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2016年1月16日 (土)

愛知県は中国を笑えない

「壱番屋」(愛知県一宮市) が廃棄を依頼した冷凍ビーフカツを産業廃棄物処理業者「ダイコー」(愛知県稲沢市) が,廃棄せずに不正転売した事件が世間を騒がせている.
 転売先が一つや二つではないこと,しかもそれが普通のスーパーであることに驚いた人は多かろう.
 また転売先の一つである製麺業「みのりフーズ」(岐阜県羽島市) と同社取引先の弁当屋からは,壱番屋の冷凍ビーフカツ以外に同社の冷凍チキンカツ,あるいは製造者未公開であるがビンチョウマグロのスライス,焼き鳥のモモ,骨付きフライドチキンなど,不正転売品と思われるものが発見されている.

 ここまでくると,廃棄されるべき食品を不正に再販売するルートが愛知県周辺に存在していると考えざるを得ない.
 ということは,愛知県以外にも,このようなルートが存在している可能性があるということだ.確証はないが,おそらくあると私は以前から思っている.
 今回「壱番屋」のパートさんは大手柄を立てたわけだが,他のファストフードやファミレスはただちに自社の廃棄物を処理している (はずの) 業者の査察を行い,不正転売の有無について調査結果を公表すべきである.
 とは思うが,やらないだろうな,やれないだろうなという気がする.というのは,産廃業者の査察を実施して不正を発見するには,専門的知識と産廃業者に対する査察の経験が必要なのである.
 食品製造業界にも,この種の専門家を有する企業は少ない.私が定年まで勤めた大手の食品会社では私と私の部下一人が専門家であったが,二人とも定年退職したので現在は一人もいない.ま,上場会社でもそんな現状である.

 暇を持て余してお困りの向きは,ファストフードやファミレスなどの外食企業,あるいはスーパー,弁当屋チェーンなどにメールを出されてはいかがだろうか.消費者からの問い合わせがあれば,それらの企業も調査を始めるかも知れない.

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