つに,現在放送中の大河ドラマ「真田丸」の話題がある.

 昔からよく知られた作り話で,北条氏政の二度汁かけの逸話というのがある.
 Wikipedia【北条氏政】から下に引用する.

汁かけ飯の話
氏政の有名な逸話として2度汁かけの逸話がある。食事の際に氏政が汁を一度、飯にかけたが、汁が少なかったのでもう一度汁をかけ足した。これを見た父の氏康が「毎日食事をしておきながら、飯にかける汁の量も量れんとは。北条家もわしの代で終わりか」と嘆息したという逸話である(汁かけ飯の量も量れぬ者に、領国や家臣を推し量ることなど出来る訳がない、の意)。氏政が結果的に北条家の滅亡を回避できなかったことが、この逸話を有名なものにし、氏政の評価を一般的に低いものにしている。この逸話は後世の創作で、同様の内容は毛利氏の元就と輝元の間の話としても伝えられている。

 いまネット上の話題になっているのは,「真田丸」作者の三谷幸喜が,この逸話に新しい解釈をしてみせた,ということだ.
 三谷幸喜によれば,北条氏政が飯に汁を二度かけたのは,適切な汁の量を量れなかったからではなく,そういう食べ方が氏政の好みだったからだとしたのだそうである.(私は「真田丸」を観ていないので,伝聞として書く)

 というわけで,どういうわけかわからんが,久しぶりに汁かけ飯を食ってみた.
 茶漬けも汁かけ飯も食べ方は一緒で,茶碗 (あるいは「真田丸」中で氏政が使ったような椀でもよい) のフチに口をつけて,箸で飯粒を流し込む.
 この際に空気を吸い込む馬鹿がいるが,そうすると ズブブブブ グワシャシャシャシャ という永谷園のCMみたいな汚らしい音が立つので,空気は吸い込まない.息は鼻ですればよい.
 また,空気を吸い込んで茶漬けと一緒に胃に送り込むとゲップとなる.このゲップを我慢すると、腸を経由して屁となる.放屁を我慢すると便秘になり,便秘を我慢す (以下略).
 閑話休題.このようにして汁かけ飯を食うと,実験してみるとわかりやすいが,汁が足りなくなることはない.

 ということは,汁を二度がけするためには,途中で汁だけを飲む必要がある.
 敢えてそのようにして食わなければ,汁の二度がけはできない.
 従って三谷幸喜が示したように,氏政が汁を二度がけをしたのは,無能だったからではなく,汁二度がけ方式が好きだったからだとするのが妥当であろう.
 ごちそうさま.

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