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2015年9月 2日 (水)

デジタルリマスター (四)

 この記事の第一回は《ある日の朝食時にラジオを聴いていたら,…… 箸を休めて聞き入ると,おお,これは江利チエミじゃないか!》と書きだしたのであるが,これはそのときにラジオから流れた江利チエミのカバーによる“Changing Partners”,つまり「君慕うワルツ」が,私の知っているSP盤のそれとは全く違う良好な音質だったからである.

 食事後すぐに Amazon で検索してみたら,2012年にリリースされたボックス版五枚組CD『江利チエミ Memories Box <洋楽編>』(KING RECORDS) に,ベスト盤の類には滅多に収録されてこなかった「君慕うワルツ」が入っているではないか.ラジオで放送されたのはきっとこれだろうと目星をつけ,早速注文した.(入荷即完売したようで,私が入手できたのは幸運だった)

 翌日配達された『江利チエミ Memories Box <洋楽編>』のディスク1に「君慕うワルツ」が入っていた.先日購入してスピーカーのエイジングが済んだばかりの YAMAHA TSX-B235 のディスクスロットに挿入し,音量大きめで聴いてみたら,結果はぴったしカンカン (死語) であった.(稿を改めて書くかも知れないけれど,この YAMAHA TSX-B235 は安価なのにかなりいい製品だと思う)

 付録の冊子をみると,この「君慕うワルツ」は1953年録音と書かれているから,SP盤からデジタルリマスターしたものに違いなく,ノイズがきれいに除去されている.
 そして驚いたことにこのCDを聴くと,SP盤音源では聞き取れなかった partners の s を,彼女はかすかに発音していたことがわかるのである.映画でも音楽でも,丁寧に行われたデジタルリマスターは実に大したものだと私は感心した.

 想像するに,進駐軍兵士たちの会話を聞いて英会話を習得した少女江利チエミは,語尾を強く発音しないようになったのではないか.会話ではそれが自然だし,ありそうなことである.
 これまでSP盤音源そのままの「君慕うワルツ」を聴いてきた私は,英語学校教育を受けていない少女時代の江利チエミは名詞の単数複数に無頓着だったのかも知れないと思ってきたのだが,そうではなかった.長年の疑問が解決して,とても嬉しい.
(もっと続く)

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