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2015年1月 3日 (土)

よい滑り出し

 どうやらこの正月には食品がらみの事件はなかったようで,めでたい.

 昨年末の「おせち雑感」に《しかし世の中はどんどん豊かになって,年末のスーパーに買い出しにいけば,黒豆でも伊達巻でも何でも売っている.それどころかデパートではめでたさ満載のおせち料理一式を購入できる.外れクジを引いてしまうリスクはあるが,ネットで買うことも可能だ》と書いた.

 その外れクジとは,四年前の2010年年末にクーポン購入サイト「グルーポン」が,株式会社外食文化研究所が経営していた横浜と藤沢の飲食店「バードカフェ」のおせち購入クーポンを販売した事件 (いわゆる「スカスカおせち」事件あるいは「腐った汚せち」事件) のことである.
 この事件の結果,グルーポンはおせち購入権の取り扱いをやめた.
 おせちの製造者 (株)外食文化研究所はバードカフェの閉店と社長の辞任を発表したが,次の社長が辞めた社長の父親だったことから,その責任の取り方はいかがなものかと批判を浴びた.しかも外食文化研究所は,このあと横浜と藤沢の店舗名をコロコロと変えて,実質的に飲食店経営を続けてきた.

 昔は,食品衛生法違反で社名を公表された会社は,いったん会社を解散し,すぐに新会社を設立して行政処分を有名無実にしてしまうのが常套手段だった.
 魚介類の産地偽装が根絶できないのは,こんな抜け道があるのが一つの理由である.
 また飲食店が食中毒で営業停止処分を受けたような場合は,処分前の店名のまま営業再開しても客は戻ってこないから,店舗名を変えて何食わぬ顔で世間の目を欺くことがよく行われた.

 だが現在のネット社会では,こんな小細工はたちどころにばれてしまう.外食文化研究所は,社名を「SURF CAPP inc.」に変更したあと事業を拡大して横浜と藤沢以外にも飲食店を作ったが,ネット民の調査力には驚くべきものがあって,巨大掲示板のスレに「○○という店はあの外食文化研究所がやっている店だ」とすぐに報告された.
 こうして外食文化研究所あらため SURF CAPP inc. の新店舗「串焼 BAR プクプク」が食中毒を起こしたことも知れ渡った.(腐ったおせちを販売したことを反省していないとみえる.雀百までなんとやらだ)

 ちなみに藤沢にあったバードカフェは,現在はフジサワキッチンという名前で営業しているという.食べログに,この店についての好意的なレビューを書いている人は,バードカフェの事件を知らないのか,はたまたステマか.

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