口先男二人
週刊文春(2/5号) 連載コラム『池上彰の そこからですか!?』で,池上彰が「イスラム国」の人質になっている後藤健二氏について,わけのわからぬことを書いている.
以下《》に引用する.
《しかも彼は、シリア入り直前、「これから起きる結果はすべて自己責任です」と言い残しています。この潔さ。》
現実はどうかというと,後藤健二氏は自分の責任を果たしていない.仮にヨルダン政府がテロリストのサジダを釈放したとしたら,後藤氏は自分の軽率な行動が引き起こした事態の責任をどうとるのか.
後藤氏がネット上で発表しているメッセージは,言うまでもなく卑劣極まりない「イスラム国」が強制しているものであるが,それに唯々諾々と従って命乞いをしている後藤氏の行動は,格好いい「これから起きる結果はすべて自己責任です」と遠く隔たっている.
そして,自己責任を果たそうとしない後藤氏の行動には触れずに,後藤氏の口先だけの台詞を《この潔さ》と持ち上げてみせる池上彰.
いったい後藤氏のどこが潔いというのか.徒手空拳,たった数日の日数で湯川氏が救出できると思い込んだ挙句,この体たらくの後藤氏は,ただの軽率な無責任野郎にすぎないではないか.
誰だって命が惜しいから,「イスラム国」の言いなりになるのは仕方ないことだ.それは誰にも批判できないことだが,それなら「これから起きる結果はすべて自己責任です」などと大見得を切るなということだ.
私は昨年,やはり週刊文春の『池上彰の そこからですか!?』で池上彰が書いていることについて次のように批判した.
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東京都内の図書館等で『アンネの日記』多数が破損された事件の容疑者は逮捕されたが,動機がまだ不明である.この事件に関心のある人は多いだろう.
週刊文春 (3/27日号) の連載記事で,池上彰がこの事件の解説を書いている.
池上は『アンネの日記』の紹介をしたあと,同号55ページの中ほどから唐突に,イスラエル建国を賛美した.
アンネ・フランクとイスラエル建国は無関係である.ナチを理由にしてイスラエル建国を正当化するのは卑劣な論理のすり替えだ.
そう考えるのが良識というものではないか.
私はこの解説記事に驚き,池上彰の正体見たりと思った.
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今回の後藤氏人質事件でもやはり,池上彰の正体見たりデマゴーグ,である.
そういえば,池上彰はペテン師小保方晴子が登場したとき,リケジョがどうの割烹着がこうのと激賞していた.世間をミスリードしたことの後始末はどうしたのか.
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