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2015年1月 9日 (金)

年賀状はいつ投函

 昨日,年賀状が一通届いた.
 この差出人は,私がまだ四十代だった頃の元部下だが,いつも私からの賀状が届いたあと,三が日過ぎに年賀状を投函する.
 誰にも,年賀状だけのお付き合いというものがあるだろう.
 意味のない賀状のやり取りはやめたいのだが,上述の元部下は,こちらが賀状を出さないようにすると,なぜか元日に届くように賀状を送ってくる.
 それで仕方なく賀状を再開すると,また三が日過ぎに賀状を書いて送ってくる.そんなちぐはぐなことがもう十年以上続いていて,この男が何を考えているのかよくわからない.
 私は退職して,もう顔を合わせる機会もないだろうから,今度こそ私の方から賀状を出すのはやめようと思う.

 さて年賀状を投函するのは年明けですか,それとも年の暮れですか,という質問は読売新聞『発言小町』の定番ネタだ.
 今立てられているトピは「正月の五日とか六日に届く年賀状を書くやつの感覚が理解できない」というもの.
 これに対して,ハンドルネーム「ここあ」という人が「元旦に届くようにするのは最近の話.年賀状は本来年が明けてから書くものだ」とレスしている.
 この他にも同一趣旨のレスがたくさんついている.
 定番ネタとはいえ,よく飽きもせず毎年こんな嘘レスが掲載されるものだと呆れてしまう.

 明治四年 (1871年) に郵便制度が発足して,明治六年 (1873年) には郵便はがきの発行が開始された.そしてこれを契機に,年賀状を送る習慣が国民のあいだに広まり,明治二十年頃には年賀状は国民的行事になったというのが定説だ.
 この当時の郵便物は,受付局と配達局の二つの消印が押されていたのであるが,軽佻浮薄な我が国民のあいだでは「一月一日」の消印が押されるように賀状を投函するのが大ブームとなった.
 このように年賀状は,そもそも始まりの頃から,年内に書いて投函したものなのである.
 しかし何にでも原理主義者はいるもので,そういう人たちは「年末に『今年もよろしくお願いします』と書くわけにはいかない」として,年が明けてから賀状を書いていた.
 ただし,会社員や商売をしている人は,上司や得意先からの年賀状を受け取ってから返信したのでは相手の機嫌を損ねることほぼ間違いなく,従って必ず年内に投函するようにしたものである.賀状原理主義者はごく一部に過ぎなかったのである.

 
 上に紹介した「ここあ」という嘘つきは「元旦に届くようにするのは最近の話」と書いているが,明治の中頃のことを「最近」っていうか?(爆)

 もうちょっと調べてから書けとレスをつけたいのであるが,なにしろ私は『発言小町』ではアカバンをくらってしまっているので,こんなところでケチをつけてみる.

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