進撃のスマホ (あー特に意味はないですが)
昨日,何の気なしに Amazon でオーディオ機器カテゴリをだらだらと閲覧していて,軽いショックを受けた.
ヤマハが現在製造販売している「デスクトップオーディオシステム TSX-B232」の商品説明にこうある.
《本機は、ヤマハデスクトップオーディオ専用アプリケーション「DTA CONTROLLER」(無償)に対応。
「DTA CONTROLLER」を使えば、手元のiOS端末やAndroid端末からリモコン感覚で本体操作ができます。》
別になんてことはないような記述だが,購入者のレビューを読むと,ここで《手元のiOS端末やAndroid端末からリモコン感覚で本体操作ができます》とは,付属のリモコンではできないことがスマホを使えばできるということのようなのだ.例えばスマホを使用すれば,イコライザーの機能が使えるとかだ.
つまり基本的に,スマホの使用を前提に商品設計がされている.スマホがないと一部の機能が使えないのだ.いうなれば,スマホを持ってない人は複雑な操作が嫌いな人でしょうから,機器本体のユーザーインターフェイスには簡単な機能だけ搭載しました,みたいな.
しかもこの方向の商品開発は,ヤマハではもう前から行われていて,現在は製造を終了したオーディオシステム製品もとっくにスマホ対応だったようだ.
先日の報道によれば,既に六十歳以上の30%以上がガラケーではなくスマホのユーザーになったという.これより下の世代では,言わずもがな,であろう.
そのうち,私のようにガラケーしか持っていない情弱 (←MS IME 2012 では一発変換される普通名詞だ) 高齢者は,色んな不都合を耐えなければならぬようになるのだろう.
例えば回転鮨を食いにスシローに行く.
席についたら,まずコンベアの上にある端末と自分のスマホをマッチングさせる.スシロー専用アプリはあらかじめダウンロードしておく.
あとはスマホから食いたい鮨をオーダーし,食べ終わったらレジに行き,支払いもスマホでする.そんなことになるかも知れない.
スマホがないと一部の機能が使えない回転鮨てのはどんなんかな.各テーブルに設置された液晶端末には定番メニューのみが搭載されていて,スマホがないと安くておいしい「本日のおすすめ」がオーダーできないとかだろうか.
例えば持ち帰り弁当屋もスマホ対応にできそうだ.意味があろうがなかろうが,あるいはかえって不便になってしまってもスマホ対応にしてしまえ,みたいなことになるのかも.
テレビ朝日系列の番組『中居正広のミになる図書館』を見ていたら,中居正広君はどうやらガラケーもスマホも持っていないらしい.なかなか見どころある人物であると思った.
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