『ひとりぐらしも……』
アマゾンがしきりに勧めてくるコミックエッセイのカマタミワ『ひとりぐらしもプロの域』(メディアファクトリー,2016/2/19;Kindle 版) を読んでみた.
このカマタミワという人,本業はイラストレーターだが,ブログが大人気なんだそうだ.『ひとりぐらしもプロの域』は,副業というかブログに掲載した漫画をまとめたもの.彼女の最初の著書だ.
この本の内容は,彼女が実家を出て独り暮らしを始めたはいいが生活がグダグダで経済的にも追い詰められ,一念発起して暮らしぶりを立て直すまでのことなどを綴っている.その辺りは,自堕落になりがちな高齢者の私にも大変に参考になり,このカマタミワさんはきっとしっかりした女性なんだろうと感心した.
漫画としては絵がヘタだけれど,エッセイ部分がとてもよいし,ギャグマンガ家としての才能もなかなかのものだと思われる.
読み終わってから本屋に行き,最近出版された女性漫画家のコミックエッセイを二冊買ってみた.伊藤理佐『おんなの窓 そうなの独身、まさかの結婚編』(文春文庫,2016/2/10) と益田ミリ『オトーさんという男』(幻冬舎文庫,2016/2/9) だ.
上にカマタミワさんは絵がヘタと書いたが,伊藤理佐の汚い絵 (ずっと読んでいると頭が痛くなりそうだ) に比べればむしろかなり上手なんじゃないかと思えてきた.益田ミリのは,エッセイになってない.漫画だけ描いているほうがいいよと言ってあげたい.絵は小学生よりずっと上手だから,がんばってね.
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