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2016年3月 3日 (木)

五目ずし

 Wikipedia【雛祭り】を引くと次のように記載されている.

この行事に食べられる食品に菱餅、雛あられ、鯛や蛤の料理(吸い物等)、ちらし寿司があり、地方によっては飲み物として白酒、生菓子の引千切がある。

 そして Wikipedia【ちらし寿司】  には以下のように書かれている.

「五目ちらし」あるいは「五目すし」・「ばら寿司」・「ばらちらし」とも呼ばれる。
酢飯の中に混ぜ込む具として、一般に干し椎茸や干瓢の煮しめ、茹でたニンジン、酢蓮根などをベースに、たとえば桜の花びらの甘酢漬け、筍の水煮などで季節感を出すなどの工夫が可能で、さらに竹輪や蒲鉾、田麩、油揚げの煮つけ、味を付けた高野豆腐、茹でた蛸・海老、焼穴子、烏賊の煮付けなどさまざま。これに茹でた絹莢・隠元で青い彩りを加えるなど、地域・家庭ごとに多様な具が用いられる。具を混ぜ込んだのち、錦糸玉子や刻み海苔、ガリまたは紅生姜、イクラなどをあしらう。

 私には姉がいるが,私たちの母親が料理嫌いであったため,姉の小学生時代は三月三日に五目ずし (上の引用中に「五目すし」とあるが慣用表現では「五目ずし」である←連濁を参照) を拵えてもらったものの,中学に入ったら「子供じゃないから」という理由で母は五目ずしを作らなくなった.これは理屈のようであるが,ただのものぐさである.

 私の郷里の群馬県は内陸地方であるから,戦後暫くのあいだは生鮮魚介は高級食材であった.従って魚屋の売り物は干物や塩蔵魚,味噌漬け,粕漬などの加工品であった.鮨屋もあったろうが,当時聞いた話では,まだ暗いうちに築地へ仕入れに行き,昼前にようやく帰って来るのだとのことだった.
 それはさておき,昭和三十年代の群馬県における庶民的家庭料理の五目ずし,つまり生鮮魚介類を使わないレシピがクックパッドにあるか見てみた.
 中には永谷園の「すし太郎」を混ぜるという投稿もあって,それはわざわざ教えてくれなくてもいいですと申し上げたい.
 全部読んだわけではないが,なかなか「これだ!」というものがみつからない.しかしこの《五目寿司 》から材料のサーモンを除き,インゲンをもっと薄く切ってそれを数多く散らして載せ,さらに錦糸卵をもっと豪華に載せると,春らしく黄色と緑の彩りが華やかになり,私の五目ずしイメージに近いものになる.それから,このレシピの調理写真は深い桶に入れているが,私のうちでは浅い鮨桶に入れて,そこから銘々の皿に取って食べたものだ.

 さて五目ずしは一般に酢飯に具材を混ぜるものだが,クックパッドの幾つかの投稿では,煮た具材を酢飯に混ぜ込むことはせず,酢飯の上にドサッと載せるだけという作り方が示されていて驚いた.それはきっと投稿者の母親が作ってくれた家庭料理だったのだろう.地方によって,そういう作り方もあるんだなあと興味深かった.

 拙宅に近い藤沢駅周辺のデパ地下とか宅配鮨では,昔の田舎で作られていた家庭料理の五目ずしはみたことがない.生鮮魚介を酢飯に載せるいわゆる「ばらちらし」が普通で,こんな感じ.これは Wikipedia【ちらし寿司】の画像と同じく,日本経済の高度成長期以後に全国的画一化されたものであり,時代の刻印も郷土色もなく,私には懐かしくもなんともない.

 余談だが,《簡単に時短短縮!雛祭り&お祝いちらし寿司 》は,時短をさらに短縮するという日本語破壊力に大いに感心した.

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