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2015年10月27日 (火)

奇妙な事件

 昨日,奇妙な事件が発生した.
 この事件を伝えた共同通信(10/26 23:55 配信) は次のように書いている.

東京都日野市の緑地で、近くに住む小学4年の10歳とみられる男児が全裸で手足を縛った状態で、木で首をつり死亡しているのを警視庁日野署員が見つけた。目立った外傷はない。

 遺体の状況は,共同通信によれば以下の通り.
遺体は崖地に横たわっており、首には約1・5メートル離れた木の幹にくくられたビニールひもがつながれていた。両手もひもで後ろ手に縛られ、両足も縛ってあった。衣類は遺体の近くにあった。

 読売新聞(Yomiuri Online 10/27 1:07) では次のようである.
同市内に住む小学4年生とみられる。男児は全裸で、両手足をひもで縛っていたが、縛り方は緩く、他人に縛られた形跡はないという。同庁は、自殺の可能性があるとみて、詳しい状況を調べている。

 朝日新聞の報道は共同通信とほぼ同じであり,どちらも,警察は自殺他殺の両面から捜査していると書いた.
 一方の読売は見出しにも《山林で男児が首をつって死亡…自殺の可能性》として,自殺を強く示唆している.

 しかし,である.
 第一に,遺体の手が後ろ手に縛られていた点の不思議.
 奇術のネタで,自分の両手を後ろ手に縛るのはあるだろう.だけれども十歳の児童が死に臨んでマジシャンの腕前を披露するだろうか.意味不明の行動である.
 第二に,遺体が枝にぶら下がっていたのではなく,地面に横たわっていた点の不思議.
木の幹にビニールひもを結び,これを結び目よりも上にある枝に引っ掛けて,これで首を吊れば縊死することは可能だ.しかしこの方法では,死んだあとで地面に横たわることができない.

 この事件には幇助者がいるのではないか.ふざけて自殺のまねをして遊んでいるうちに本当に死んでしまった可能性があるように思われるのだが,警察が自殺を示唆 (読売の報道が正しいとすればだが) しているのはなぜだろうか.
 他殺の可能性が出てこなければ,この種の事件に新聞が続報を載せることはないだろう.気になる事件である.

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